犬におすわりを教えたい!飼い主が知っておきたい手順やコツは?
犬の「おすわり」は、愛犬を迎えたら早い段階で教えたいしつけの1つです。
しかし、「犬におすわりを教える方法がわからない」と悩んでいる飼い主さんも多いでしょう。
おすわりのトレーニングは、愛犬と飼い主さんの両方にメリットがあります。
この記事では、おすわりを教えるときの手順やコツについて紹介するので、愛犬がおすわりできなくて困っているならぜひご覧ください。
おすわりを覚えさせるメリット
愛犬がおすわりを覚えると、愛犬にとっても飼い主さんにとってもメリットがあります。
他人に迷惑をかけない
犬がおすわりを覚えると、他人への迷惑を防げます。
おすわりができれば、愛犬が他人に飛びつくことを制御できるからです。
人懐っこい犬は、攻撃するつもりもなく人に近づいたり、飛びついたりします。
世の中には犬が苦手な人もいるので、飼い主さんが愛犬をコントロールしましょう。
信頼関係を築ける
愛犬におすわりを覚えさせることで信頼関係を築けます。
犬が飼い主の指示に従うのは、信頼関係ができているからです。
愛犬が興奮していたり、ほかのことに興味を示していたりしていてもおすわりができるようにしましょう。
おすわりに限らず、愛犬にしつけをすることは正しい信頼関係を築くことでもあります。
事故を未然に防げる
犬がおすわりを覚えていると、事故を未然に防げるというメリットがあります。
散歩にでかけると、犬が興奮する場面にでくわすことがありませんか?
車の多い道路や、信号待ちの交差点などで不意に飛び出しそうになってしまったこともあるかもしれません。
おすわりができれば、このような散歩での事故を未然に防げるでしょう。
おすわりはいつからしつけしたほうがよいか?
おすわりだけでなく、犬のしつけは早くに開始するのが大切です。
子犬のうちに正しい行動をできるようにしないと、成犬になって困ることが増えてしまいます。
生後2〜3ヶ月が最適とされているものの、愛犬を迎える時期が遅いこともあるでしょう。
おすわりのしつけをおこなうタイミングについてまとめました。
おすすめは生後2〜3ヶ月
犬は生後2〜3ヶ月を過ぎると社会化期といわれる段階に入ります。
好奇心が旺盛になり、社会に慣れるのに向いている時期です。
脳も発達し、ルールを理解できるようになってきます。
おすわりのしつけは、生後2〜3ヶ月を過ぎてからはじめましょう。
あまり早い時期に教えると、犬が理解できずに互いのストレスになってしまうこともあります。
犬を迎えてすぐ
愛犬を迎えたら、おすわりのしつけを開始しましょう。
おすわりのしつけをとおして信頼関係を築けます。
愛犬に名前を覚えさせたり、飼い主を認識させたりすることでしつけも進むでしょう。
信頼関係を築くためにも、できるだけすぐにおすわりのしつけをすることをおすすめします。
愛犬が環境に慣れたら
愛犬が新しい環境に慣れたら、おすわりを教えましょう。
環境に慣れるころには、飼い主とのスキンシップも嫌がらなくなります。
おすわりのしつけをしながら、身体に触れることにも慣れさせるとよいでしょう。
おすわりだけでなく、ほかのしつけもスタートさせるのに向くタイミングでもあります。
散歩のデビュー前まで
愛犬を散歩に連れていく前におすわりをしつけます。
散歩中に不意の飛び出しで事故にあわないようにするためです。
事故を防ぐためだけでなく、人や犬に飛びついて迷惑をかけないためでもあります。
おすわりを覚えさせることは、愛犬の安全な散歩に欠かせないことといえるでしょう。
おすわりを教える手順
愛犬におすわりを教える手順は以下のとおりです。
犬のしつけは急がずに、愛犬に合わせてゆっくりと進めてあげましょう。
- 愛犬が好きなおやつを用意する
- おやつを犬の目線と飼い主の目線の間に持っていく
- 愛犬におやつを近づけて「おすわり」の姿勢に誘導する
- おすわりの姿勢をしたら、おやつをあげて褒める
- 手順1~4ができるようになったら、「おすわり」の言葉を教える
教える順番ごとにコツとポイントを解説していきます。
1.愛犬が好きなおやつを用意する
おやつは一口で食べられるサイズのものを用意します。
大きなおやつを用意してしまうと、何度も犬に与えられません。
おやつの食べ過ぎは、肥満の原因にもなってしまいます。
おすわりのトレーニングで食べるおやつは、大きさよりも回数が重要です。
犬はおやつの大きさよりも、おやつが何回も食べられたことに喜びを感じるからです。
大きさに迷ったら、小指の爪を目安にしてみてください。
2.おやつを犬の目線と飼い主の目線の間に持っていく
犬がおやつに注目するように、おやつの存在に気づかせましょう。
興味を示さないときは、手のひらを握っておやつを隠した状態で匂いをかがせます。
おやつを欲しがって飼い主の手に注目したら、犬の目線の先に飼い主の視線を合わせます。
おすわりのしつけをする際、愛犬と目を合わせるアイコンタクトの練習です。
おやつを持った手は、犬と飼い主の目線の間に置くことを意識してください。
3.愛犬におやつを近づけて「おすわり」の姿勢に誘導する
おやつの入った手を徐々に愛犬に近づけます。
愛犬がおやつを食べようとしても決してあげてはいけません。
おやつの入った手を犬の頭より少し上にくるようにすると、犬は自然に床にお尻をつきます。
手の位置を調整しても愛犬が座らない場合は、腰の近くを軽くタッチしてみましょう。
後ずさりしてしまう場合は、壁際で行うと自然におすわりの姿勢をとります。
4.おすわりの姿勢をしたら、おやつをあげて褒める
愛犬がおすわりの姿勢になったら、飼い主さんはたくさん褒めてあげましょう。
犬は褒められると喜んで同じ行動を繰り返す傾向があります。
飼い主さんが喜ぶことはいいことだと学習するので、おすわりの姿勢を嫌がらなくなります。
愛犬のやる気をだすためにも、飼い主さんが上手に褒めることも大切です。
普段から必要なときに愛犬を褒めるようにしてください。
5.手順1~4ができるようになったら、「おすわり」の言葉を教える
犬は座ることがおすわりだとは理解していません。
「おやつを見ているときに、床にお尻をつくと飼い主さんが褒めてくれる」と学習しているのです。
犬がおすわりの姿勢をしたタイミングで、「おすわりできたね」と声をかけながらおやつを与えてください。
繰り返すうちに、「おすわり」という言葉と「座る」という行為が愛犬の中で一致します。
おすわりを教えるコツや注意点
おすわりを教えるにはコツや注意点があります。
このコツや注意点を知っておくと、しつけがスムーズに進みますよ。
アイコンタクトをとる
犬にしつけをするときはアイコンタクトが大切です。
「おすわり」の声をかけるときに、犬と目が合っているか確認しましょう。
アイコンタクトが難しい場合は、愛犬と目を合わせることからはじめます。
おすわりを教える基本は、愛犬とアイコンタクトがとれていることです。
短い時間でしつけを終わらせる
犬におすわりを教えるときは、短時間で終わらせましょう。
長時間のしつけは犬のストレスになってしまうからです。
愛犬を何時間も集中させる必要はありません。
1〜3分程度で切り上げて、根気よく繰り返すようにしましょう。
指示語は統一する
愛犬におすわりをさせたいときの言葉を統一しましょう。
同じ言葉で指示しないと、犬が混乱してしまいます。
「おすわり」「座って」「座れ」など、声かけが毎回違うことは避けてください。
「おすわり」と決めたら、いつでも「おすわり」と声をかけます。
しつけは、愛犬が混乱しないように統一した言葉を使うことが大切です。
体罰を与えない
しつけをする際に体罰は与えないでください。
犬は繊細な動物です。
飼い主さんに叩かれることは心の傷になるかもしれません。
犬の習性として、正しい行為を繰り返すというものがあります。
飼い主さんは愛犬をほめて、おすわりが正しい行動だと教えてあげましょう。
体罰を与えない方が、犬はおすわりを覚えやすくなります。
焦らず待つ
犬がおすわりを覚えるまで、飼い主さんは気長に待ちましょう。
何日もかけて、徐々にできる回数が増えていくものです。
しつけの完了にも個体差があります。
飼い主さんが焦ると、犬にもイライラが伝わるでしょう。
期限を設けたり、強い目標を持ちすぎたりしないことも大切です。
1日1回でも試してみるなど、根気よく教えましょう。
愛犬がおすわりをできないときの原因・対策
犬によっては、いくら教えてもおすわりが覚えられないこともあります。
おすわりができないときの原因や対策方法を解説します。
安心できない環境である
犬がおすわりできない原因に、安心できない環境があります。
犬は安心できる状態でないと、しつけに集中できません。
愛犬が落ち着く場所でおすわりをトレーニングしましょう。
飼い主さんが正面から指示を出すと不安を感じる場合もあります。
愛犬の横で犬の体に触れながらしつけをするのもおすすめです。
愛犬が落ち着いておすわりの練習ができる環境を用意してあげましょう。
ご褒美が少ない
ご褒美が少ないことも、犬がおすわりできない原因の1つとして考えられます。
犬はご褒美に満足しないと、求められた行動をとろうとしません。
ご褒美は愛犬の大好きなおやつを用意しましょう。
おやつに興味がない犬の場合は、大好きなおもちゃを用意するのもおすすめです。
ほかにも、一緒に遊んであげる、スキンシップをとるなど愛犬の好きなことをご褒美にする方法もあります。
コマンドが聞きづらい
「おすわり」のコマンドが届いていないことも、愛犬がおすわりできない原因の1つです。
犬が集中できず、コマンドが聞こえていないのかもしれません。
おすわりのしつけをするときは、犬の気が散らない環境を用意しましょう。
雑音が多い場所や、周りに犬の興味をひくものが多い場所は不向きです。
おすわりを教えるときは、犬が集中してコマンドを聞けるようにします。
まとめ
犬のおすわりについて解説しました。
犬がおすわりを覚えることにはメリットがあります。
しつけをはじめる時期は早い方がよく、生後2〜3ヶ月がベストタイミングです。
トレーニングは手順に従って根気よくおこなう必要があります。
愛犬がおすわりを覚えないときは環境を見直して対処しましょう。
この記事のライター
ネコト
愛犬が快適に過ごせるよう日々試行錯誤しています。その中で得た有益な情報を共有していきたいと思います。
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