チワワの出産について|あらかじめ知っておきたいリスクと注意点
今チワワと暮らしている飼い主さんの中には、いつか愛犬の赤ちゃんをみたいと思っている人もきっといますよね。犬は安産と言われることが多いですが、実は必ずしもそうとは言い切れないということを知っていますか?今回はチワワの出産に関して、事前に知っておきたいリスクや注意点をご紹介します。
チワワの出産について
チワワの出産におけるリスクや注意点を説明する前に、出産適齢期や妊娠期間などについてご紹介します。
出産適齢期について
犬が妊娠・出産できるようになるのは、初めての発情を迎えてからとなります。チワワの場合、個体差はあるもののだいたい生後8ヶ月頃が1回目の発情期と言われていますが、なるべく母体に負担をかけないようにするために、身体が十分に成長した2回目以降の発情期に交配させるのが望ましいとされています。
また、人間と同じで犬にとっても高齢出産は身体へ大きな負担がかかることや難産や死産の可能性が高くなるので、2~5歳が出産適齢期であると言われています。
妊娠期間は?
犬の妊娠期間はおよそ2ヶ月(63日ほど)です。交配後の30~35日頃に超音波検査(エコー)で妊娠しているかどうか確認することができるとされています。出産予定日はジャパンケネルクラブ(JKC)の出産日換算表が参考になるため、交配日が分かっている場合は、チェックしてみましょう。
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1回の出産で何匹の赤ちゃんを産むの?
個体差があると言われていますが、チワワは1回の出産で2~4匹の赤ちゃんを産むと言われています。ただし、これは平均的な数字なので、1匹ということもあれば4匹以上生まれるケースも少なくありません。子犬の数は両親犬の年齢や体格などが関係していると考えられています。
また、胎仔の数が多いと妊娠期間は長くなり、少ないと妊娠期間は短くなる傾向にあるようです。
赤ちゃんの体重はどれくらい?
生まれたてのチワワの子犬の体重は100gほどしかありません。大人の手のひらに収まるほどのサイズです。
チワワの体重の推移は以下の通りになります。
ジャパンケネルクラブ(JKC)によると、チワワのスタンダードとされる体重は1~3㎏、理想体重は1.5~2.5㎏の間とされています。しかし、チワワはとても個体差が大きい犬種であり、スタンダードよりも体重が軽い子もいれば、3㎏以上になる子も珍しくありません。標準体重の範囲内ではないからといって、必ずしも不健康であるというわけではないので、愛犬の体型から適正体重を把握して健康管理することが大切です。
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チワワが安全に出産するための条件とは
犬は安産とは言われているものの、身体の小さいチワワは骨盤が狭く、胎仔が産道を通れないことがあり、難産になりやすい傾向にあります。愛犬に子どもを産んでほしいと思っている飼い主さんは、チワワの出産に伴うリスクや、なるべく安全に出産してもらうための条件を知っておくことが大切です。
チワワの出産に伴うリスク
チワワは身体の小ささから出産におけるリスクがいくつか伴います。1つずつ見ていきましょう。
母体への負担が大きい
まず第一に出産は母体への負担が大きくかかります。身体の小さいチワワは特に難産になりやすいため、愛犬の出産を考えている場合は慎重に検討しなければいけません。
帝王切開の可能性
チワワは身体が小さいため、胎仔が産道を通ることができず帝王切開となることも珍しくありません。母犬よりも父犬の方が身体が大きい場合や、胎仔の数が少ない場合、お腹の中で胎仔が大きく育ってしまう傾向にあり、帝王切開となる可能性が高くなります。
帝王切開は全身麻酔下での処置となるため、母犬にも生まれてくる子犬にもさまざまな影響を及ぼすこともあります。費用は動物病院によってまちまちですが10~20万ほどかかることが多いです。
また、帝王切開の場合、母性本能が現れないケースもあり、母乳が出づらくなったり、母犬が子犬の育児を放棄する可能性もあるので、生まれてきた子犬たちのお世話を飼い主さんが全てできるのかも考えておく必要があります。
先天性疾患の可能性
チワワは先天的に水頭症を発症しやすいと言われています。はっきりとした原因は分かっていませんが、遺伝によるものではないかと考えられているため、生まれてきた子犬が水頭症を発症してしまう可能性があることを覚えておきましょう。水頭症は予防が困難であり、重症化すると死に至ることも珍しくないため、発症しやすい時期である生後数ヶ月~1年は特に愛犬の様子を気に掛け、異変がないか観察するなど注意が必要です。
また、出産時の脳出血や脳の炎症が原因で発症してしまうこともあります。
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安全に出産するための条件
身体の小さいチワワがなるべく安全に出産をするためには、以下のようなことに留意しましょう。
母犬の健康状態
健康な子犬が生まれてくるためには父犬はもちろんですが、何より母犬の健康状態が良好でなくてはいけません。妊娠・出産には体力を消耗し身体に負担もかかるからです。
もしも愛犬が遺伝性疾患を持っているという場合には、子犬に遺伝してしまう可能性があるため、繁殖を諦めなければいけません。
また、愛犬の体重が1.8㎏以下の場合、母体への負担が大きいことや、流産や帝王切開での出産となる可能性が高いため、出産させないという判断も必要です。
父犬の体格
母犬となる子の身体の大きさと、あまりにも体格差があるパートナーとの交配は、母体へとても負担がかかります。子犬の大きさは父犬の体格も関わっているとも言われており、胎仔が大きいことで難産となり、帝王切開となることもあります。最悪の場合、母犬が死んでしまうケースも少なくありません。交配させるパートナーはなるべく母犬と同じくらいの体格の子がよいでしょう。
かかりつけ医と連携する
チワワの出産は難産になることが多いため、自宅出産を選ぶのであれば、万が一の場合に指示を仰げるよう、かかりつけ医と連絡をとれるようにしておきましょう。いつ産気づくかは分からないので、夜間でも連絡が取れたり、もしもの時は対応してくれる動物病院があると安心です。
チワワの出産にはリスクが伴うことを覚えておこう
身体の小さいチワワは自然分娩が難しく、難産になる可能性が高いと言われています。犬は安産という言葉を鵜呑みにせず、事前にチワワの出産についてよく調べ、リスクも理解したうえで、愛犬に出産させるかどうかを検討するようにしましょう。もしも出産させないのであれば、生殖系の病気を予防するために避妊手術を行うのも選択肢の1つです。
どんな犬であっても出産のリスクはあるものです。愛犬に出産させたいと思っているのであれば、万全の準備を整えておきましょう。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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