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【獣医師監修】犬についたダニはどうやって除去すればいい?薬や費用、予防する方法などを解説します

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犬につく寄生虫で特に多く見られるのが「ダニ」です。犬につくものでは、マダニやミミヒゼンダニ、ツメダニなどが存在しています。これらの寄生虫に咬まれてしまうと、犬はかゆみで何度も体を掻いて出血してしまうこともあるので、できることなら早めに対処してあげたいですよね。

今回は、特に犬につくことが多い「マダニ」の予防や駆除方法についてご紹介します。事前にしっかり予防して、愛犬をマダニから守ってあげましょう。

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目次

  1. 犬につくダニの種類と引き起こされる感染症
  2. 犬にマダニがつく原因とは
  3. 愛犬にマダニがついているのを発見したら
  4. 犬についたマダニを駆除する方法
  5. 愛犬をマダニから守るために
  6. 日々のお手入れが早期発見に繋がるカギ

犬につくダニの種類と引き起こされる感染症

犬 ダニ

犬につきやすいダニの1つにマダニがあります。大きさは1〜5mmほどですが、犬に付着し血を吸うことで1cm以上の大きさになることもあります。マダニは吸血することで、犬をさまざまな病気に感染させるリスクを持っています。

ダニと間違いやすいのがノミです。ノミも犬に寄生し吸血しますが、犬の皮膚や被毛の間を素早く動き、ピョンピョンと飛び跳ねるのが特徴です。

こんな症状が出たらマダニが原因かも!

マダニが血を吸うときに出る唾液によって、寄生された犬に皮膚のかゆみや炎症などが起こるため、頻繁に体を足で掻いたり、口で噛むしぐさをします。

また、マダニに大量に吸血されることで貧血を起こし、犬に食欲や元気がなくなるなどの症状が引き起こされます。

マダニが引き起こす病気とは?

マダニによって引き起こされる感染症の中には、命にかかわる病気も存在します。

犬バベシア症

犬バベシア症は、マダニを介してバベシア原虫が体内に入り赤血球を破壊し、溶血性貧血を引き起こす恐ろしい感染症です。

症状としては、元気消失、食欲不振などから始まり、溶血性貧血のほか、血小板減少症、リンパ節の腫大、脾臓の腫大などが見られます。続いて、発熱や嘔吐、可視粘膜の蒼白、黄疸、血色素尿なども併発する可能性も。

重篤な状態になると、犬が命を落としてしまうことさえあります。

バベシアはマダニに吸血されることにより感染しますが、他の犬に咬まれたときに感染したり、母犬からの胎盤感染輸血による感染などが報告されています。(※1)

※1 犬バベシア症

ライム病

また、犬だけではなく人間にも感染する病気(人獣共通感染症)として挙げられる感染症として、ライム病があります。ライム病は、マダニに吸血されたときにボレリアという細菌に感染することで発症します。

ボレリアはマダニと野生のネズミ、鳥類などの小動物が保菌しています。

犬では食欲不振や発熱、リンパ節の腫脹、歩行障害(多発性関節炎)などが見られます。人間の場合は、マダニに咬まれた部分の遊走性紅斑、インフルエンザ様の症状、例えば発熱や頭痛が見られるほか、関節の腫れ、痛みなどが数週間続きます。(※2)

※2 ライム病、ライムボレリア症

犬にマダニがつく原因とは

犬 ダニ

絶対に愛犬についてほしくないマダニ。しかし、マダニは屋外だけではなく、知らず知らずのうちに室内に入ってしまっている可能性があります。

原因【1】野外でくっついてしまった

マダニは山などの草木が生い茂ったところが好きですが、公園や歩道などの草むらにも生息しています。特に散歩やドッグランなどで草に犬が顔を近づけたときにはマダニが付着しやすくなるので、注意が必要です。

また、ドッグランや散歩でのすれ違いなどで他の犬と接触した際にも、マダニがついてしまう可能性があります。

原因【2】お手入れ不足・不衛生な環境

マダニが犬についてから時間が経っていなければ、動きもそれほど早くないため簡単に捕まえることができます。しかし、こまめなブラッシングやシャンプーをしていないと、マダニはどんどん被毛の奥に隠れて寄生してしまいます。

また、犬がいつも過ごしている場所の掃除を怠ってしまうと、マダニにとって居心地の良い環境を作ってしまいます。

愛犬にマダニがついているのを発見したら

犬 ダニ

犬についたマダニは、早期に駆除できれば重篤な感染症を防ぐことができますが、決してつぶしたり、手で引っ張って取ろうとしてはいけません

後述の駆除薬で対処するのが基本ですが、マダニが犬の皮膚を咬んでいる場合、口器が残っていると炎症を起こしてしまうので、自宅で無理に除去しようとするのはやめましょう。動物病院を受診し適切な方法で取り除いてもらうことが重要です。

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犬についたマダニを駆除する方法

犬 ダニ

犬についたマダニを駆除するためには、動物病院で処方される駆除薬を使用しましょう簡単に投与できるスポットタイプの駆除薬があり、犬の首や背の皮膚に垂らすだけで使うことができます。薬剤が皮膚から吸収され体全体に行き渡り、吸血したマダニを脱落させるしくみです。

マダニの駆除薬の効果が持続する期間はおおよそ1~3ヶ月ほどですが、薬によって異なります。駆除後も定期的に投薬することでマダニの付着の予防にもなります。

マダニの予防、治療にかかる費用

マダニの駆除薬の価格は、小型犬ならひと月あたり1~2千円程度、中型犬、大型犬なら2~3千円程度です。マダニの駆除薬は、犬の体重や有効期間などによっても違いがありますので、動物病院で確認しましょう。 

愛犬をマダニから守るために

犬 シャンプー

愛犬にマダニが侵されないようにするためには予防がとても大切です。日頃かシャンプー、ブラッシングなどのお手入れと駆除薬の定期的な投与をしてあげていれば、マダニが犬に付着する確率はかなり下がります。

野生動物と接触しない

マダニは山や草むらなどを好むため、野生動物にはマダニが寄生していることが多いです。犬の散歩ルートは野生動物が出没するような場所はできるだけ避けて、草むらなどに入ったあとのブラッシングはいつもより念入りに行い、マダニがついていないかチェックしましょう。

清潔をキープすること

マダニが好む環境を作らないよう、愛犬のブラッシングやシャンプーをしっかりと行い、外に出るときには服を着せるなどマダニが付きにくい環境を作る工夫をしましょう。また、よく使うベッドや毛布などもこまめに洗濯をし、愛犬が過ごす場所もきれいにしてあげてくださいね。

日々のお手入れが早期発見に繋がるカギ

犬 ダニ

犬に付着するダニの中でもマダニは、目で確認することができるサイズのダニです。もしマダニがついてしまっても、早めに対処することで感染症や皮膚病などを防ぐことができます。

マダニの早期発見のためには、毎日のブラッシングや定期的なシャンプーを心がけ、皮膚や被毛のチェックをしてあげることが大切です。大切な愛犬に辛い思いをさせないために、愛犬も室内も清潔に掃除して、感染予防の駆除剤も忘れずに毎月継続しておきましょう。 

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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