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【獣医師監修】老犬が頻繁に吐くのは病気が原因?考えられる原因や治療法、予防法を解説

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犬は吐きやすい動物といわれていますが、何度も繰り返していたり、激しく吐いていると心配になりますよね。特に子犬や老犬の場合は急激に容体が悪化することもあるので、適切に対処しなければなりません。ここでは、老犬が頻繁に吐く場合に考えられる原因や病気、治療法、予防法などについて解説します。

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目次

  1. 老犬が吐く原因と考えられる病気について
  2. 様子を見てよい場合と注意が必要な場合の判断基準
  3. 老犬が吐く場合に動物病院で行われる検査・治療方法
  4. 老犬の嘔吐を予防する方法を原因別に紹介
  5. 愛犬の様子がおかしいと感じたら動物病院へ

老犬が吐く原因と考えられる病気について

犬

老犬が嘔吐(おうと)する原因と、考えられる病気についてご紹介します。

老犬が吐く原因とは

老犬が吐くパターンはさまざまですが、勢いよくフードを食べて吐いたり、胃に不快感を感じて草を食べて吐いたり、空腹によって吐くことがあります。また、病気の一症状として嘔吐が見られることもあります。

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老犬が吐くときに考えられる病気

嘔吐の症状がでる病気は実にさまざまです。

胃腸炎や膵炎(すいえん)、腸閉塞(ちょうへいそく)などの消化器系の病気のほか、腎不全や肝不全など内臓の病気、熱中症、腫瘍、中毒などでも嘔吐の症状が見られます。

様子を見てよい場合と注意が必要な場合の判断基準

犬

老犬が吐くときの症状や嘔吐物の状態を「様子を見てもよい場合」と「注意が必要な場合 」に分けてご紹介します。

様子を見てもよい場合

老犬の嘔吐が一時的なもので他の症状を伴わず、吐いた後はいつも通りに過ごし、食餌もきちんと摂れるような場合には様子を見ても問題ありません。

嘔吐物の状態

透明の液体や白い泡を吐くときは胃液を吐いており、黄色い液体のときは胃液に胆汁が混じったものを吐いています。これらの嘔吐物は健康な犬でも見られることがあり、過度に心配しなくてもよいものです。

注意が必要な場合

老犬が嘔吐を頻繁に繰り返す、吐いたものに血が混じる、吐いた後にぐったりする、下痢や発熱などの症状を伴うといった場合は要注意です。原因によっては命に関わることもあるので、すぐに動物病院を受診しましょう。

嘔吐物の状態

嘔吐物に血が混入している場合には、急性胃炎や胃潰瘍、腸閉塞などの病気が考えられます。嘔吐物がコーヒー色や赤黒い色の場合は特に注意が必要です。

老犬が吐く場合に動物病院で行われる検査・治療方法

老犬

犬が嘔吐した場合にどのような検査をし、どのような治療をするのかは、嘔吐に併発する症状の有無や、獣医師が疑う病気によって異なります。

腸閉塞を疑う場合

異物の誤食などにより腸閉塞を起こしている場合は、腹部の触診や血液検査、レントゲン検査、超音波検査、全身麻酔をかけての内視鏡検査などが行われます。

ほとんどの場合は、閉塞を解除するための開腹手術が必要になります。手術では異物があれば除去し、周囲の組織が壊死(えし)していればその組織を切除したり、腫瘍が原因であれば腫瘍を切除して病理検査を行います。

腎臓や肝臓の病気を疑う場合

腎臓や肝臓の病気の疑いがあれば、血液検査や尿検査、超音波検査、レントゲン検査などが行われます。

腎不全は治るものではなく進行性の病気であるため、腎不全の進行を遅らせることを目的とし、腎不全用の療法食や腎臓用のサプリメントを与えたり、輸液療法を行います。

肝不全では、肝臓の機能を改善させるための薬を服用したり、輸液療法を行ったり、肝不全を引き起こす原因となる病気が判明していれば、その治療を行います。

老犬の嘔吐を予防する方法を原因別に紹介

犬 花

老犬の嘔吐はさまざまな理由で起こるので、原因によって予防法が異なります。ここでは空腹、消化不良、病気による嘔吐の予防法について取り上げてご紹介します。

空腹による嘔吐を予防するには

食餌と食餌の間隔が空きすぎるなど、空腹の時間が長くなると犬は胃液や胆汁(たんじゅう)を吐くことがあります。この場合は、食餌を与える時間を見直したり、一日の給与量は変えずに食餌の回数を増やして与えることで嘔吐を予防できるでしょう。

消化不良による嘔吐を予防するには

食餌を勢いよく食べて吐き戻してしまう老犬にはドッグフードを小分けにして与えたり、早食い防止用の食器を使用するなど、一気にがつがつと食べられないような対策が必要です。また、食べ過ぎにも注意しましょう。

消化に悪いおやつも嘔吐の原因になるので、控えるようにしましょう。

病気による嘔吐を予防するには

嘔吐の原因となる病気によっては、予防できるものもあります。

感染症

犬パルボウイルス感染症や犬ジステンパーウイルス感染症、レプトスピラ感染症、犬コロナウイルス感染症などは、混合ワクチンの接種による予防が可能な病気です。獣医師の指示に従い、定期的にワクチン接種を受けましょう。

胃拡張・胃捻転

ドーベルマンジャーマン・シェパードドッグのような胸の深い大型犬に多く見られるこの病気は、胃が拡張し、ねじれることで発生します。

胃拡張・胃捻転は一度に大量の食餌を食べることや、食後すぐの運動により発症するので、食餌の回数を分けて与えたり、食餌の後にお散歩へ出かけることは控え、なるべく安静を保つようにしましょう。

食物アレルギー

食物アレルギーにより嘔吐する老犬の場合、ドッグフードをアレルギー用の療法食に変えることで症状の改善が期待できます。アレルギー用の療法食は種類が豊富にあるので、動物病院に相談してその子に合ったものを選びましょう。

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愛犬の様子がおかしいと感じたら動物病院へ

犬

消化機能の衰えがちな老犬は、嘔吐しやすくなる傾向があるとされています。嘔吐が一時的なもので、吐いた後は元気に過ごしているようであれば過度に心配する必要はありませんが、原因不明の嘔吐を繰り返したり、下痢など他の症状を伴う場合には何らかの病気の疑いがあります。

安易に様子を見ていると脱水症状に陥ったり、原因にある病気が進行する可能性もあるので、異変を感じたらなるべく早めに動物病院を受診しましょう。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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