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【獣医師監修】歩くときに後ろ足がよろけるのは病気のサイン?考えられる病気と対処法

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愛犬が歩く際に後ろ足がよろけたところを見たことはありますか?歩き方がおかしいときは、何らかの病気や怪我などが隠れている可能性があります。そのため、なるべく早い段階で対処してあげることが大切です。

この記事では、後ろ足がよろける原因や、その際に考えられる病気や怪我、必要な対処法について解説していきます。

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目次

  1. 後ろ足がよろける場合に考えられる原因
  2. 後ろ足がよろける場合に考えられる病気
  3. 愛犬の後ろ足がよろけるときの対処法
  4. 愛犬の歩き方に異変を感じたら早めに対処を

後ろ足がよろける場合に考えられる原因

犬 散歩

愛犬の歩き方が不自然で後ろ足がよろける場合は、適切に対処してあげる必要があります。そのためには、何が原因として考えられるのかをまずは知っておきましょう。考えられる原因として、代表的な3つをご紹介します。

考えられる原因【1】老化

老化により骨・筋肉・関節などの身体運動にかかわる運動器が衰え、しっかりと踏ん張れなくなることで後ろ足がよろけることがあります。

犬の老化現象は後ろ足の衰えから始まることが多いと言われているので、普段から愛犬の歩き方を観察することを心がけ、異変に早く気づけるようにすることが大切です。

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老犬になると歩く速度が遅くなり、階段の昇り降りが辛くなるなど、足腰の衰えが気になってきます。 体力自体の衰えも出てきますので、段々と静かに寝ている時間が増えてくる老犬は、なおさら筋力が落ちてしまいます。特に足の老化はあっという間に進んでしまいますので、寝たきりになってしまわないようにケアをする必要があるでしょう。

考えられる原因【2】怪我

ドッグランや室内で遊んでいるときに転倒したり、勢いあまって壁にぶつかったりした際に、後ろ足が打撲や脱臼、骨折などを起こしてよろけているのかもしれません。

出血や腫れがある場合や、足を触ると「キャン」と痛がって鳴くなどの様子が見られる場合は、足を痛めている可能性が高いので早めに動物病院を受診しましょう。

考えられる原因【3】病気が関係している

脊椎・脊髄疾患や脳疾患、関節疾患などが原因であることも考えられます。後ろ足がよろける以外に、腰を痛がっていないか、神経症状などを伴っていないか、全身の異変がないかも確認しましょう。

後ろ足がよろける場合に考えられる病気

寝ている犬

病気が原因で後ろ足がよろける場合、他の症状が見られることも多くあります。どのような病気の可能性があるのか解説していきます。

併発する症状|散歩を嫌がる・座りたがる

大好きなはずの散歩を嫌がる、動かずに座りたがる、段差を避ける、以前のように長い距離を歩けないなどの症状も併発しているときは、股関節形成不全が起こっている可能性があります。

考えられる病気|股関節形成不全

股関節形成不全は、股関節の形成に異常が生じて関節のかみ合わせが浅くなり炎症などを引き起こす病気です。

原因は約7割が遺伝的要因、残りの約3割が環境要因で、成長期における過度な運動や偏った食事などが関与しています。症状は生後5〜12ヶ月齢に見られることが多く、大型犬の発症率が高い傾向にありますが、小型犬にも発症します。

予防には、適切な食事と運動、適正体重の維持、床を滑りにくくするなどが有用です。

併発する症状|足先を地面に擦って歩く

足先を地面に擦って歩く症状も見られる場合は、椎間板ヘルニアが疑われます。神経麻痺の症状が出始めていることで、軽度の歩行異常が見られます。

考えられる病気|椎間板ヘルニア

脊椎と脊椎の間には、クッションのような役割を果たす椎間板があります。椎間板ヘルニアは、この椎間板が飛び出して脊髄(神経の束)を圧迫し、痛みや麻痺などの症状を引き起こす病気です。

症状の進行度によって1(最も軽度)から5(最も重度)のグレードに分類されます。初期は痛みにより抱こうとすると「キャン」と鳴くなどの症状ですが、グレード2の段階になると後ろ足がよろける症状が見られます。

原因は大きく分けて、加齢によるものと遺伝的要因によるものです。加齢が原因の場合は全ての犬種に起こり得ますが、なかでもマルチーズやヨークシャーテリア、ミニチュアシュナウザー、ゴールデンレトリバーなどがなりやすいと言われています。

遺伝的要因で発症しやすい犬種は、ミニチュアダックスフンド、ウェルシュコーギー、シーズー、ペキニーズ、ビーグルなどです。

日常的に大きな段差の昇り降りをさせない、カーペットなどを床に敷いて滑りにくくする、肥満にさせないなどの心がけが予防につながります。

併発する症状|反応が鈍くぼーっとすることが増えた

名前を呼んでも反応が鈍く、ぼーっとすることが増えた場合は、脳の疾患を抱えている可能性があります。

脳のどの部分に異常があるかで症状は異なりますが、つまずく、一定方向に傾いて歩く、グルグルと一方向にまわる、眼球が揺れる、段差を昇りたがらない、ふるえなど、神経症状に伴う歩き方や様子の変化が見られるのがよくある症状です。

考えられる病気|脳腫瘍

脳腫瘍の原因は明確にわかっていません。高齢での発症が多い傾向にあり、フレンチブルドッグやボストンテリア、ボクサー、ゴールデンレトリバーが好発犬種として挙げられます。

残念ながら予防法は確立されていないので、症状の早期発見・早期治療が重要です。

愛犬の後ろ足がよろけるときの対処法

走っている犬

症状を悪化させないために、ここでは愛犬の後ろ足がよろけるときの対処法を解説します。

対処法【1】適度な運動やサプリメントで足の健康を維持

老化が原因の場合は、運動器の衰えをできるだけ防ぐために、愛犬の無理のない範囲で運動をさせることが大切です。足がよろけるようになると歩くのが億劫になりがちですが、だからといって身体を動かさないとますます筋力が衰え、歩くのがつらくなってしまいます。

また、骨や軟骨の形成に欠かせないコラーゲンの産生が加齢に伴って減ってくるので、関節の健康維持に有用なコラーゲンやグルコサミン、コンドロイチンなどが含まれたサプリメントを摂取するのもよいでしょう。ペットショップやホームセンターなどで取り扱っている場合もありますが、動物病院のみで処方が可能な医薬品に近いサプリメントも存在するので、かかりつけの獣医師に症状を伝えて処方してもらえるかどうか相談するのもひとつの方法です。

対処法【2】ケージに入れて安静にさせる

後ろ足がよろける状態で室内を動き回ると、どこかにぶつかったり転んだりして怪我をするかもしれないので、ケージやサークルに入れて落ち着くまでは安静にさせましょう。

対処法【3】速やかに動物病院を受診する

怪我や病気が疑われる場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。もう少し様子を見ても大丈夫だろうと思ってそのままにしていると、症状が進行して歩けない状態になることもあるからです。歩き方がおかしいと感じたら、早めに診察を受けましょう。

愛犬の歩き方に異変を感じたら早めに対処を

犬 散歩

病気が原因の場合、最初は後ろ足がよろける程度の症状であっても、治療のスタートが遅れると症状が進行し、自力での歩行や排泄が困難になってしまうこともあります。歩き方がおかしいと感じたら、早めに動物病院を受診しましょう。

また、高齢になると後ろ足から老化が始まることが多いと言われています。運動器の衰えを防いで愛犬がいつまでも元気に過ごせるよう、運動の習慣を続けるように心がけましょう。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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