犬の膝蓋骨脱臼と上手く付き合うために。関節ケアに適した食事は?
犬の関節疾患で「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」をご存じですか? 通称『パテラ』と呼ばれており、膝蓋骨が正常な位置から内側または外側に外れてしまう状態で、傾向として内方脱臼は小型犬に、外方脱臼は中型・大型犬に多く見られます。この病気とうまく付き合っていくために重要とも言える膝蓋骨脱臼に適したご飯についてご紹介します!
目次
関節ケアは関節軟骨をケアすること
関節の骨の先端には、衝撃を吸収する軟骨があります。 軟骨は、激しい運動や加齢、肥満による体への負担により、消耗しやすい部分です。 消耗するということは、減ること。 つまり、減ったものを補うことが必要になります。
軟骨基質の主成分は「コンドロイチン硫酸」
あまり耳馴染みがない成分かもしれませんが「コンドロイチン硫酸」はプロテオグリカンやコラーゲンを指します。 他にグルコサミンも軟骨基質の成分として存在しています。
炎症による痛みを抑える成分もケアには必要
私の犬の右後肢は膝関節が外れやすくなっていますが、すぐ元に戻り痛みもないようです。しかし関節炎に発展すると痛みを伴います。 そのため、痛みのケアとして、「緑イ貝」「EPA」「DHA」「抗酸化物質」の摂取も必要となります。
関節ケアのサプリメントで栄養補給を!
膝蓋骨脱臼は物理的に膝のお皿の骨が外れてしまう疾患なので、
残念ながらサプリメントを与えるだけでは膝の骨、筋肉、関節が治ることはありません。
サプリメントの使用として、症状が軽く様子見している場合や、手術後や関節炎がひどくならないようにしたいなどあくまでサポート役として使用しましょう。
必要な時に適切なサプリメントを摂る
本来、栄養素は食べ物から。というのが理想ですよね。
しかし完全栄養食のフードを食べていても「特定の栄養素」が不足することはよくあります。
今の暮らしで足りていない栄養素を補うための、あくまで補助的な食べ物として与えるのがおすすめです。
治療という意味合いで使用するのではなく、予防や治療の補助として活用することで愛犬の暮らしをサポートしましょう。
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インパクト大!だけどコラーゲン豊富な「ブタの鼻」で栄養補給!
ここで膝蓋骨脱臼の犬におすすめのおやつ「豚の鼻」をご紹介します!
見た目のインパクトが強烈な商品ですが「豚の鼻」は意外にもコラーゲンがとても豊富です。ネットで検索すると結構でてきますが、豚の鼻をそのまま乾燥させたもので、少し硬めです。
関節が弱いワンちゃんにはもちろん、食べながら歯石・歯垢も取り除く事が期待できるので歯磨きが苦手なワンちゃんにもオススメの商品です。
硬い部分は茹でて食べやすくしてみる
あまりにも硬い場合は一度ゆでると、食べやすくなると思います。 丸呑みする子もいるので小型犬の場合は茹でて小さくカットして与えることをおすすめします。
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鶏のコリコリ「ヤゲン」は関節ケアおやつ!
焼き鳥でおなじみの「ヤゲン」は、高タンパク低脂肪な、鶏の胸軟骨です。 カルシウムとコラーゲンが豊富で、スーパーで簡単に手に入ります。
先ほどの豚の鼻は見た目が・・。という方はヤゲンを利用してみてはいかがでしょうか?
膝軟骨よりも調理が簡単で食べやすい
調理はとても簡単です。 魚焼きグリルにアルミホイルを敷き、並べて焼くだけ。 両面に焼き目が付いたら完成です。
膝軟骨よりも火が通りやすく、コリコリとした食感を楽しめます。 焼いて冷凍保存できるので、作り置きをしています。 アルミホイルを敷くことで、グリルを汚さずに済むのも手軽です。 余談ですが、焼いたヤゲンを別皿に取り分けて塩を振れば、人間のおつまみにも最適です。
調理が難しい場合はネットにも・・
ネットで探してみたら犬用のヤゲン軟骨のおやつもありました!
忙しくて調理できないときや、ごはんではなくおやつとして与えたい時などは通販等も活用してみてはいかがでしょうか?
国内産、無添加で保存料や着色料は使われてないので安心して与えることができますね。
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食べ物と運動で膝蓋骨脱臼とうまく付き合う
関節のトラブルには、肥満の防止とともに運動による筋肉増加も必要です。 思いきり遊んだり、公園を探検したり、楽しみながら愛犬の体を強くしてやれたらいいですよね。 晴れた休日に愛犬と一緒に外にでると、人間の私まで健康にしてもらえている気がします。 人間も犬も、適度な運動が大切ですね。食事と運動で上手に膝蓋骨脱臼と付き合っていく必要があります。愛犬が長生きできるように日々のケアを大事にしましょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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