パピヨンは寿命が長い?気をつけたい病気や長生きの秘訣
小柄で華奢な体格なので体は丈夫なのか心配になる飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、実はパピヨンは小型犬の中でも遺伝性疾患が少なく、長生きすると言われている犬種です。では、平均寿命はどれぐらいなのか、気をつけたい病気と長生きの秘訣も併せてご紹介していきます。
目次
パピヨンの平均寿命ってどれくらい?
ペット保険を提供するアニコム損害保険株式会社が公表した犬の平均寿命の統計(2017年)によると、パピヨンの平均寿命は14.7歳となっています。犬種ごとの平均寿命では第10位にランクインしており、寿命が長い犬種と言えるでしょう。(※1)
パピヨンが気をつけたい病気
かかりやすい病気を知っていると、日頃から予防できるので長寿につながります。また、病気になったとしても症状を早期に発見しやすくなります。パピヨンのかかりやすい病気について、見ていきましょう。
白内障
白内障は、加齢とともに発症しやすい病気です。発症すると目の中にある水晶体が白く濁っていき、徐々に視力が落ちていくので、早期発見・早期治療が重要です。症状が進行するにつれ白濁の程度が強くなっていき、段差につまずく、ものにぶつかりやすくなるなど、視覚障害に伴う行動が見られるようになります。
白内障の明確な予防方法は残念ながらないので、健康診断をする際に目の検査もしてもらうことをおすすめします。
膝蓋骨脱臼
パピヨンをはじめとした小型犬に多い病気の1つが、膝蓋骨脱臼です。膝蓋骨脱臼とは、膝蓋骨(一般的に膝のお皿と言われてる骨)が何らかの原因により、本来はまっているはずの溝から外れてしまった状態を言います。
膝蓋骨がはまっている溝が生まれつき浅いといった先天性の場合もありますが、肥満や段差の激しいところを日常的に歩くなど、足の関節に負担がかかることも発症の原因になります。
肥満を防ぎ適正体重を維持する、ソファやイスに飛び乗ったり飛び降りたりさせないなどして、足の関節に大きな負担をかけないように気をつけましょう。
長生きの秘訣1|食事の管理をして適正体重を維持する
愛犬に長生きしてもらうには、食事管理が欠かせません。肥満はもちろんですが、痩せすぎも免疫力の低下などを招き、体に悪影響を及ぼすので、愛犬にとって適切なごはんの量を与えて、適正体重を維持していくことが大切です。
適正体重の判断方法
愛犬の適正体重を把握するには、まず適正体型がどのような状態かを知っておく必要があります。適正体型は、ボディコンディションスコア(BCS)の指標(※2)を参考にして判断できます。
BCSは、以下のようにBCS1〜BCS5の5段階に分かれており、BCS3が理想的な体型です。そしてその適正体型が、愛犬にとっての適正体重となります。
BCS1(痩せすぎ)
上から見たとき、腰のくびれが顕著で砂時計型をしています。腹部のへこみが深く、肋骨が浮き出ており、見ただけで痩せこけていると分かる状態です。
BCS2(痩せぎみ)
腰のくぼみがはっきりと見られ、腹部にへこみがあります。ごく薄い脂肪の上から肋骨に容易に触れる状態です。
BCS3(適正体型)
腰のくびれが適度に見られ、腹部にへこみがあります。薄い脂肪の上から肋骨に触れる状態です。
BCS4(肥満ぎみ)
腰のくびれや腹部のへこみが、わずかしか見られません。脂肪に覆われ、肋骨を触っても確認するのが難しい状態です。
BCS5(肥満)
腰のくびれがなく、腹部は張り出し垂れ下がっています。厚い脂肪に覆われ、肋骨を触っても確認できない状態です。
長生きの秘訣2|適度な運動で肥満を防止する
エレガントで華奢な見かけによらず、パピヨンは活発で運動が大好きです。運動量が足りないと肥満やストレスなどにより、病気になる可能性があります。
他の小型犬に比べてパピヨンの散歩時間は長めで、朝晩にそれぞれ20〜30分程度連れて行く必要があります。毎日、適度に運動をさせて運動欲求を満たすとともに、肥満も予防しましょう。
長生きの秘訣は毎日の健康管理から!
パピヨンにもかかりやすい病気はありますが、日頃から予防することで健康に過ごしていかれます。寿命が長いと言われている犬種ですが、食事や適度な運動は寿命に大きく関係しているので、健康管理をしていきましょう。
(参考文献)※1 アニコム損害保険株式会社 家庭動物白書2019 (参考文献)※2 ペットライン株式会社 ボディ・コンディション・スコア(BCS)
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。