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【獣医師監修】老犬が最期に見せる症状について。愛犬を看取るために考えておくべきこと

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できれば考えたくありませんが、愛犬とのお別れはいつか必ずやってきます。かけがえのない幸せな時間を与えてくれた愛犬が最期の時を迎える際に、飼い主さんはどんなことをしてあげられるのでしょうか。ここでは、年を重ねた愛犬が最期を迎えるときに見せる5つの症状をはじめ、犬の代表的な死因や最期にしてあげられることを紹介します。

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目次

  1. 老犬が最期に見せる症状とは
  2. 犬の死因として多い病気は?
  3. 愛犬が最期を迎えるときに飼い主さんができること
  4. 愛犬の最期を看取るために考えておくべきこと
  5. お別れが近づいているときの症状を見逃さないように

老犬が最期に見せる症状とは

老犬

犬が突然死することは少なく、多くの場合は何らかの予兆が見られます。老犬が最期を迎える前に現れる5つの症状について見ていきましょう。

症状1.体温が下がる

死が近付くと、体温が低下します。犬が体温を維持するにはエネルギーが必要ですが、代謝が下がりエネルギーを作り出す力が無くなっているために、死期の近い老犬は低体温になります。

症状2.呼吸が不規則になる

呼吸が浅くなる、呼吸が止まる時間があるなど、老犬の呼吸が不規則になる症状がでます。亡くなる直前には深い呼吸をすることが多いようです。

症状3.下痢をする

犬は亡くなる前に下痢をすることが良くあります。色は黒っぽくなることが多いようです。

肛門の筋肉も弛緩するため、寝たまま便を垂れ流してしまうこともあります。

症状4.意識レベルが低下する

最期が近い老犬は強い刺激には反応しますが、飼い主さんが目の前を通っても目で追わなくなったり、名前の呼びかけに対する反応が鈍くなります。

症状5.けいれんする

意識レベルが低下し、昏睡状態になったあとはけいれんを起こすことがあります。手足をバタバタと動かしたり、後ろにのけぞり四肢を突っ張るような症状が見られます。

犬の死因として多い病気は?

老犬

ペット保険のアニコム損保株式会社が発行した「家庭どうぶつ白書 2017」によると、犬の死因としては腫瘍、循環器の病気、泌尿器の病気が最も多いという統計が出ています。

腫瘍

犬にできる腫瘍には良性と悪性がありますが、悪性のものは進行すると肺や肝臓などに転移し命をおびやかすことがあります。

犬にできる腫瘍はさまざまですが、代表的なものとしては乳腺腫瘍やリンパ腫、肥満細胞腫、骨肉腫などが挙げられます。

循環器疾患

老犬は心臓病を患いやすく、動物病院を受診した際に聴診によって心雑音が聴取され、病気が発見されることは少なくありません。心臓病には小型犬に多い僧帽弁閉鎖不全症や、心臓を構成する筋肉が異常を起こして心不全を引き起こす心筋症などがあります。

肥満や塩分の多い食餌は心臓に負担をかけることで知られているので、その子のライフステージに合っていて栄養バランスのとれている適切な食餌を与えることが重要です。また、心臓病の進行具合によっては、病院で適切な療法食を処方してもらえることもあるので、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。

泌尿器疾患

犬の死因になる泌尿器疾患は、主に腎臓病を指します。急性腎不全と慢性腎不全があり、老犬は何らかの原因により腎臓の機能が少しずつ時間をかけて低下していく慢性腎不全がよく見られます。

慢性腎不全は腎臓の機能が75%障害されるまで目立った症状を示しません。残念ながら完治が期待できる病気ではないので、早期発見と適切な対症療法が必要になります。

対策としては、愛犬が7〜8歳のシニア期を迎えたら、1年に1度のペースで血液検査を行い内臓機能の低下が無いかをチェックしてもらうと早期発見につながることがあります。また、自宅では多飲・多尿が見られることが多いので、普段から飲水量がどれくらいなのかをチェックしておくと良いでしょう。

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愛犬が最期を迎えるときに飼い主さんができること

花

老犬が最期を迎えるとき、飼い主さんは愛犬のために何ができるのでしょうか?

身体の機能が衰えた老犬は、飼い主さんの介助を必要としているかもしれません。愛犬の様子や症状をよく観察し、何を求めているのか、何が必要かを考えましょう。

たくさんコミュニケーションを取る

最期が近い老犬は反応が鈍くなっているかもしれませんが、耳が遠くなっていても飼い主さんの声や存在は何となく感じています。優しく声をかけたり、頭を撫でたり、マッサージするなどたくさんの愛情を伝えましょう。

生活の介助

老犬は身体の機能が衰え、飲み込む力が弱くなるので、食事や水を摂らなくなることがあります。フードを食べやすいようふやかしたり、シリンジ(注射器)やスポイトで水を与えましょう。

寝たきりになると床ずれになるので、体位をこまめに変えたり、床ずれ防止用のマットを敷きましょう。

寝たきりの老犬は下痢や嘔吐で身体を汚しやすいので、下にペットシーツを敷いたり、タオルなどで拭き取り身体を清潔に保ちましょう。

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愛犬の最期を看取るために考えておくべきこと

犬 撫でる

愛犬が亡くなってから後悔することのないよう、家で看取るか、病院で看取ってもらうかということを考えておきましょう。

動物病院で看取る

病院では、容態が悪化したときに適切に処置をしてもらえます。薬や点滴で、愛犬の身体が楽になることもあります。

ただし病院に預けた場合、容態が急変したときに側にいてあげられず、飼い主さんが最期を看取れない可能性があります。

自宅で最期を看取る

老犬が慣れ親しんだ自宅で、家族で見送ってあげたいと考える飼い主さんは多いのではないでしょうか。

自宅であれば、亡くなる直前まで飼い主さんがケアすることができます。亡くなった後に遺体が痛まないよう、保冷剤やドライアイスを用意しておきましょう。

お別れが近づいているときの症状を見逃さないように

犬 走る 花

老犬の多くは、亡くなる前に何らかの予兆を見せます。最期に寄り添ってあげられるよう、身体の変化を見逃さないようにしましょう。そして、飼い主さんが後悔しないためにも、愛犬を最期にどのように見送りたいのかを考え、必要な準備を整えておきましょう。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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