犬を迎えるにあたって必ず用意する必要があるのがドッグフードですよね。中でもパグは食欲旺盛で食べることが大好きな犬種なので、「おいしいものをあげたい」と思う飼い主さんは多いのではないでしょうか?しかし、スーパーやペットショップで買えるものから、通販でしか手に入らないものまでさまざまな種類のドッグフードが売られているため、「何を基準に選べば良いの?」と迷った経験がある方もいるでしょう。そこで本記事では、パグにおすすめのドッグフードを選ぶために重視したいポイントや、食いつきが悪いときに考えられる理由と愛犬に合った給餌量を知る方法について解説します。

パグに合った餌を選ぶために
「体は食べたものでできている」と言われるほど、食事は大切な要素ですよね。この考え方は人間だけでなく犬にも当てはまるため、愛犬の健康を守る上でフード選びはとても重要です。特にパグは、肥満になりやすい体質であることや皮膚トラブルを起こしやすいことから、与えるフードにはできるだけ気を遣ってあげましょう。
ここでは、パグに合ったフードを選ぶ際に押さえておきたいポイントについてご紹介します。
①必須脂肪酸が含まれているドッグフードを選ぼう
オメガ3脂肪酸(ALA(αリノレン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸))やオメガ6脂肪酸(リノール酸)といった必須脂肪酸は、毛並みや皮膚の健康を維持する上で欠かせない栄養素であり、皮膚トラブルを起こしやすいパグは積極的に摂り入れたい成分です。しかし、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は多価不和脂肪酸なので、体内で合成することができません。そのため、食べ物から摂る必要があります。そこで選びたいのが、必須脂肪酸がバランスよく配合されたドッグフードです。
ただし、脂肪なので摂りすぎると肥満を招く恐れがあるほか、オメガ6は過剰摂取すると炎症を悪化させるなどの弊害が生じる場合もあります。オメガ3とオメガ6はバランスよく摂取することが望ましいとされていますが、適切な割合についてはっきりと分かっていないので、両者が含まれているものを選ぶのがおすすめです。
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②低脂質・低カロリーのものもおすすめ
パグは体質的に太りやすいと言われているため、肥満予防のために低脂質・低カロリーのフードを選んであげるのも1つです。絶対に低カロリーのものでないといけないというわけではありませんが、パグの肥満は短頭種気道症候群による呼吸状態を悪化させたり、関節に負担がかかることでヘルニアやパテラのリスクを高める可能性があります。
低脂肪の肉や魚がメインで使用されているドッグフードがおすすめです。
③低GI食品が使用されたドッグフードにも注目
低GI(※)食品とは、GI値が55以下の食品を指します。低GI食品は食後の血糖値の上昇がゆるやかになるので、血糖値の急激な上昇が抑えられ、インスリンの過剰分泌を防ぎ、肥満や糖尿病のリスクを低下させる可能性があると言われています。また、低GI食品には食物繊維が豊富なものが多いので、腹持ちがいいのが特徴です。
代表的な低GI食品としては、サツマイモ、大麦、キヌア、玄米、エンドウ豆、ハトムギ、白インゲン豆、ひよこ豆などがあります。
※グリセミック・インデックスの略。食後血糖値の上昇度(糖質が吸収される度合い)を示す指標のこと。
④添加物もチェック
ドッグフードに含まれる添加物の中には、保存性や品質を維持するために必要なものもありますが、香料や合成着色料、発色剤といった添加物は犬にとって不要です。そのため、できればこのような添加物が含まれていないドッグフードを選ぶとよいでしょう。
特に、人工の酸化防止剤であるBHA(ブチルヒドロキシアニソール)やBHT(ブチルヒドロキシトルエン)は健康への影響が懸念されることから避けたほうがよいとされています。これらの代わりに、ビタミンCやビタミンEといった天然由来の酸化防止剤が使用されているものがおすすめです。
また、エトキシキンや亜硝酸ナトリウムや没食子酸プロピルなどの添加物が含まれているドッグフードは避けたいです。
食いつきが悪いときに考えられる原因
パグは食欲旺盛なのでごはんを食べないというような悩みはあまり聞かれませんが、次のような理由により食いつきが悪くなることがあります。具体的に見ていきましょう。
わがまま
おやつは食べるのに主食であるドッグフードは食べないという場合、わがままで食べないのかもしれません。愛犬がごはんを食べないと心配になってしまいますが、食べないからといってすぐにほかのドッグフードに変えたり、人間の食べ物を与えたり、おやつをたくさんあげたりすると、嫌いなものは食べなければもっといいものが出てくると学習して選り好みをするようになるので、注意が必要です。
ごはんを用意してもすぐに食べないようであれば、30~1時間ほどでフードボウルを片づけましょう。犬は1~1.5日程度であれば水のみでも平気だと言われているので、何も食べてないからといっておやつをあげるのはNGです。次のごはんを仕方なく食べる様子が見られるのであればわがままだということになります。
また、犬にも好みがあるので、今与えているドッグフードの匂いや味、食感などが気に入らずに食べないケースもあります。ドッグフードは開封すると徐々に鮮度が落ちていき、味が落ちたり匂いも弱くなるので、お湯でふやかして匂いが立つようにしてみると食べてくれるかもしれません。
老化
年を重ねると、寝ている時間が増え運動量が少なくなることや、消化器の機能が衰えるため、今までよりも食べるごはんの量が減ったり、食欲が落ちることがあります。犬はライフステージに合わせてドッグフードの種類や量、回数を調整する必要があるので、愛犬の年齢や食事の様子に合わせてカスタマイズしてあげましょう。体調不良で食べる量が減っているというわけでなければ、過度に心配しなくても大丈夫です。
また、シニアになるとごはんのところまで行くのが大変になったり、フードボウルの高さが合わなくなって食べにくさを感じるといった問題も出てきます。愛犬の様子をよく観察して、ごはんの位置を近くしてあげたり、フードボウルの高さを調整してあげるなどの対策を行いましょう。
その他
上記のほかにもストレスが溜まっていたり、口の中にトラブルがあったり、何らかの病気が関係していて食いつきが悪くなっている可能性も考えられます。また、メスの場合にはヒートにより一時的に食欲が落ちることもあります。ごはんを食べないほかに、元気がない、具合が悪そうなどの様子が見られたら病気が隠れている可能性があるので、なるべく早く動物病院に連れていきましょう。
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適量の知り方について
愛犬にあげる餌の量はドッグフードのパッケージに記載されている給餌量の目安を参考にしている飼い主さんが多いと思います。体重が増えた、減ったというような変化が起きていない場合にはそのままでも問題ありませんが、目安の量をあげているのに太ってしまった、ごはんを食べ終わったのに催促してくる、という場合には、その子に合った給餌量ではない可能性があります。ごはんの量が適当かどうかは、ごはんを食べているときの様子と便の状態をチェックするのがおすすめです。
■ごはんの量が多い場合
- 様子・・・毎回残している
- 便の状態・・・柔らかくて掴めない
■ごはんの量が少ない場合
- 様子・・・食べ終わってもフードボウルを舐め続ける、催促をする
- 便の状態・・・硬くてコロコロしている(※)
※水分が足りていない場合にも見られる
ごはんの量が適切な場合、便の状態は耳たぶほどの柔らかさで、拾ったときに便のあとが少し残るくらいだとされています。
また、食物繊維が豊富なフードを与えている場合には便の量が増えたり、質感も硬くなりやすい傾向にあるため、上記の目安が参考にならなくなることもあります。
計算して給餌量を算出する方法はこちらの記事で紹介しています
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どんなドッグフードを与えるかは実は大事
ドッグフードは毎日食べるものなので、できるだけ体にいいものを選んであげることが大切ですが、種類が豊富なので迷ってしまいますよね。
パグは皮膚病にかかりやすいと言われているため、皮膚や被毛によいとされる成分が含まれているものがおすすめです。また、肥満になりやすい体質なので、高たんぱく&低カロリーの肉や魚が主原料となっているものも良いでしょう。
犬にも好みがあるので、1発で愛犬のお眼鏡にかなうフードに出会うのはなかなか難しいとも言われています。愛犬が気に入って食べてくれ、なおかつ体にいいものを見つけられるよう、パグオーナーさんと情報交換をしたり、かかりつけの先生に相談してみるのもよいかもしれませんね。
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