【獣医師監修】犬用ガム・ローハイドを与えるのは危険?その理由と選ぶ際の注意点について
噛みごたえがあり、好む犬も多い「ガム・ローハイド」。牛や馬などの皮を加工したおやつで、そそられるニオイと食感によって長時間夢中になってカミカミしてくれるため、与えている飼い主さんも多いのではないでしょうか。ガム・ローハイドは、たくさん噛むことでストレスの発散にもなるおやつですが、犬に与えるのは危険という意見もあるようです。
今回は、ガム・ローハイドを与える危険性と選ぶときのポイント、おすすめ商品を紹介していきます。
愛犬へのおやつにガム・ローハイドは危険?
犬のストレス解消に効果があると言われているガム・ローハイドですが、危険視する方もいるようです。ここでは、ガム・ローハイドを愛犬へ与えるときのリスクについてご説明します。
化学薬品や添加物の危険
結論から言うとガム・ローハイドそのものが犬に危険なわけではなく、その製造工程で使われる化学薬品や添加物が危険視されています。
一般的にガム・ローハイドに使用されている牛皮は、内側の生の皮です。牛皮を低コストで加工するためにまず、工場ではこの皮に付いている被毛や汚れ、表皮の色を取り除くために化学薬品に浸され、その後殺菌消毒と漂白が行われます。
それから、工場からの輸送時の温度管理などの費用削減のために天日干しでの乾燥処理を行います。そこへさらに「漂白剤」や「人工着色料」「防腐剤」などを添加し、カビや腐敗を防止して製品化されます。
上記の通り、ガム・ローハイドの製造工程の多くで使われるたくさんの添加物や化学薬品を、犬が長い間摂取するのは害になり得るとする見方があります。
丸呑みの危険性
ガム・ローハイドが危険とされるもうひとつの理由は、犬が丸呑みしてしまい喉に引っかかって窒息するという事故も少なくないことです。
ガム・ローハイドは牛皮が原材料で犬にとっては最高にそそられるおやつなので、夢中になって噛み続けます。愛犬のサイズにあったガム・ローハイドをあげていたとしても、噛み続けたことで小さくなったかけらを丸呑みして喉に詰まらせてしまったり、内臓を傷つけてしまったりする恐れがあるのです。
与える際には必ず飼い主さんがそばにいて様子を確認するようにし、愛犬が丸呑みできる大きさになる前に取り上げて捨てるようにしましょう。
ただし、あまりにも夢中になって噛んでいる場合は、取り上げようとしても怒って離さなかったり、取り上げる前に勢いよく飲み込んでしまう場合もあるので、その子の性格を考えて、与えても大丈夫かどうか判断しましょう。
安全なガム・ローハイドを選ぶためのポイントは?
ガム・ローハイドの危険性について紹介しましたが、素材にこだわり手間や時間をかけてつくられて、愛犬に安心して与えられるものも多く販売されています。
ここでは、安全なガム・ローハイドを選ぶポイントについて紹介していきます。
製造工程をチェック
ガム・ローハイドの製造工程が記載されており、化学薬品を使用せずに作られているものを選びましょう。
加えて天日干しで乾燥させず、人間の食品にも使われる方法で手間をかけて作られ、ヒューマングレードの素材を使用していること、添加物を使用していないかも要チェックです。
手間や時間、素材にも拘っているものを選ぶとなると値段はそれなりに上がりますが、安心して愛犬に与えるうえでの選択肢として考えてみましょう。
形状をチェック
ガム・ローハイドの製造工程や素材、成分などをチェックすることに加えて、ガムの形にも注目しましょう。ガム・ローハイドは、結び目が両側にある骨型タイプと棒状になっているスティックタイプの2種類の形が主流です。
骨型タイプは、噛みごたえがあり歯磨き目的で与えている方も多いようですが、結び目部分を噛み千切り丸呑みすると食道や腸に詰まりやすいようです。
ガム・ローハイドをローリスクで与えたい場合は、詰まらせるリスクの低いスティック型を選ぶのはいかがでしょうか。
おすすめのガム・ローハイドをご紹介
ここまで、ガム・ローハイドの危険性や選び方について紹介してきました。無添加で人の食品でも使用される技術を使って加工されたものなど安心して与えられるおすすめガム・ローハイドを紹介していきます。
製法と素材に自信アリ!時間をかけて作られたガム
USDA(米国農務省)認可のアメリカ産食用牛の内皮を、硬くなってひび割れしないようオーブンで時間をかけて乾燥させたローハイドガムです。
温度と時間を徹底管理して乾燥させているため、硬くなりすぎず適度な弾力があるため長い時間楽しむことができます。防腐剤や塩を使用しておらず、消化器の負担になりにくいためお腹の弱い子でも安心です。
- 商品名:ナチュラルハーベスト アメリカンプレーリーローハイド ツイスト 5本入り
3ヶ月齢以上から与えられる!サイズ展開も豊富
厳選された国産の牛皮を使用した、低脂肪で良質なタンパク質を含んだローハイドガムです。
スティックカットタイプで、噛みやすく愛犬のストレス解消に加えて、デンタルケア効果も期待できます。こちらは、SSサイズからLサイズまであるので、小型犬から大型犬まで3ヶ月齢以上の幼犬でも楽しむことができます。
- 商品名:クライミング ローハイドガム スティックカット
アメリカ生まれのナチュラル志向フードメーカー
良質な牛皮を原材料に、化学薬品などの添加物を使用せずに製造されているチューイングスティックです。
アメリカで生まれた「ナチュラルバランス」は、専門家の研究が重ねられて開発された愛犬想いのフードを展開するメーカーです。良質なタンパク質やビタミン・ミネラルを豊富に含み、何度も噛むことでストレス軽減や歯垢・歯石を抑えます。加えて、噛むことで唾液を増やし、胃腸の働きをサポートしてくれます。
- 商品名:ナチュラルバランス チューイングスティック(10本入)
ガム・ローハイドを与える時は愛犬のそばにいよう
最近では、愛犬の食べるフードを無添加などこだわりを持って選ぶ方も多くいらっしゃいます。せっかく添加物の入っていない良質なフードを与えていてもおやつで摂らせてしまっては、意味がないですよね。
ガム・ローハイドに関わらず、与えているおやつの成分をチェックして、しっかりと原料や製造工程が表記されているものや、無添加のものを意識的に与えるようにしましょう。
加えて、丸呑みしてしまうと命にかかわる危険もあるため、愛犬に与える時には必ず愛犬のそばについていてあげましょう。
こちらの記事もチェック
この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
おやつに関する記事
食べもの
【獣医師監修】犬用ガム・ローハイドを与えるのは危険?その理由と選ぶ際の注意点について
噛みごたえがあり、好む犬も多い「ガム・ローハイド」。牛や馬などの皮を加工したおやつで、そそられ...
2023年7月12日
食べもの
【国産】ネットで買える!さつまいもを使った犬用おやつを徹底比較!
自然な甘みで、蒸したり焼いたりするだけでも美味しいさつまいもは、人間はもちろん、犬も好む子が多...
2023年4月14日
食べもの
おすすめの人気おやつをまとめて紹介!愛犬のために無添加や国産など安全で美味しい商品を選ぼう
愛犬とのコミュニケーションやご褒美としておやつを与えている方も多いのではないでしょうか?しかし...
2023年4月27日
食べもの
犬用おやつジャーキー|原材料ごとのおすすめ商品をご紹介!
大切な愛犬が口にするものは、たとえお菓子であっても、原材料や製造方法など安心安全なものを与えた...
2023年2月17日
食べもの
犬のおやつとして骨を与えるのは危ない?メリットや注意点と知っておきたい危険性について
なぜだか犬は骨が好きというイメージがありますよね。愛犬が喜ぶからと、おやつに骨を与えているもの...
2023年2月17日