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【獣医師監修】愛犬に風邪のような症状が見られたら|症状は?どんな治療方法があるの?

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愛犬がくしゃみをしていたり、鼻水が出ているのに気づいたことはありますか?実は犬にも人間の風邪のような症状が見られることがあります。わたしたち人間は風邪を引いても病院に行かずに頑張って自力で治そうとする人も少なくないですが、犬の場合は動物病院を受診した方がよいのでしょうか?本記事では犬が風邪を引いているときに見られる症状や治療方法、また予防するためにできることを解説します。

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目次

  1. 犬の風邪って何が原因なの?
  2. ケンネルコフの原因となる代表的な病原体について
  3. ケンネルコフの治療法は?
  4. ケンネルコフは予防できる?
  5. 愛犬に風邪のような症状が見られたら動物病院を受診しよう

犬の風邪って何が原因なの?

犬

犬の「風邪」とは一般的にウイルス・細菌によって引き起こされる感染症のことを指します。中でも「ケンネルコフ」という感染症であることが多いです。ケンネルコフは犬の伝染性呼吸器疾患の総称で「伝染性気管支炎」とも呼ばれ、特に子犬によく見られます。分かりやすく「犬風邪」と表現されることが多いかもしれません。

ケンネルコフってどんな症状?

ケンネルコフとは、ケンネル=「犬舎」、「犬小屋」、コフ=「咳」を意味し、不特定多数の犬が集まる場所(ブリーダーの犬舎、ドッグラン、ペットショップ、ペットホテルなど)で感染することが多いことからこの名前が付けられました。

ケンネルコフの主な症状は乾いた咳や発熱、くしゃみ、鼻水、食欲不振、呼吸困難などですが、二次感染を起こすと肺炎になることもあります。

ちなみに犬の咳は人間の咳とは少し異なり、「のどの奥に何かが詰まって吐きたそうにしている」ように見えると言われているため、頻繁にこのような様子が見られたら獣医師に相談しましょう。

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人や犬に感染することはある?

ケンネルコフは非常に感染力が強いため、愛犬がケンネルコフと診断されたら、完全に良くなるまでお散歩やドッグランは控えてください。多頭飼いをしている場合は、1匹が感染すると次々に感染してしまう可能性が高いです。

基本的には人間に移ることはないと言われていますが、ウイルスの変異によって今後感染の恐れが出てくる可能性はあります。

ケンネルコフの原因となる代表的な病原体について

子犬

ケンネルコフの原因は細菌やウイルスですが、ケンネルコフを引き起こす代表的な病原体をご紹介します。

パラインフルエンザウイルス

犬パラインフルエンザウイルスは感染力が非常に強く、感染すると咳などの呼吸器症状を引き起こします。感染している犬のくしゃみや咳などの飛沫や鼻水などを介して感染します。

単独感染であれば比較的症状は軽いですが、他の細菌・ウイルスなどとの混合感染や2次感染で重篤化、死亡することもあります。

犬パラインフルエンザウイルス感染症は混合ワクチンを接種することで予防が可能です。

犬アデノウイルス2型

犬アデノウイルス2型感染症は犬伝染性喉頭気管炎とも呼ばれ、感染している犬との接触や、咳やくしゃみといった飛沫によって感染します。

発熱やくしゃみ、鼻水などの症状が見られ、他のウイルスとの混合感染によって重症化すると死に至ることもある病気です。

混合ワクチンの接種によって予防することができます。

気管支敗血症菌(ボルデテラ菌)

ボルデテラ菌は人の百日咳の主な原因で猫やウサギ、モルモット、豚、牛などの動物でも感染が見られます。

感染力が非常に強く、咳や逆くしゃみなどの症状が出ます。

その他

近年ではこれらの他にも、マイコプラズマ、犬ヘルペスウイルス、犬呼吸器コロナウイルスなどの病原体も関与していることが分かっています。

ケンネルコフに気をつけるべき年齢は?

すべての犬種、年齢で発症するため、どんな犬であっても気をつけるべきですが、免疫力の低い子犬やストレスを感じている犬は特に感染しやすいと言われています。

ケンネルコフの治療法は?

犬

ケンネルコフはその犬の症状に合わせた治療を行います。合併症が見られなければ自然治癒が望めるため、1週間ほど安静にすることが大切です。お散歩も控えましょう。

咳の症状が酷い場合には、咳止め(鎮咳剤)や抗生物質を投与したり、ネブライザー(吸入器)を使った治療が行われます。

免疫力の低い子犬の場合は、長期間の治療が必要となることもあります。

ケンネルコフは予防できる?

犬

ケンネルコフを予防するには、混合ワクチン接種が有効です。定期的にワクチンを接種することで感染のリスクを下げることができます。

混合ワクチンの接種は任意のため、接種させていないという飼い主さんもいます。そのため、不特定多数の犬が集まる場所に行くときはワクチン接種証明書の提示が義務付けられているところを選ぶと安心かもしれません。

特に子犬やシニア期に入った愛犬と出かける際には気を付けるようにしましょう。

愛犬に風邪のような症状が見られたら動物病院を受診しよう

犬

風邪と聞くと軽視してしまいがちですが、重症化すると肺炎を引き起こしたり、最悪の場合死に至ることもあります。特に迎え入れたばかりの子犬やシニア期に入った犬は感染しやすいため、愛犬の様子に異変が見られたらすぐに動物病院を受診することをおすすめします。

ケンネルコフは混合ワクチンの接種により感染のリスクを抑えることができるので、任意ではありますが、接種を検討してみてください。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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