【獣医師監修】子犬の噛み癖を直すしつけ方が知りたい|甘噛みの理由と正しい対処法
新しく家族として迎えた子犬が無邪気にじゃれてくれると嬉しいですよね。ですが、それと同時に噛み癖があるとどうすればいいのか悩んでしまうもの。本気で噛んでいるわけではないので、「痛くないからまぁいっか」「成犬になれば落ち着くだろう」と、ついついしつけを後回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか。
子犬期の甘噛みは成長とともに解消されていくものですが、癖として残ってしまうこともあるため、しっかりしつける必要があります。
この記事では、子犬の噛み癖の対処法について解説していきます。
子犬が甘噛みする理由とは?
子犬に噛み癖があることが分かっていても、実際のところしつけはいつからいつまでにすればいいのかが気になりますよね。子犬同士のじゃれ合いでも甘噛みはしていますし、子犬にとって噛むことは「楽しいこと」「悪気のないこと」であるのは間違いありません。
まずは何故子犬が甘噛みするのかについて理由を知って、正しい接し方について考えていきましょう。
子犬が甘噛みする3つの理由
子犬が甘噛みする主な理由は、「歯がむずむずする」「甘えたい」「犬の本能・習性」の3つです。それぞれの理由について順番に詳しく説明していきます。
1.歯がむずむずする
歯の生え替わる子犬の時期は口の中がむずむずして違和感があるものです。乳歯が永久歯に生え変わってしまえば落ち着くことが多いですが、生後半年位まではこの状態が続いてしまいます。
口の中の違和感をどうにかするために手や物を噛んでストレスを発散しているので、いつまでも噛み癖が直らないように感じられるのでしょう。
子犬の時期は噛んで良い物と悪い物の区別がつかないので、飼い主さんが正しくしつけてあげることも大切です。
2.甘えたい
噛む事が楽しい子犬に「噛んだらリアクションが返ってくる」ことを覚えさせると、構って欲しくて何度も繰り返すようになってしまいます。これは飼い主さんに甘えたい気持ちが原因なので、そのまま続けさせると成長してからも噛み癖がついてしまうことが考えられます。
そのため、飼い主さんはあまり痛くないからいいやと放置せず、他の方法で甘えられるということを子犬にしつけてあげる必要があります。
3.犬の本能・習性
動く物に反応して甘噛みするのは、子犬に元々備わっている狩りの本能や習性が原因の可能性もあります。しかし、じゃれついてくるのが楽しいからといっていつまでも噛ませ続けると、将来的には噛み癖に繋がってしまうことも考えられます。
噛むことは本能なので無理にやめさせることは出来ませんが、手を使って遊ぶ事は控えた方がいいでしょう。
いつまで甘噛みは続くの?
基本的に甘噛みは子犬の時期特有の行動なので、ある程度成長すれば落ち着いてくると考えられます。そのため、「いつからいつまでにしつけなければいけない」という期間はありませんが、なんでも自由に甘噛みさせていると成長してからも噛み癖が直らず問題になるケースも見られるでしょう。
子犬の噛み癖は正しく対処すれば直るものです。しつけをするのはいつからとは考えず、出来る限り早い時期から何を噛むのが正しいのかしっかり教えてあげることが大切です。
子犬の噛み癖への正しいしつけ方
子犬にとって噛むことは「悪気のないこと」だと説明しましたが、それなら無邪気に噛んでくる子犬に対する正しい叱り方とは何なのでしょうか?
しつけで噛み癖を直すためには良いこと・悪いことの違いを教えなければいけません。しつけはいつから始めても遅くはありませんので、今までの「子犬が噛んだ時の対処法」が間違っていなかったか一度見直すところから始めてみましょう。
噛み癖への間違った対処法
悪いことをしたらついつい怒ってしまいがちですが、一番大切なのは実は「叱らない」ことです。しつけるためには叱り方を考えるのではなく「甘噛みは楽しくない」ということを教えながら子犬との信頼関係を築いていくことが大切になります。
子犬を興奮させてしまうと行動がエスカレートする場合もあるので、甘噛みされたら「構わない」「噛ませ続けない」ことを徹底し、「遊びたい気持ちに寄り添う」ことを基本に対応していきましょう。
正しいしつけの基本
噛み癖のしつけにおいては、叱り方ではなく子犬の「遊びたい気持ちへの寄り添い方」が重要になりますが、具体的にはどのような方法があるのでしょうか?
続いて、いつからでも出来る「子犬の正しい噛み癖のしつけ方」について詳しく説明していきます。
1.おもちゃで遊ぶ
もし子犬が手を噛んだらリアクションはせず手を引っ込め、噛むことをやめたらおもちゃで遊んであげましょう。噛んだら遊んでもらえない、噛まなくても遊んでもらえるということを学習すれば、いつからか甘噛みではなくおもちゃで遊ぶ楽しさを覚えてくれるはずです。
2.環境を整備する
噛みやすい物がない環境を整えることも重要で、噛まれて困るコードや家具等は子犬の届かない所に隠すかしつけ用スプレーなどを使用して対策しておきましょう。子犬が飲み込んだら危険な物もあるということを意識して、常に部屋の中が安全かどうかチェックする習慣をつけておくと良いですね。
3.噛まれたら嫌だという意思を伝える
頭ごなしに叱ることはよくありませんが、「ダメ」「痛い」等、噛んだ時に大きな声を出してこちらの意思を伝えることも有効な手段でしょう。この時に重要なのは、家族の中で言い方を統一させておくこと、短い言葉ではっきり言うことの2点です。
遊んでいる途中に噛む場合は、遊びを中断する、目の前からいなくなる、子犬を他の部屋に移動させて静かになるまで無視しておくなど「甘噛みすると遊んでもらえない、楽しくない」ということを覚えさせていきましょう。
子犬の噛み癖を直すのに役立つおすすめのグッズ3選
最後に、子犬の噛み癖のしつけで“噛んでもいいもの”を教えるために使えるグッズ3選を紹介していきます。おもちゃならいつからでもしつけに取り入れられるので、積極的に活用していきましょう。子犬によって楽しめるおもちゃも違ってくるので、それぞれの性格に合わせたぴったりの物を選んであげてくださいね。
1.噛み応え抜群の硬いおもちゃ
木製の家具に対して噛み癖のある子犬には、「天然木を使用した噛むおもちゃ」を与えてあげるとストレス解消にぴったりです。ささくれにくく、口に入っても心配のない木を使用しているので安心して与えられます。ただし丸呑みしたり、細かくかじって食べてしまうことは避けましょう。
子犬から成犬までいつからでも楽しめるので、甘噛み対策だけでなくいたずら防止にも役立つグッズとしてもおすすめです。
- 商品名:国産天然木の噛むおもちゃ 自然木タイプ 椿 (M)
2.お留守番にもぴったり!おやつが入れられるおもちゃ
お留守番など、長い時間人間がいない時には「おやつが入れられるおもちゃ」がおすすめです。歯がむずむずして何か噛みたい場合も、美味しいおやつが出てくるおもちゃなら子犬も集中して楽しく噛み続けられます。
噛み癖で家の物を壊されて困っているなら、噛みたくなるおもちゃを与える事でしつけがスムーズに進むでしょう。
- 商品名:Kong(コング)/犬用おもちゃ パピーコング ブルー
3.引っ張り合いっこでストレス解消!飼い主と遊べるおもちゃ
引っ張り合いっこ出来る「ロープのおもちゃ」なら一緒に遊べるので、しつけ用グッズとして非常に使いやすいですね。子犬だけで噛んで遊ぶ事も出来ますし、飼い主さんから遊びに誘いやすいのでおもちゃで遊ぶ楽しさを教えやすい点もグッド!
ロープが長い物を選べば手を噛まれる心配もないので噛み癖対策としても優秀です。
- 商品名:SUSWIM/犬のロープおもちゃ
噛み癖のしつけは子犬の気持ちに寄り添って
子犬の時期の噛み癖は本能的なものや生理的なものもあり、基本的には成長すれば自然になくなります。ですが、飼い主さんの行動が原因で成長してからも甘噛みが噛み癖として残ってしまうケースも多く、早い時期から正しいしつけをする必要があります。
噛み癖のしつけの際には子犬を叱るのでなく、「噛みたい」「甘えたい」という気持ちに寄り添いながら、人間の社会で一緒に生活する上でしてはいけないことはきちんと教えつつ、一緒に信頼関係を築いていくことを大切にしてあげてください。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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