犬にも保湿が必要!その理由や保湿方法、保湿剤の選び方をご紹介
犬も乾燥肌になりやすいことをご存じですか?
しかも、私たち人間よりずっとデリケートなんです。
さまざまな皮膚トラブルを防ぐためにも、しっかり保湿をして乾燥対策を行うことが大切です。
今回は、ワンちゃんの肌の特徴や保湿する理由、保湿方法などをご紹介します。
保湿剤の選び方についてもご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
犬の肌の特徴
保湿する理由やその方法を確認する前に、ワンちゃんの肌がどのくらいデリケートなのかを人の肌と比べて確認してみましょう。
犬の肌と人間の肌の比較
犬の肌は、人の肌よりもずっと敏感です。
乾燥しやすい子も多く、その理由は人の肌との違いにあります。
人と犬で比較した表を見てみましょう。
犬 | 人 | |
肌の厚さ | 0.05~0.1mm | 0.2mm |
肌のpH | pH約7.5の中性~弱アルカリ性 | pH約5.5の弱酸性 |
肌のターンオーバー | 約20日(脂漏症などの犬は5日~15日と短い場合も) | 約28日 |
比べてみると、人と犬の皮膚は全体的に違うことがわかりますね。
また、ワンちゃんには人間の赤ちゃん用シャンプーでも刺激が強いためおすすめはできません。
人間の皮膚の厚みが10層だとすると、犬は1~2層ほどと薄く、細菌が繁殖しやすかったり乾燥しやすかったりします。
だからこそ、日頃から保湿してケアすることが大切です。
肌に関する症状
犬の肌が乾燥してしまうと、以下のような症状がでます。
- 被毛はパサつき静電気が起きやすくなる
- フケがでる
- 毛並みが悪くなる
- 皮膚がかさつき痒がる
乾燥をケアせず放置すると、赤みが生じたり掻きむしって血がでたりと、皮膚のトラブルを起こしやすくなります。
犬は毛が少ないおなかや首元、肉球などが特に乾燥しやすいです。
パサついていないか、痒がっていないかなど日頃からスキンシップをとりながらチェックしてあげると良いでしょう。
犬に保湿が必要な理由
「犬に保湿なんてあまり耳にしたことがない・・・」という飼い主さんも少なくありません。
なぜ犬に保湿が必要なのか、その理由を具体的に解説します。
症状の予防・治療になる
しっかり保湿をすることで、さまざまな病気の予防や治療に役立ちます。
皮膚のトラブルは、乾燥が原因の場合も多いです。
肌が乾燥することでバリア機能が低下したり、外部からの刺激を感じやすくなったりしてしまいます。
アレルギーや乾燥での症状を緩和するためにも、保湿をして皮膚のバリア機能を高めることが大切です。
実は、動物病院へ来院する理由で最も多いのは皮膚病といわれています。
今は肌悩みやトラブルを抱えていないとしても、今後皮膚トラブルを起こす可能性も大いにあるでしょう。
病気や乾燥を予防するためにも、日頃から保湿することが大切です。
フケが出にくくなる
乾いたフケは乾燥が原因のことが多く、しっかり保湿をすることで出にくくなっていきます。
犬の皮膚は人よりも薄いため、乾燥しやすいです。
特に冬の時期は暖房を使用することで室内がさらに乾燥し、皮膚の水分が抜けてフケが出やすくなります。
少量のフケであれば、シャンプー後に保湿剤を使用することで肌が潤い改善されていくでしょう。
また、乾燥肌を改善するためには保湿剤を使用するだけではなく、室内の湿度を50~60%ほどに保つことも大切です。
しかし、大量にフケが出てしまう場合は、乾燥ではなく細菌や寄生虫などが原因かもしれません。
愛犬のフケの量が気になるときは、一度病院で検査してもらいましょう。
犬特有の臭いが解消される
保湿成分が含まれたスプレーやローションには、アロマが含まれたものや消臭効果があるものもあり犬特有の臭い解消にも役立ちます。
お客さんが来るときや、愛犬のにおいが気になるときに「このにおいを解消したいな・・・」と思うことも多いですよね。
そんなときに消臭効果がある保湿剤をスプレーしてあげれば、犬特有の臭いは軽減されます。
しかし、皮膚がべたついていたり愛犬から独特なにおいがしたりするときは、乾燥ではなく脂漏症が原因かもしれません。
脂漏症だと保湿以外での対応になるため、気になる場合は一度獣医さんに相談してみましょう。
肉球が柔らかくなる
日々肉球を保湿してあげることで、柔らかくぷにぷにになります。
また、滑りにくく歩きやすくなるといったメリットもあるんです。
肉球は犬の体のなかでも乾燥しやすい部分です。
乾燥を放置してしまうと、肉球に亀裂が入ったりタコができたりする場合もあるでしょう。
固くなった肉球は滑りやすくなりケガをしやすいといったデメリットもあるため、しっかり保湿しながら定期的にチェックしてあげることが大切です。
また、犬の肉球にはツボがたくさんあるので、保湿しながらマッサージするのも良いでしょう。
肉球が潤ってぷにぷにになれば、飼い主さんもその感触に癒やされるはずです。
犬の保湿の方法
それではここからは、保湿方法や乾燥を防ぐためのポイントについてご紹介します。
保湿剤を塗る
保湿剤を塗ることで、簡単に愛犬に保湿をしてあげられます。
ペットショップやネットショップなどで販売されている保湿剤の種類を見てみましょう。
- ローションタイプ
- 化粧水
- 泡タイプ
- スプレータイプ
- ジェルタイプ
- ミストタイプ
犬用の保湿剤は、人間の保湿剤としてなじみのあるローションタイプだけではなく、洗い流し不要の泡タイプも販売されています。
また、消臭成分が含まれていたり毛にツヤがでたりと、期待できる効果もさまざまです。
保湿剤を使用することで乾燥を防ぎ、かゆみやフケなどの症状が緩和されやすくなります。
これらの保湿剤から、愛犬にぴったりのものを選んで使用することも大切ですよ。
シャンプーに気を配る
体の汚れやほこりを洗い流し清潔を保つためにも、1ヶ月に1~2回程度のシャンプーが必要です。
使用するシャンプーは、刺激が少なく保湿力が高いものを選びましょう。
シャンプーの仕方や商品選びを間違えてしまうと、逆に肌を乾燥させてしまいます。
愛犬が乾燥肌であれば、 セラミド、スクワラン、コラーゲン、ヒアルロン酸などの保湿成分が含まれたものを選んでくださいね。
また、シャンプーで体を洗う際は、皮膚や被毛に刺激を与えにくい洗い方を意識しましょう。
シャンプーを直接体にかけてゴシゴシ洗うのではなく、泡立てスポンジ等で泡立ててから撫でるように優しく泡をなじませることが大切です。
このように、なるべく肌に負担をかけないシャンプー選びや、シャンプーの仕方を意識してみてください。
食事にこだわる
保湿やシャンプー選びも大切ですが、ドッグフードにこだわることも大切です。
ドックフードに含まれている食材によって、アレルギーや皮膚トラブルを起こすこともあります。
ぜひ、食事の見直しにも注目してみましょう。
原材料をしっかり明記されているものを選ぶ
「チキン」や「ターキー」など主成分がしっかり明記されていて、かつドッグフードの原材料がシンプルなものを選びましょう。
原材料がたくさん含まれているドッグフードだと、どの食材に対してアレルギー反応を起こしているのかが判明しにくいです。
そのため、原材料がしっかり明記されているシンプルなドッグフードを選ぶと良いですよ。
アレルギーを発症しやすい原食材を避ける
アレルギーを起こしやすい食材が含まれているドッグフードは、避けるようにしましょう。
- とうもろこし
- 牛肉
- 小麦
- 卵
- 大豆
- 鶏肉
- 豚肉
これらの食材が含まれているドッグフードを食べたからといって、絶対にアレルギーを発症するというわけではありません。
しかし、食材に反応してアレルギーを発症してしまう子もいるため、なるべくアレルギー物質が含まれているドッグフードは選ばないようにしましょう。
アレルギー対策として、 グレインフリーやグルテンフリーのドッグフードを選ぶのもおすすめです。
余分な添加物が含まれているものを避ける
ドッグフードに含まれている保存料や着色料が原因で、アレルギーを引き起こすこともあるでしょう。
添加物は腐りにくくするためや、ドッグフードににおいを付けて食いつきを良くするためなどの理由で使用します。
人工添加物は、体に害があるものも少なくありません。
愛犬の健康を考えたうえでも、余計なものが含まれているドッグフードはなるべく選ばない方が良いです。
犬の保湿剤の選び方や塗り方
ただ適当に保湿剤を選んで、保湿すれば良いというわけではありません。
愛犬に合った保湿剤の選び方や、正しい塗り方を学んでおくことが大切です。
保湿剤の選び方
犬や飼い主さんによって使いやすい保湿剤は違います。
さまざまなものを試してみて、使いやすいものを選んでいきましょう。
ミスト・スプレータイプ
ミスト・スプレータイプは、全体にシュッシュッとかけるだけで簡単に保湿ができます。
被毛のパサつきを抑える効果が期待できる商品もあり、同時に被毛のもつれも防いでくれますよ。
ローション・クリームタイプ
ローションタイプは、被毛の量が多い場所にも塗りやすいです。
さっぱりしていて、べたつきが少ないものが多いでしょう。
ミストやスプレータイプより塗るのに時間はかかりますが、しっかり保湿してくれますよ。
乾燥がひどい部分には、保湿力が高いクリームタイプを選択しましょう。
泡タイプ
広範囲でしっかり保湿させたい場合は、広げて塗りやすい泡タイプが良いでしょう。
洗い流し不要で、シャンプー後に保湿剤を塗りドライヤーで乾かすだけでOKととても簡単です。
肉球には専用ジェルタイプを
肉球の保湿ケアには、専用のジェルタイプやクリームタイプがおすすめです。
フローリングでも滑りにくくなり肉球を保護する役割もあるため、足腰が不安なシニア犬にもぴったりでしょう。
保湿剤は、ワンちゃんが舐めてしまっても良い安全なものを選択してください。
愛犬にどの保湿剤が合っているかわからない場合は、一度獣医さんやトリマーさんに相談してみると良いですよ。
保湿剤の塗り方
ローションやスプレーは、クリームやジェルより保湿力が弱めのため、たっぷり使って保湿しましょう。
朝・晩2回に分けて保湿してあげるのが良いですよ。
スプレータイプは、皮膚に届きにくいため毛をかき分けながらスプレーしてあげてください。
また、クリームはローションに比べると伸びが悪いため、少量を手に取り毛をかき分けて気になる部分に優しく塗り込みましょう。
ローションは被毛がたくさんある場所に、クリームは被毛が少ない場所になど、使用する場所によって保湿剤を使い分けると保湿しやすいです。
保湿剤を塗るときの注意点
保湿剤を体全体に使用するときは、たっぷり手に取り優しくマッサージするように塗り込みましょう。
少ない量で塗ってしまうと、摩擦で毛や皮膚が痛んでしまいます。
また、皮膚や被毛に汚れがついたまま保湿剤を塗ってしまうと、上手く保湿されないこともあります。
保湿剤を使用する前に、犬用ウェットティッシュで汚れを拭き取ってから塗ってあげてくださいね。
まとめ
犬の皮膚は、人の皮膚よりずっと薄くてデリケートです。
乾燥しやすく肌のトラブルも起こしやすいため、日頃からしっかり保湿してあげましょう。
保湿をすることで、皮膚トラブルの予防にも役立ちます。
飼い主さんにとっても愛犬にとっても、使いやすい保湿剤を見つけて使用してくださいね。
この記事のライター
42ba
動物が大好きで、小さいころから犬や猫などいろいろな子たちと暮らしてきました。犬好きの皆さんのタメになるような情報をお届けできたらと思います。
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