ダックスフンドのしつけ方とは?性格や特徴、しつけのポイントを紹介
足が短いのが特徴のダックスフンドは、その可愛らしい姿から日本では愛玩犬として人気です。
ちょこちょこと歩く姿は可愛いですが、実は昔、狩猟犬として活躍していたことをご存じですか?
狩猟犬だった頃の名残が原因で吠えやすく警戒心が強いため、小さいうちからしつけをする必要があります。
そこで今回は、ダックスフンドの性格や特徴、しつけ方法についてご紹介します。
ダックスフンドの性格・特徴
ダックスフンドのしつけ方についてお伝えする前に、その性格や特徴について学んでおきましょう。
勇敢で好奇心旺盛
数百年前のドイツでアナグマの狩猟犬として活躍していたダックスフンドは、勇敢で好奇心旺盛です。
人に対しても友好的で賢く、番犬としても活躍します。
また、遊ぶのが大好きで活発なため、ほかの小型犬よりも運動量が必要です。
毛質によって性格が異なる
ダックスフンドは、スムース・ロング・カニンヘンと3種類の毛質に分かれており、それぞれ性格が異なるといわれています。
スムース
毛が短く光沢のあるスムースは、活発で好奇心旺盛なタイプが多いです。
また、機敏さも持ち合わせています。
毛が短いため抜け毛は多いですが、お手入れは比較的楽です。
ロング
ロングは、スムースに比べておっとりした性格の子が多く、人懐っこく甘えん坊です。
明るく友好的な面もあるでしょう。
カニンヘン
被毛が固めのカニンヘンは、ほかのタイプと比べると頑固で、警戒心が強いところがあります。
しかし、信頼関係を上手く築ければ、従順で頼れるパートナーになってくれるでしょう。
警戒心が強く、吠えやすい
友好的で利口といわれているダックスフンドですが、警戒心が強く吠えやすいといった特徴があります。
狩猟犬として活躍していた頃、巣穴にいるアナグマを見つけた際に大きな声で吠えることで、その場所を飼い主に知らせていました。
その名残から、ダックスフンドは吠えやすいといわれているのです。
飼い主への愛着が強い
ダックスフンドは、人懐っこく飼い主さんにべったり甘えるという子もいるでしょう。
一方で、飼い主さんへの愛着が強いため、分離不安を起こすことも少なくありません。
分離不安を起こしてしまうと、飼い主さんと離れたときに問題行動を起こす可能性が高くなるため、注意しておきたい部分です。
ダックスフンドの問題行動
利口でしつけがしやすいといわれているダックスフンドですが、しっかりしつけをしておかないとさまざまな問題行動を起こしてしまいます。
吠える
ダックスフンドは警戒心が強く吠えやすいワンちゃんです。
また、ほかの小型犬と比べて吠える声が大きいため、近隣トラブルにもなりやすいでしょう。
噛む
子犬のうちからしっかりしつけをしておかないと、噛み癖がついてしまう場合があります。
子犬のときの甘噛み程度であれば問題はありません。
しかし、大人になりしっかり歯が生えそろったときに噛まれてしまうと、けがをしてしまいます。
また、ほかの人に危害を加えてしまう可能性もあるため、小さい頃から噛み癖を直すことが大切です。
引っぱる
散歩のときに、飼い主の持つリードを引っぱり、自分の好きなように散歩をしてしまう子がいます。
散歩が楽しくて引っぱってしまうことが多いですが、「自分がリーダーだ!」と犬が勘違いしている可能性もあるため注意が必要です。
散歩をする際は、必ず飼い主が主導権を握って歩く「リーダーウォーク」を意識しましょう。
主従関係を保つためにも、飼い主さんのペースで散歩をすることが大切です。
飛びつく
人懐っこい性格のダックスフンドは、嬉しさや楽しさから人に飛びついてしまうことが多くあります。
飼い主に飛びつくだけなら、あまり問題はありません。
しかし、小さい子どもや知らない人にまで飛びついてしまうと、ケガをさせてしまう可能性があるため注意しましょう。
穴を掘る
ダックスフンドは、巣穴にもぐってアナグマを追っていた名残から穴を掘ることが大好きです。
しかし、公共の場所や、人の家の庭などに穴を掘ってしまうと他人に迷惑をかけてしまいます。
飼い犬の欲求を満たしてあげるためには、可能であれば家の敷地内に穴を掘っても良い場所を作ってあげるといいですよ。
ダックスフンドのしつけはいつから始める?
しつけを始めるタイミングは、早ければ早いほど良いです。
子犬の場合は、お家に招き入れたその日からスタートさせることをおすすめします。
成犬になってからでもしつけはできますが、時間がかかってしまうため子犬のうちから始めると良いでしょう。
また、犬には生後1~3ヶ月の期間に、さまざまな「音」「人」「物」などに怖がらずに触れ合って学習する「社会化期」というものがあります。
その社会化期をどう過ごすかによって、犬の性格は大きく異なるのです。
子犬の場合はお家に迎え入れる頃にはすでに社会化期がスタートしているため、事前にしつけの学習をしておきましょう。
ダックスフンドに必要なしつけ
ここからは、ダックスフンドに必要なしつけについて解説します。
近隣トラブルを起こしたり、飼っている際にトラブルが起きたりしないように事前に確認しておきましょう。
社会化期のトレーニング
犬の性格を左右するともいわれている社会化期は、しつけをする際の重要な時期です。
社会化期にほかの犬や人、物などとあまり触れ合わずに育った場合、さまざまなものに臆病になったり攻撃的になったりします。
色々なものに怖がることで、吠える・噛むなどの問題行動につながることもあるでしょう。
そのため、社会化期にさまざまな音や環境、物などに触れ合わせたり、体のあちこちを触ってあげたりと色々なトレーニングをすることが大切です。
吠え癖を矯正するトレーニング
無駄吠えは近隣トラブルの原因にもなってしまうため、吠え癖がつかないようにトレーニングしていきましょう。
警戒吠え
見知らぬ人や物に警戒して吠えることを「警戒吠え」といいます。
ほかの人や物に対して「怖い」という感情から吠えてしまうのです。
警戒吠えをさせないために、子犬のうちから色々な音や物、家族以外の人に慣れさせておきましょう。
要求吠え
「散歩に行きたい」「ご飯を食べたい」など、飼い主に要求するときに吠えて知らせるのが「要求吠え」です。
要求吠えに一度でも応えてしまうと、犬は「吠えれば言うことを聞いてくれる」と学習してしまうため、注意してください。
要求吠えを防ぐためには、吠えている最中にリアクションをしないようにしましょう。
犬が吠えずに静かになったら、褒めてあげてください。
「静かになったら褒める」を繰り返すことで、犬は「静かにしていたら良いことがある」と理解していきます。
噛み癖を矯正するトレーニング
生後4~7ヶ月頃から、歯が生えてくることで痒くなり甘噛みがスタートします。
その時期から噛み癖を直しておかないと、人の手を噛んだり物を壊したりしてしまうため注意が必要です。
何かを噛もうとするときは、犬用のオモチャを与えてあげましょう。
また、家具を噛んでしまう場合は、しつけ用スプレーを使用して犬の苦手なにおいをかけてあげると良いです。
人の手を噛んでしまうときは、低い声で「イタい」「ダメ」などの短い言葉で叱る方法も有効ですよ。
トイレトレーニング
トイレトレーニングをするうえで重要なのは、失敗させない環境作りをすることです。
何度もトイレトレーニングに失敗してしまうと、覚えさせるのが難しくなってしまいます。
「ご飯を食べた後」「においを嗅ぎまわり落ち着きがないとき」など、愛犬が排泄をするタイミングを見極めて、トイレに連れて行ってあげましょう。
成功したらオヤツをあげたり、褒めてあげたりしてください。
「トイレに成功する=嬉しいことがある」と思わせると、トイレトレーニングの成功率はグッと上がります。
クレート(ハウス)トレーニング
犬の居場所となるハウス(ケージやクレート)に慣れさせるトレーニングも行いましょう。
ハウスが自分だけの落ち着いた場所になることで、常に精神的に落ち着いた状態を保てます。
自分だけの安心できる場所があると、吠える・噛むなどの問題行動を起こしにくくなるのです。
また、震災で避難する際も、クレートやケージに慣れていれば犬は落ち着いた状態でいてくれるでしょう。
ハウストレーニングを始めるときは、オヤツやオモチャを使い少しずつハウスに慣れさせていくことが大切ですよ。
コマンドトレーニング
「まて」や「おすわり」など、飼い主さんが犬にしてほしい指示を出すトレーニングのことを、コマンドトレーニングといいます。
トイレトレーニングの際に、おしっこをさせるために「ワンツーワンツー」などのコマンドで誘導することもあります。
お家でコマンドトレーニングを行うときは、家族みんなが同じ言葉を使うようにしてください。
お父さんが「おすわり」お母さんが「シット」などと、家族内で言葉をバラバラにしてしまうと犬は混乱してしまいます。
指示通りにできたら、褒めてオヤツをあげるようにしましょう。
ダックスフンドをしつけるときのポイント
ダックスフンドをしつける際は、これから紹介するポイントを意識してみてください。
子犬のうちから徹底してしつけをすることで、吠える・噛むなどの問題行動を起こしにくくなりますよ。
子犬の時期から刺激に慣れさせる
子犬の時期、特に社会化期はさまざまな刺激に慣れさせてあげましょう。
- 老若男女問わずたくさんの人に触れ合わせる
- 洗濯機やドライヤー、自動車など大きな音に慣れさせる
- パピー教室に通いたくさんの犬と触れ合わせる
色々なことを吸収する時期に刺激を与えることで、どんなことにも対応できるようになっていきます。
また、1歳までは精神的にも成長するといわれているので、社会化期を過ぎてしまったワンちゃんでも諦めずに色々なことに挑戦してみましょう。
リーダーは飼い主さんだと認識させる
飼い主さんが犬のリーダーであることを、子犬のうちから認識させておくことが大切です。
犬と人の主従関係が逆転してしまうと、噛む・吠えるなどの問題行動を起こしやすくなります。
そのため、しっかりしつけをして飼い主さんが犬のリーダーであることを認識させる必要があるのです。
継続的にしつける
しつけは継続していくことが大切です。
トイレトレーニングやコマンドトレーニングが、すぐにできるようになるとは限りません。
コツコツ続けていくことで犬は少しずつ理解するようになっていくため、継続していく必要があるのです。
「叱る」よりも「褒める」
しつけをするときは、できなかったことを叱るのではなく、できたことを思いっきり褒めてあげるようにしましょう。
例えば、トイレを失敗したときに怒られてしまうと、犬はトイレを我慢したり隠れてしたりしてしまうことがあります。
そのため、しつけをする際は「叱る」のではなく「褒める」ことを意識しておこなってください。
褒める際は、「○○偉い!」「よくできたね!」などの言葉を高い声で発してあげると、犬は褒められていると理解できますよ。
まとめ
ダックスフンドは活発で人懐っこく、愛玩犬として人気がある犬種です。
一方で、狩猟犬として活躍していた名残から警戒心が強く、吠えやすいといった特徴を持ち合わせています。
ダックスフンドを飼うときは、性格や特徴などを理解して、小さいうちからしっかりしつけていくようにしましょう。
この記事のライター
42ba
動物が大好きで、小さいころから犬や猫などいろいろな子たちと暮らしてきました。犬好きの皆さんのタメになるような情報をお届けできたらと思います。
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