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【獣医師監修】Tタッチについてご存知ですか?マッサージとの違いと気になる効果

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動物の身体と心によい影響を与えてくれると言われるTタッチは、マッサージのように身体に触れ、リラックス効果を与えてくれるものです。マッサージの一種のようなものと考えられがちですが、その効果は血流や臓器にアプローチするマッサージとは全く異なり、Tタッチは犬の精神面に働きかけます。

この記事では、そんなTタッチの効果ややり方を紹介していきます。

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目次

  1. 「Tタッチ」について
  2. 犬にTタッチをすることで期待できる効果とは
  3. Tタッチの基本のやり方
  4. Tタッチで愛犬との絆を深めよう

「Tタッチ」について

tタッチ

Tタッチとは、犬との普段のスキンシップの時間を、より意味のあるものにしてくれるボディケアのことです。1983年にアメリカで誕生したTタッチは、動物の感情や精神、身体のバランスを整える効果があるとされています。

Tタッチとマッサージとの違いは?

マッサージの一種と考えている方もいるかもしれませんが、マッサージとTタッチでは理論が全く異なります。マッサージはツボや筋肉に働きかけ、血流や臓器に影響を与えるものです。

これに対し皮膚のすぐ下、筋肉より上の層に働きかけるTタッチは、ストレスを軽減しリラックス効果が期待できるケアです。精神面に働きかけるという点が大きな違いになります。

犬にTタッチをすることで期待できる効果とは

tタッチ

犬にTタッチをすることは、以下のような効果が期待できます。知っていると、さまざまなシーンで役立ちますよ。

【1】吠える、咬むなどの問題行動の解決

飼っている犬に、吠えたり咬んだりする問題行動がある場合には、Tタッチを取り入れてみるといいですよ。これらの問題行動には、犬に何らかのストレスがあることを意味しています。Tタッチによりストレスを和らげることは、吠えたり咬んだりする行動や飛びつくことなどの問題行動の改善に繋がります。

【2】グルーミング嫌いの改善

犬の中には、グルーミングが苦手な子もいますよね。そんな犬にもTタッチを取り入れることで、ブラッシングや足ふき、爪切りなどの手入れをスムーズに受け入れられるよう改善するお手伝いもしてくれるでしょう。

取り入れるTタッチの方法は、カーミングキャップという視界を適度に遮るキャップを着けたり、ボディラップを巻いたりする方法などさまざまです。普段のケアが苦手な犬には、まずTタッチからはじめてみるのもいいですね。

【3】緊張を和らげる、恐怖心を軽減させる

Tタッチには、犬の情緒を安定させる効果もあります。人間やほかの犬に恐怖心があったり過剰反応したりする犬に、安心感を与えられるほか、花火や雷などの大きな音に対する恐怖による緊張をほぐしてくれると言われています。

【4】怪我や病気に対する自己治癒力の向上

Tタッチをすることは、怪我や病気を抱える犬の痛みを和らげるのにも役立ちますまた手術からの回復を促したり、通院や治療によるストレスを和らげたりする効果も期待できますよ。このほか、慢性的な身体の麻痺や四肢の切断などを抱えている犬の、日々のケアにもおすすめです。

【5】競技会やトレーニングでの集中力の向上

運動前や運動中にTタッチを取り入れることは、集中力を高めるとともに、怪我の予防効果も期待できます。また運動後の身体や心のケアにもおすすめです。

【6】関節炎などの老化症状に対して

シニア犬には関節の痛みや呼吸がしづらいなど、さまざまな症状が出てきますね。Tタッチは、関節の痛みやストレスの軽減のほか、身体を動かしやすくしたり、呼吸を楽にしたりするサポートも。このほか耳や目の衰えから生じるさまざまな問題には、身体だけでなく、精神面での手助けになることもありますよ。

【7】新しい生活に馴染むためのサポート

犬を飼い始めた時、新しい環境に犬も緊張するでしょう。Tタッチを使ってケアすることで、リラックス効果が期待でき新しい生活に早く馴染みやすくなり得ます。また、先住犬やほかの同居動物がいる場合にも、それぞれを受け入れられるようにお手伝いできます。

【8】災害発生時にも落ち着きを取り戻す効果

Tタッチは、災害発生時にも役立ちます。Tタッチは、飼い主さんと犬との緊張を和らげる効果があり、災害時のストレスや不安が多い中でも、落ち着きを取り戻す手伝いをしてくれるでしょう。

Tタッチの基本のやり方

tタッチ

Tタッチにはいろいろな種類がありますが、多くのTタッチに円を描くタッチが含まれています。飼っている犬の状況を把握し、必要なTタッチの種類や方法を見極めて取り入れてみましょう。

基本は円を描くTタッチ

  1. 飼い主さん自身が指や手、肩、腕などをリラックスさせ、手のひらで優しく犬の身体に触れます
  2. 手で円を描きながら犬の皮膚を動かしていきます。この時、身体の表面を滑らすのではなく、皮膚を動かすのがポイントです
  3. 時計の針の6からはじめ、時計回りに皮膚を動かしていきます。1周と4分の1程度動かしたら、場所を変えて同じように繰り返します

このほかにも、耳のTタッチやパイソンリフトと呼ばれる呼吸を整えるTタッチなど、たくさんのTタッチがありますよ。

ハーネスやボディラップを使用したものも

Tタッチには指の腹だけでなく、指先や手のひら全体、指の背面を使用したものもあります。またハーネスやリード、伸縮性がある専用のボディラップなど道具を用いた方法も。

目的に応じて、いろいろなTタッチの方法があります。興味がある場合は、一度Tタッチのセミナーなどに参加してみるといいでしょう。

Tタッチで愛犬との絆を深めよう

tタッチ

Tタッチの一番大切な点は、まず飼っている犬がどんな状態にあるかを知ることです。犬の問題行動や、一緒に生活しているうえで困っていることがあるなら、一度愛犬のことをよく観察し、必要なTタッチを取り入れてみましょう。

スキンシップを通して犬との関係の向上や犬との生活がよりよいものになることが期待できるでしょう。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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