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【獣医師監修】愛犬の正常な呼吸数を知ろう|呼吸が速い場合に考えられる病気や原因について

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愛犬の平常時の呼吸数が何回くらいか把握していますか?「普段よりも呼吸が速い気がする」と気付けるようになるためにも、正常な呼吸数を知っておくことはとても大切です。この記事では、正常時の犬の呼吸数をはじめ、犬の呼吸がいつもより速い・遅い場合に考えられる原因や病気について解説します。

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目次

  1. 犬の呼吸数の正常値について
  2. 犬の呼吸が速い・呼吸数が多い場合の原因
  3. 犬の呼吸が遅い・呼吸数が少ない場合の原因
  4. 犬の呼吸が速い場合に考えられる病気
  5. 普段の呼吸数を知っておくことが早期発見のカギ

犬の呼吸数の正常値について

パグ
silvana_carlos Unsplash

犬の呼吸数は、犬が横になっているなどのリラックスしている状態で計測し、そのときの呼吸数が「正常な呼吸数」となります。安静時における犬の正常な呼吸数は、1分間で10〜30回程度です。

真横から胸の動きを見て、胸が膨らんだりへこんだりする動きを1回の呼吸数としてカウントします。通常は、10秒間の呼吸数を6倍したり、15秒間の呼吸数を4倍して、1分間あたりの呼吸数を算出します。いつもと呼吸が違うときに比較できるように、健康なときの愛犬の呼吸数をきちんと把握しておくようにしましょう。

犬種や年齢による違いはある?

犬の呼吸数は、大型犬よりも小型犬のほうが多い傾向にあります。また、成犬よりも子犬のほうが呼吸数が多く、1分間に15〜40回程度が子犬の正常な呼吸数となります。

犬の呼吸が速い・呼吸数が多い場合の原因

犬
Brandin T Pexels

愛犬の呼吸がいつもより速い・呼吸数が多い場合に、考えられる原因として以下の3つの例が挙げられます。

呼吸が速い原因1. 体温調節をしている

夏の暑い時期や運動後に体温が上昇したときなど、体温調節をするために呼吸が速くなることがあります。というのも、犬は人間のように汗をかいて体温調節をすることはできず、体を冷やすためにハアハアと浅くて速い呼吸をして体温を調節するからです。これはパンティングと言われる呼吸で、安静にしていればそのうち治まってきます。いつもの呼吸に戻るまで、涼しいところでしばらく休ませてあげましょう。

呼吸が速い原因2. 喉に物が詰まっている

喉に物が詰まってしまい、その詰まっているものを必死に取ろうとして呼吸が速くなっていることも考えられます。気道が完全に塞がれてしまうと呼吸困難に陥ってしまいますので、物が詰まって苦しそうな場合は早急に病院に連絡して、受診しましょう。 

呼吸が速い原因3. 運動をしたことで酸素が不足している

運動をしたあとに、一時的に呼吸が速くなっていることもあります。運動をしているときは、筋肉が多くの酸素を消費するため、体外から酸素を取り込もうとして、呼吸が速くなるのです。いつも通りの呼吸に戻るまで、しばらく休ませてあげましょう。

犬の呼吸が遅い・呼吸数が少ない場合の原因

犬 毛布

愛犬の呼吸が正常時に比べて遅い・呼吸が少ない場合の原因として、低体温症が考えられます。

低体温症

呼吸が遅い場合は、低体温症の可能性があります。低体温症は、何らかの理由により体温調節ができなくなり、平熱を下回って体が冷えてしまう病気です。呼吸がゆっくりになるほか、血圧や心拍数の低下、元気がなくなるなどの症状が見られます。

低体温の状態が環境によるものだったら、エアコンやペットヒーターなどでしっかり保温をしてあげましょう。

また、環境に関係なく、病気のせいで低体温の状態になっているのであれば、その原因疾患を特定して治療を行わないと命に関わる可能性がありますので、早急に病院を受診しましょう。

犬の呼吸が速い場合に考えられる病気

犬

呼吸が速くて苦しそうにしているときは、心臓疾患の可能性が考えられます。犬の心臓疾患の中で最も多いのは僧帽弁閉鎖不全症で、初期は症状がほとんどありませんが、症状が出始めると一気に悪化してしまうこともあります。少しでも呼吸がおかしい様子があれば、「何となくいつもより呼吸が速い気がする」で済ませず、呼吸数をしっかりと測り、その結果をかかりつけの獣医師に伝えることが重要です。

僧帽弁閉鎖不全症の可能性も

僧帽弁閉鎖不全症は、左心室と左心房の間の僧帽弁の変性が起き、血液が左心室から左心房へ逆流してしまう病気です。酸素を運ぶ役割を担う血液が全身に行き渡らなくなると、酸素不足になることから呼吸数が多くなります。

呼吸数が40回を超えていたら危険なサインです。呼吸が速く、かつ舌が白っぽくなっているようであれば、すぐに動物病院に連れていきましょう。

普段の呼吸数を知っておくことが早期発見のカギ

犬 散歩

暑さや運動などによって一時的に愛犬の呼吸数が多くなっているだけであれば、心配しすぎる必要はありません。しかし、呼吸が速いうえに苦しそうにしている場合は病気が疑われるので、早めに動物病院に連れていきましょう。飼い主さんが正常時の愛犬の呼吸数を把握しておき、「病気の可能性があるかどうか」を適切に判断できるようにしておくことが大切です。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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