【獣医師監修】犬はおからを食べても大丈夫!栄養豊富でダイエットにも。与える際の注意点とおすすめレシピをご紹介
さまざまな栄養素が含まれており、ダイエットフードにもよく用いられるおからは、基本的には犬が食べても大丈夫な食材です。おからは犬にとって絶対に必要な食べ物ではありませんが、上手に取り入れれば愛犬の健康をサポートすることができます。
この記事では、おからに含まれる栄養素と与える際の注意点、おからを使ったおすすめ犬用レシピをご紹介します。
おからは犬に与えても大丈夫な食材
おからは栄養価が高く、生おからでも乾燥おからでも犬に与えることができます。生おからは豆腐を作る過程で加熱されているので、そのままでも安心して与えられますが、70%以上が水分で日持ちしない点に注意が必要です。
おからの栄養素・成分を紹介
おからには、以下のような犬の健康をサポートする、さまざまな栄養素・成分が含まれています。
栄養素・成分【1】食物繊維
おからは食物繊維が豊富で、100gあたり約11.5g含まれています。この含有量は、食物繊維が多く含まれている代表的な野菜のごぼうの2倍にあたり、いかに多いかがわかります。
おからに含まれる食物繊維は水に溶けない不溶性食物繊維で、便通の改善に役立ちます。(※1)
栄養素・成分【2】タンパク質
おからには、植物性タンパク質が多く含まれています。おからのタンパク質は、植物性タンパク質の中でも必須アミノ酸のバランスが良いのが特徴です。
タンパク質は消化されたのちにアミノ酸へ分解され、体内に取り込まれて筋肉や臓器、皮膚などさまざまな組織に合成されます。(※2)
栄養素・成分【3】カリウム
おからには、100gあたり約350mgのカリウムが含まれています。カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する作用がある成分です。
また、エネルギー代謝に重要な役割を果たしているほか、神経刺激の伝達や筋肉の収縮・弛緩(しかん)にも関与しています。(※3)
栄養素・成分【4】カルシウム
カルシウムは、リンとともに骨や歯を強化する成分です。また、筋肉の収縮・弛緩にも不可欠で、重要な役割を担っています。そのほか、神経興奮の抑制や血液凝固作用の抑制にも関わっています。(※4)
犬におからを与える際に気をつけること
犬が食べても大丈夫だからといって、何も配慮せずにむやみにおからを与えるのはよくありません。犬におからを食べさせる際の注意点を知っておきましょう。
注意点【1】アレルギー症状が出ていないか確認する
おからを食べた後に、アレルギー症状が出ていないか確認しましょう。大豆は犬にとってアレルゲンとなりやすい食材のひとつだからです。
おからを食べてから下痢や嘔吐、皮膚の赤み、目の充血、顔や体を痒がるなどの症状が見られたら大豆に対する食物アレルギーが疑われます。早めに、動物病院を受診しましょう。心配であれば、一度アレルゲンを調べるための血液検査を受けてみるのもおすすめです。
注意点【2】一度にたくさん与えない
おからを与える量にも注意が必要です。おからに含まれる不溶性食物繊維は、便のかさを増やして腸を刺激することで便通を促します。しかし、摂りすぎてしまうと、かさが増した便がうまく排出できなくなり、便秘の改善どころか便秘を助長してしまいます。
犬が必要な栄養素は、総合栄養食のドッグフードでまかなえます。おからは主食ではありません。あくまで主食フードのトッピング程度にとどめ、一度にたくさん与えないようにしましょう。
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注意点【3】尿路結石症を患ったことがある場合は控える
愛犬が 尿路結石症になったことがある場合は、おからを与えるのを控えたほうが無難です。おからには、結石の原因となるマグネシウムやカルシウム、リンなどのミネラル成分が含まれているからです。
尿路結石症は再発しやすいため、定期的におからを与えると発症リスクが高まってしまいます。そのため、おからを与えるのは控えましょう。
基本的に、尿路結石症の既往歴や現在治療中の子は、与えて良い食餌内容については、十分にかかりつけの獣医師に相談する必要があります。
おからを使ったおすすめのレシピ
ここでは、簡単に作れるおからを使ったおすすめの犬用レシピをご紹介します。
レシピ【1】ダイエット中の子にもおすすめ!おからと鶏ムネ肉のヘルシー炒め
低脂肪・高タンパク質の鶏ムネ肉とおからの炒めものです。ヘルシーでありながらも鶏ムネ肉の風味が食欲を刺激し、喜んで食べてくれることが期待できます。
■材料
- 鶏ムネ肉:230g
- おから:120g
- 人参:100g
- しいたけ:80g
- レタス:1枚
- オリーブオイル:大さじ1
- 味噌:小さじ1
- 水:20ml
- 青のり:少々
■作り方
- 人参をすりおろす
- しいたけをみじん切りにする
- 鶏肉の皮を取り除き、フードプロセッサーなどでミンチにする
- フライパンにオリーブオイルを引き、1~3とおからを入れて炒める
- 味噌を水で溶いて4に加え、全体に混ざるように炒める
- 火を止めて、荒く刻んだレタスを軽く混ぜ合わせる
レシピ【2】冷凍保存も可能!おからクッキー
作り方が簡単なうえに冷凍保存もできることから、一度にたくさん作ってストックしておくのもおすすめです。クッキーといっても小麦粉を不使用のレシピなので、小麦アレルギーの体質の子でも食べられます。
■材料
- 生おから:200g
- きな粉:50g
- 卵:1個
■作り方
- オーブンを170度に予熱する
- ボールに全材料を入れて、よく混ぜ合わせる
- めん棒で5mm程度に薄く伸ばす
- 好みの型でくり抜き、クッキングシートを敷いた天板に並べる
- 170度で30分焼く
栄養豊富なおからで愛犬の健康をサポートしよう
おからは便秘の改善に役立つほか、良質なタンパク質源にもなる優れた食材です。しかし、与えすぎには注意が必要です。
たくさん食べさせてしまうと便秘になったり、食物アレルギーを発症したり、尿路結石ができやすくなる可能性があります。あくまで少量与える程度にとどめ、愛犬の健康管理をしっかりとしていきましょう。
<参考文献>
- ※1.2.3.4 厚生労働省 e-ヘルスネット
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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