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【獣医師監修】愛犬が火傷を負ってしまったらどうすればいい?正しい対処法と予防法を知ろう

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皆さんは熱湯を扱う時や調理の際に、しっかりと愛犬を離れた所に隔離していますでしょうか?

犬の火傷は、普段何気なく過ごしていて、起こらないとも限らない事故です。また、しっかり気を使っていても突然起こってしまうことはあります。

日常生活の中で犬が火傷をしてしまう危険はさまざまな場面に潜んでいますが、そのすべてが犬のせいという訳ではありません。夏場のアスファルトや室内のストーブ、コタツ、給湯器など、人間にとっては当たり前のものでも犬にとっては火傷のリスクになってしまうものがあります。そのため、日々の生活において対策をしっかりと講じていきましょう。

今回は犬の火傷について、注意しておきたい場面から、症状・対処法などを考えていきたいと思います。

【獣医師監修】愛犬が火傷を負ってしまったらどうすればいい?正しい対処法と予防法を知ろう

目次

  1. 犬が火傷をしてしまう危険のある場面とは
  2. 「火傷」の度合いについて
  3. 犬が火傷を負ってしまった場合の対処法
  4. 火傷リスクを減らすために飼い主さんができることは?
  5. 「まさか」の事態に備えて予防策を講じよう

犬が火傷をしてしまう危険のある場面とは

犬 ヒーター

熱いアスファルトで肉球を低温火傷してしまうこともありますが、犬が火傷してしまうシチュエーションは、意外にも家の中でのケースがほとんどです。「まさか、そんなことで?」と考えがちですが、そこに思わぬ落とし穴があるのです。自宅のありふれたシーンの中で、火傷の危険がある場面について詳しく見ていきましょう。

電気コードを噛む・かじる

火傷の原因で特に多い事例として、家電製品の電気コードをかじってしまい、感電したうえ口腔内に火傷を負うことです。特に噛み癖のある子や、歯が生え変わる時期でいろんな物をかじりたがる子犬などに多くみられます。事故を予測した上でしっかり予防措置をしておくべきでしょう。

ストーブは犬にとって意外と危険

冬の寒い時期はストーブのある環境はありがたいですし、とても幸せに感じますよね。それは人間も犬も同じです。あまりの居心地の良さに、ストーブの前でうつらうつらするなんてことも。

しかし冬場のストーブは絶対に注意が必要です。あまり近付きすぎると犬の毛に火が燃え移ってしまうなど、大火傷をする恐れがありますし、安全に思える灯油式ファンヒーターにしても、近くでずっと温風に当たっていると低温火傷になる可能性もあります。ホットカーペットにも同じことが言えます。犬が熱いと思った時に移動できる空間を作ってあげましょう。

調理中にまさかの出来事

調理の際に火を使う台所にも危険が潜んでいます。多くのご家庭では、台所に犬が入って来ないようにガードや柵を設置している場合も多いかと思いますが、危険はそれだけではありません。

室内飼いの犬は、台所で何を作っているのかがとても気になるものです。もしかしたら何かもらえるかもしれない、そんな期待を込めて台所の前で待っているワンちゃんも多いことでしょう。もし寒い季節に家族で鍋を食べようとした時、あらかじめ台所で煮込んでから食卓に運ぶことがあるかも知れません。その際、目の前にいる愛犬が突然飛びついてきたら・・・。その拍子に鍋がひっくり返って大火傷を負わせてしまうことになりかねません。実際にそういった台所での事故が起こっているのです。

「火傷」の度合いについて

犬 肉球

犬の「火傷」とは、現在では「熱傷(ねっしょう)」と呼ばれ、熱による皮膚へのダメージ全般のことを言います。具体的にどのような火傷のケースがあるのでしょうか。見ていきましょう。

「低温やけど」とは?

犬の火傷でよく耳にするのが「低温やけど」。これも熱傷のひとつです。短時間であれば問題の少ない程度の熱が、長時間皮膚に接触したことによって「低温やけど」が引き起こされます。一般的に熱源が44度の場合に約6〜10時間程で「低温やけど」となります。主な原因は、ホッカイロ・湯たんぽ・ホットカーペットなどで飼い主さんが気付かないうちに低温やけどしているケースが多く見られます。

火傷の重症レベル

火傷は重症度によってI・Ⅱa・Ⅱb・Ⅲに分類されます。Iレベルでは、熱源の到達度合いが表皮までとなっており、皮膚が赤くなったり痛みを発したりしますが、数日で自然治癒するレベルと定義されています。

Ⅱaレベルは、赤みや痛みのほか、水膨れになったりすることもあり、治療に10~2週間ほど要します。Ⅱbレベルは、赤み・痛み・水ぶくれのほか、真皮を構成しているコラーゲンが破壊されてしまうため、軽度のケロイドが形成されます。ここまで到達してしまうと治療には1ヶ月以上を要します。

最後に、Ⅲレベルは血管や繊維細胞までが熱によって破壊されるため、組織が再生することはありません。

犬が火傷を負ってしまった場合の対処法

寝ている犬

何かの拍子で愛犬が火傷を負ってしまった場合には、救急で動物病院を受診しましょう。また、飼い主さんがするべき対処法もありますので、ポイントを押さえておきましょう。手早く的確に処置することによって、救命に繋がりますし、傷の治りが早くなることもあります。

患部をよく冷やすこと

人間の火傷と同じように、まず患部を氷嚢や氷水などでよく冷やして炎症の激化を抑えます。犬には被毛がありますから、長い毛の子ほど患部の確認が難しくなります。しかし、よく観察して赤くなって炎症を起こしている部分を探し出してください。また広範囲にわたって火傷を負っている場合は、水を溜めた浴槽に浸したり、濡れたタオルなどで体を冷やします。

おそらく痛さと不安で犬が暴れることも考えられますが、家族みんなで犬に声を掛けながら処置するようにしてください。

獣医師の診察を受ける

自宅での応急処置ができたら獣医師の診察を受けるようにしましょう。ただし連絡せずに動物病院等へ行くことは避けましょう。病院側に受け入れる態勢を取ってもらうため、事前に電話を掛けて「どのような状態か?」「どこの部位を火傷したか?」「緊急性があるかどうか」などの内容を詳しく伝えるようにしましょう。

動物病院へ移動する際は、安静を保つためになるべく自家用車、またはペットタクシーを使った方がいいでしょう。火傷が重いようであれば、水に浸した脱脂綿を患部に当てることも忘れないようにしましょう。

火傷リスクを減らすために飼い主さんができることは?

犬 伏せ

犬が安心して暮らせるように飼い主さんに出来ることは、火傷のリスクを減らすことです。まず自宅に潜む危険な要因を排除することから始めていきましょう。

市販のストーブガードを設置する

ペットケージを一回り小さくしたような柵がストーブガードです。ストーブを囲うように設置することで、犬が近付き過ぎないようにするためのものです。これなら火傷する心配がありませんよね。石油ストーブ用、ファンヒーター用といった種別があります。

電気コードカバーを取り付ける

感電防止のために電気コードカバーを取り付けましょう。誤って噛んでしまい感電してしまう、という事故を防ぐことができます。ワンちゃんが噛むと苦みを感じる成分が入っている商品もあるため、他の用途にも使えそうですね。

「まさか」の事態に備えて予防策を講じよう

犬 暖炉

普段の生活で、犬が火傷を負うなんて飼い主さんにとっては「まさか!」の出来事です。しかしそんな想定外なことだからこそ、いざ直面すればパニックになったり慌てたりしてしまいます。危険はどこにでも存在しているので、「まさか」の危険性を意識して、しっかりと対策を講じていけるといいですね。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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