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【獣医師監修】犬の尻尾が骨折することはある?骨が折れてしまう原因と治療方法について

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皆さんは愛犬の尻尾の動きをよく観察して見たことはありますか?

ブンブンと振っていたり、シュンと下げてみたりと自由自在に動く犬の尻尾。触るとやわらかいですが、尻尾にも骨があるということをご存知でしょうか?骨が入っているということは、もちろん骨折することもあります。この記事では犬の尻尾が骨折してしまう原因や予防法などを解説していきます。

【獣医師監修】犬の尻尾が骨折することはある?骨が折れてしまう原因と治療方法について

目次

  1. 犬の尻尾が骨折した場合の症状
  2. 尻尾が骨折してしまう原因とは
  3. 尻尾が骨折した場合の治療法とかかる費用の目安
  4. 愛犬の尻尾を骨折させないために
  5. 尻尾の骨折に気づいたら早めに動物病院へ

犬の尻尾が骨折した場合の症状

柴犬

犬の尻尾は、犬種や個体差がありますが、尾骨とよばれる小さな尻尾の骨が約6~23個連なり形成されています。尻尾が骨折したときは、この一部が折れている状態で、尻尾自体の変形が分かりやすい症状として現れます。他には「歩いているときにバランスがとれていない」「尻尾を触らせてくれない」「尻尾が腫れる」などの症状が挙げられます。

尻尾が骨折してしまう原因とは

ビーグル

犬の尻尾が骨折する原因は主に以下の2つが考えられます。

原因1.強い力が加わった

犬の尻尾が骨折してしまう原因の多くは、骨が本来持つ抗力を上回る力が加わったことによる外傷性骨折です。交通事故や犬同士のケンカ、飼い主さんが不注意で踏んでしまったなど、さまざまなケースが考えられます。

原因2.病気で骨が弱くなっている

加齢や運動不足、偏った栄養バランスなどが原因で起こる骨粗しょう症は、骨の密度が減少し、骨が弱くなる病気です。骨粗しょう症になると、少しの運動で骨折するリスクが高くなります。

骨折しやすい犬種や年齢は?

尻尾に限らず犬の骨折は、華奢な身体のつくりをしている犬種に起きやすいといわれています。小型犬で代表的なのはチワワ、ミニチュア・ピンシャー、トイプードルなどの犬種です。大型犬ではボルゾイ、アイリッシュ・セター、サルーキなどが挙げられます。また犬の骨折は成長途中の1歳未満の子犬や、骨がもろくなった高齢犬に起きやすいため注意が必要です。

尻尾が骨折した場合の治療法とかかる費用の目安

トイプードル

犬が尻尾を骨折したときの治療法は骨折の程度や、痛みなどの症状によって異なります。 痛みや腫れなどの症状がある場合は、抗生物質、消炎剤などの投与を行う内科治療を行います。尻尾は常に動く場所なので、固定も難しいですが、程度によってはギブスのように固定したり、骨折の部位や程度によっては外科治療が適応となることもあります。 

治療にかかる費用

治療費は動物病院によってさまざまで、骨折の程度や選択される治療法によっても大きく費用が異なります。 おうちの子の骨折の程度や今後どのような治療なのかをかかりつけの先生と相談しながら、費用に関しても聞いてみるようにしましょう。

愛犬の尻尾を骨折させないために

チワワ

犬の外傷性骨折を防ぐためにも、行動をよく観察し、踏んでしまったり、ドアなどで挟んでしまうなど不慮の事故による骨折を避けましょう。また子犬の頃は骨が健全に育つように、栄養バランスの整った良い食餌を与えることも大切です。

再発する可能性

犬の骨折時に最初の治療をしっかり行わないと、骨折を繰り返してしまうことがあります。

そもそも人間を含め動物には骨折を自分で治す自己治癒能力が備わっています。ただし骨折を治すための蛋白や細胞が産生されるのは、骨折の初期だけで、この期間に受傷部位を動かしたり、放置したりすると良い状態で骨がくっつきにくくなります。後に感染を起こしたり、変形が残ってしまう可能性もあります。再び骨折を起こさないためにも、なるべく早い段階で動物病院に連れて行ってあげましょう。

尻尾の骨折に気づいたら早めに動物病院へ

フレンチブルドッグ

犬のチャームポイントでもある尻尾は、飼い主さんと犬がコミュニケーションをとるうえでも大切ですよね。何かのアクシデントで犬の尻尾が骨折してしまっても、早めの治療を行うことで元の状態に戻る可能性が高まります。逆に治療が遅れると痛みが続いたり、骨の変形などの後遺症のリスクが生じます。小さな骨だからと痛いのを我慢させたり、骨折を繰り返したりすることのないよう適切な処置を行ってくださいね。 

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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