フレンチブルドッグに必要なしつけは?ポイントや飼い主の心持ち
フレンチブルドッグはつぶれた鼻に大きな口と耳が特徴的で、とても表情豊かな犬種です。
その愛嬌たっぷりな見た目にメロメロになる方も多いのではないでしょうか。そんなフレンチブルドッグの性格や特徴、フレンチブルドックにふさわしいしつけの方法をご紹介します。
目次
フレンチブルドッグの性格・特徴
フレンチブルドッグの性格や特徴を知ることは、スムーズなしつけにつながります。
スムーズにしつけを進めることができれば、飼い主も愛犬も余計なストレスを溜めずに済むでしょう。
フレンチブルドッグにあったしつけをするために、まずはフレンチブルドッグの性格や特徴を紹介します。
遊んだり甘えたりするのが大好き
フレンチブルドッグの性格は好奇心旺盛で遊ぶことが大好きです。飼い主には忠実で人懐っこく、とても甘え上手です。
飼い主が呼ぶと大きな口をにっこりと開き、一生懸命走ってくる様子は可愛いくてたまりません。
寂しがりやでお留守番は苦手
しかし、寂しがりやな性格でもあるので長時間のお留守番は苦手です。
そのため、お留守番をさせるときには、その前に散歩や遊ぶ時間を十分にとってあげましょう。
また、フレンチブルドッグが長時間寂しさを我慢しなくていいように、お留守番の時間をできるだけ短くしてあげる配慮も大切です。
とくにお留守番に慣れていない子犬の時期は、長時間のお留守番は避けて少しずつ時間を伸ばして慣れさせてあげましょう。
興奮しやすい
興奮しやすいこともフレンチブルドッグの性格の一つです。
他の犬や人とすれ違ったときに、一瞬で興奮状態になることがあります。
また、フレンチブルドッグは筋肉質なため体重が重く、急に飛びつくと相手を倒して怪我をさせてしまう可能性もあります。
相手に怪我をさせてしまわないためにも、きちんとしつけをすることが大切です。
フレンチブルドッグのしつけはいつから始める?
フレンチブルドッグのしつけは、他の犬種と同様に早い段階で始めたほうが吸収もスムーズです。
そのため、できるだけ早くからしつけを始めたほうが良いでしょう。
とくに子犬のときは可愛いさのあまりに甘やかしてしまいがちですが、しつけを早くから始めることは愛犬のためにもなります。
フレンチブルドッグに必要なしつけ
一言にしつけといっても、やるべきことは意外と多いです。
ここからは、それぞれのしつけについて方法や注意点を紹介します。
トイレのしつけ
しつけの前にまずはトイレの環境を整えましょう。ポイントは大きくこの2つです。
- ちょうどよいスペースを確保する
- 寝る場所から離れたところにトイレを置く
フレンチブルドッグは体格が良いため、窮屈に感じないスペースを確保しましょう。
また、フレンチブルドッグに限らず犬はきれい好きなため、生活スペースである寝床から離れた場所にトイレを置きましょう。
トイレのしつけ方法と注意点はこちらです。
- トイレをしたらすぐにトイレシートを変える
- 失敗したときは叱らず、成功したらたくさん褒めてあげる
- トイレの場所を度々変えない
- トイレができたときのご褒美におやつをあげない
トイレをしたらすぐにトイレシートを変える
先ほどもお伝えしたように、犬はきれい好きなため、トイレが汚れているままだと排泄をしてくれない可能性があります。
トイレをしたら、すぐにトイレシートを変えてきれいな環境を保ちましょう。
失敗しても叱らない
失敗すると叱りたくなる気持ちも出てくるかもしれませんが、犬は「トイレをしたこと自体」を叱られていると勘違いしてしまいます。
失敗したときは騒がず、成功したときはたくさん褒めてあげましょう。
トイレの場所を度々変えない
犬はもともと決まった場所でトイレをする習性がなく、決まった場所でトイレができるようになるには時間がかかります。そのため、トイレの場所を度々変えて犬を混乱させることはやめましょう。
トイレができたときのご褒美におやつをあげない
トイレに成功した際におやつをあげると、おやつ欲しさにトイレを小分けにしたり、無理に排泄したりすることがあります。
そのため、トイレのご褒美におやつをあげるのは避けたほうが良いでしょう。
食事のしつけ
食事のしつけでは、飼い主の指示なしに食べてはいけないということを理解させましょう。
食事のしつけを行うことで、勝手にテーブルのものを盗み食いしたり、散歩中の拾い食いを防いだりできます。
しつけ方は食事を前にした状態で「待て」と「よし」を教えます。
最初のうちはリードをつけたまま行い、犬の動きをコントロールすると良いでしょう。
きちんと「待て」ができたら「よし」と声をかけ、食事をあげてたっぷり褒めてあげましょう。
クレートトレーニング
災害時や公共交通機関に乗せる際にはクレートの中にいる必要があります。
普段からクレートに慣れていないとストレスを感じ体調を崩してしまうこともあるため、クレートトレーニングは重要です。
クレートの選び方
クレートの中で立ち上がったときに体高より5センチほどゆとりがあり、中で方向転換できる大きさのものを選びましょう。
クレートトレーニングの方法
クレートトレーニングは次の順番で進めていきます。
- クレートに慣れてもらう
- クレートの中でご飯やおやつを食べさせる
- クレートのドアを閉める
1.クレートに慣れてもらう
最初からクレートの中に入れるのではなく、匂いを嗅がせたり、近づけたりしてゆっくり慣れさせましょう。
2.クレートの中でご飯やおやつを食べさせる
クレートに慣れてきたら、クレートの中でご飯やおやつを食べさせます。「クレートの中に入るといいことがある」と認識させるのが大切です。
3.クレートのドアを閉める
クレートの中で落ち着いてご飯が食べられるようになったら、「ハウス」などのコマンドを合図に自主的にクレートに入るようにし、成功したらおやつをあげて褒めてあげましょう。そこで初めてゆっくりとドアを閉めます。
《注意》 勢いよくドアを閉めたり、クレートに入っているときに外からクレートを叩いたりすると「クレートに入ると嫌なことがある」と覚えてしまうので注意が必要です。
社会化トレーニング
社会化トレーニングとは、犬が社会に順応するための力を養うためのトレーニングです。
社会化トレーニングが必要な理由
社会化トレーニングが不十分なまま成犬になってしまうと、すぐ吠えたり噛んだりという問題行動を起こすことが多くなります。
人と接するときだけでなく、ドッグランに行ったときに他の犬と上手に遊べずフレンチブルドッグ自身も楽しみが十分に得られないかもしれません。
社会化トレーニングの方法
社会化トレーニングを行う方法は2つあります。
- パピークラスやパピーパーティーに通う
- 飼い主自身で行う社会化トレーニング
順番に解説していきます。
パピークラスやパピーパーティーに通う
パピークラスやパピーパーティーに通うことで、犬だけではなく飼い主さんとコミュニケーションがとれたり、ドックトレーナーにしつけの方法を教えてもらえたりできます。
経済的に余裕があれば、利用してみるのもおすすめです。
飼い主自身で行う社会化トレーニング
もう1つの方法は、飼い主自身で行う社会化トレーニングです。方法はさまざまな「音・物・人」に慣れさせてあげることです。
噛み癖や吠え癖の防止
噛み癖や吠え癖は、他の人や犬とのトラブルに発展することもあるため、きちんとしつけておきましょう。
嚙み癖をやめさせる方法
噛み癖は「噛むと嫌なことがある」と覚えさせると良いでしょう。
たとえば、噛んだ瞬間に苦手な匂いのするスプレーを吹きかけたり、大きな音を立てることが効果的です。
吠え癖をやめさせる方法
吠え癖は吠える原因によってしつけ方法が変わります。
要求吠えの場合
「遊んでほしい」などの要求吠えの場合は徹底的に無視をしましょう。
吠え止まないからといって要求通りにしてしまうと、「吠えると言うことを聞いてくれる」と勘違いさせてしまいます。
来客時に吠える場合
もし、来客時に興奮して吠える場合は、恐怖心や威嚇をしていることが原因だと考えられます。
その場合、犬は怖くてパニックになってしまっているので、「おすわり」や「ハウス」など自分のするべきことを理解できるコマンドをかけるのが効果的です。
そうすることによって、犬は落ち着くことができ、吠え癖も改善されていきます。
フレンチブルドッグをしつけるときの飼い主の心持ち
かわいい愛犬をしつけるときは、どうしても甘やかしたり「たまには優しくしてあげたいな」と思ったりすることがあるでしょう。
ですがその時によって飼い主の反応が違うと犬は混乱してしまいます。
中途半端は禁物!ルールを定めたら守ること
たとえば、吠え癖のしつけの場合、あるときは無視をして、あるときは要求通り遊んであげるとします。
そうすると、犬自身も何をすれば正解なのか分からなくなってしまい、しつけがうまく進みません。
飼い主の感情や都合で態度を変えるのではなく、飼い主も一貫したルールを守りましょう。
また、コマンドも「すわれ」「おすわり」「すわって」など家族やタイミングによって変わることのないよう、統一する必要があります。
フレンチブルドッグをしつけるときのポイント
フレンチブルドッグをしつける際のポイントはこちらです。
- 叱るときは短い言葉で
- 叱るときは必ず現行犯で
- 叱るときは冷静に
- 褒めるときは大げさに
- しつけの時間は短く
- 褒めてのばす
叱るときは短い言葉で
「ダメ!」「NO!」など理解しやすい言葉に統一しましょう。
また、少し低い声で叱ることにより、怒っていると伝わりやすくなります。
叱るときは必ず現行犯で
犬は短時間の記憶力があまり高くないため、少し前の出来事を忘れている可能性があります。
そのため、ダメなことをきちんと理解させるためには、現行犯で叱ることが重要です。
叱るときは冷静に
しつけがうまくいかないときや時間のないときの粗相など、思わずカッとしてしまうタイミングもあるかもしれませんが、感情的に怒ってはいけません。
犬は感情を読み取る能力に優れているため、感情に任せて怒ってしまうと、しま叱られているのではなく「ストレスをぶつけられている…」と気づきます。
褒めるときは大げさに
叱るときとは反対に、トイレに成功したときやコマンド通りに行動したときは、思いっきり褒めてあげましょう。
褒められることは犬にとって大きな喜びです。
また、わかりやすく高い声で、めいいっぱいの笑顔で褒めてあげることがポイントです。
飼い主の言うことを聞くと嬉しいことがあると記憶し、しつけがスムーズになります。
しつけの時間は短く
犬の集中力は短く、大体10分程度といわれています。
そのため、1回のしつけをたっぷりとするのではなく、1回2~3分程度にし、1日に複数回行うと良いでしょう。
褒めてのばす
すべてのしつけに共通する点は「褒めてのばす」ことです。
ダメなことを叱るよりもよっぽど効果的ですし、リーダーである飼い主から褒められることは犬にとって何よりの喜びとなります。
ダメなことは簡潔にその場で叱り、その行動をやめたらたっぷりと褒めてあげましょう。
きちんとしつけ通りのことをした際も、たっぷりと褒めてあげてください。
この繰り返しで、やってはいけないこととやっていいことが理解できるようになります。
まとめ
フレンチブルドックの性格や特徴、フレンチブルドックに必要なしつけについて解説しました。
犬のしつけには時間と根気が必要です。
しかし、きちんとしつけることで犬と飼い主がお互いを信頼できるようになります。
そうすれば、さらに幸せな時間を過ごせるようになるでしょう。
この記事のライター
toto
子どものころからダックスと暮らしてきました。犬と生活していた経験を活かし、しつけ方のポイントやこんなときどうすればいいの?という疑問について分かりやすくお伝えします。
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