愛犬にキャベツを毎日食べさせても大丈夫?キャベツの栄養素や調理するときの注意点を総まとめ!
キャベツが大好物な犬は意外と多く、愛犬のためにキャベツは毎日あげている!という飼い主さんもいるのではないでしょうか?キャベツは栄養豊富で、私たちも積極的に摂取したい野菜のひとつですが、愛犬に与えすぎると栄養が偏ってしまう可能性があるので適量を与えることが大切です!今回はキャベツの栄養素や愛犬にキャベツを食べさせるときの注意点をご紹介します。
犬にキャベツを与えても大丈夫!
犬にキャベツを食べさせることは、特に問題ありません。キャベツは、野菜本来の甘みや独特の食感があることから、喜んで食べる犬が多いです。
しかし、子犬においては注意が必要です。子犬にキャベツを与えてはいけないということではありませんが、子犬はまだ胃腸が発達しきっていません。そのため、キャベツを消化するには胃腸に負担がかかり、下痢や嘔吐を引き起こしてしまう場合があります。
リスクを伴ってまで与える必要はないので、成犬になってから与えたほうが安心です。
キャベツの基本情報
キャベツ100gあたりに含まれる主な成分は、以下の通りです。なお、100gのキャベツは、およそ大きめのキャベツ葉1.5〜2枚分にあたります。
- エネルギー:23kcal
- 水分:92.7g
- たんぱく質:1.3g
- 脂質:0.2g
- 炭水化物:5.2g
- カリウム:200mg
- カルシウム:43mg
- マグネシウム:14mg
- リン:27mg
- 食物繊維:1.8g
キャベツに含まれる嬉しい栄養素・成分4つ
キャベツは栄養価が高く、犬にとって嬉しい以下の栄養素・成分が含まれています。
カリウム
キャベツの中に含まれているミネラルで特に多いのがカリウムです。カリウムには、細胞の浸透圧を調整して維持する働きがあります。また、筋肉の収縮にも関与しています。
カルシウム
ミネラルの一種であるカルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない重要な栄養素です。また、心筋の機能や体内の浸透圧を正常に保つ役割もしています。
ビタミン類
キャベツには、ビタミンUやビタミンCなどをはじめとしたビタミン類が豊富に含まれています。ビタミンUは、胃腸の粘膜に働きかける効果が期待でき、消化吸収のサポートをしてくれます。キャベツに含まれるビタミンCには抗酸化作用があり、疲労回復の効果が期待できます。
食物繊維
キャベツには含有量はそれほど多くないものの、食物繊維も含まれています。食物繊維は整腸作用があり、便秘の改善に役立ちます。
しかし、食物繊維は摂りすぎると逆効果になり下痢を起こすことがあるので、含有量が少ないキャベツはかえって犬にとってメリットと言えるでしょう。
愛犬にキャベツを食べさせるときの注意点
キャベツ自体が体質的に合わない犬もいるので、初めてキャベツを与えるときは、細かく刻んだものを少量与え、排泄物の様子などをよく確認するようにしましょう。
キャベツにはさまざまな栄養素が含まれていますが、主食にはなりません。愛犬がキャベツを好むからといって欲しがるだけ与えてしまっては、消化不良を引き起こしたり、栄養バランスが悪くなってしまうことがあります。
また、キャベツを少量だとしても毎日与え続けることはあまりおすすめできません。あくまでも主食に添える程度にし、犬に与えるのは多くても週に3回程度にとどめるようにしましょう。
キャベツに含まれる注意が必要な栄養素・成分2つ
キャベツには、犬に健康被害をおよぼす恐れがある以下の成分が含まれています。
ゴイトリン
ゴイトリンはキャベツをはじめ、ブロッコリーや大根などのアブラナ科の野菜に多く含まれています。この成分は、甲状腺ホルモンを作るために必要なヨウ素の吸収を阻害してしまうため、犬がキャベツなどを過剰に摂取すると甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)という病気を引き起こしてしまう恐れがあります。
シュウ酸
キャベツには、シュウ酸が豊富に含まれています。シュウ酸は、体内でカルシウムと結びつき、シュウ酸化カルシウムとなりますが、これが結晶化してしまうと尿路結石(にょうろけっせき)となります。この結晶が尿管や尿道に詰まると排尿ができなくなり、腎臓機能が低下して最終的には腎不全になってしまいます。
犬の尿路結石症は決して珍しい病気ではないほか、再発しやすい傾向にあります。そのため、過去に尿路結石症を患ったことがある犬には、キャベツを与えないほうがよいでしょう。
また、健康な犬であっても発症のリスクを高めてしまうので、キャベツを与える量・頻度には十分に気をつけましょう。
犬とキャベツに関してのよくある質問
キャベツを犬に与える前にどういったものをあげたらいいのか、量はどれくらいというよくある質問について見ていきましょう。
キャベツの1日の摂取量目安は?
犬にキャベツを与える際の適量は、以下のように犬の体重によって異なります。
- 体重3kg:25g
- 体重5kg:37g
- 体重10kg:63g
- 体重15kg:85g
- 体重20kg:105g
- 体重30kg:143g
- 体重40kg:175g
どんなに多くても上記の量までにし、与えすぎに注意しましょう。
キャベツの他の部位(芯)は与えてもいい?
キャベツの芯には、微量ながら硫酸イオンという中毒成分が含まれています。健康な犬の場合はほとんど問題にはなりませんが、胃腸機能が安定していない子犬やシニア犬は、中毒症状を引き起こす可能性があります。そのため、キャベツの芯は与えないほうが無難です。
キャベツを加工した野菜ジュースは与えてもいい?
人が飲む用の野菜ジュースには、キャベツが含まれている商品もあります。犬にとっても健康によさそうなイメージがあるかもしれませんが、このような加工品は犬に与えるのを控えましょう。
野菜ジュースに限りませんが、加工品には犬が食べてはいけない食材が含まれていることも多いので、犬に与えるのはリスクがあります。
キャベツの調理法は何がおすすめ?
生のままでも茹でてから与えても、どちらでも大丈夫です。生の状態のキャベツを与えるメリットは、含まれている栄養をそのまま摂取できることです。
ビタミンCなどの水溶性ビタミンは、水に流れ出てしまうため、生のままであれば栄養価が失われずにすみます。ただし、消化しづらいので、細かくカットしてから与えるようにしましょう。
一方、消化機能が徐々に低下してきているシニア犬などには、茹でたキャベツを与えることをおすすめします。生のままよりも茹でたほうが消化しやすくなるので、胃腸への負担が軽減されます。
キャベツを使ったおすすめアレンジレシピ
ここでは愛犬のために作ってあげたい、キャベツを使ったおすすめレシピをご紹介します。犬用のごはんを作ったことがない方でも簡単に作れるので、ぜひトライしてみてください。
キャベツ入りチキンポテトサラダ
キャベツやジャガイモをはじめとしたたくさんの野菜と、犬が大好きな鶏肉を一緒に食べられるサラダです。野菜を細かくカットすることで、消化しやすくなるのも嬉しいところです。
人間が食べる分も作り、味付けする前に犬用と分けるのもよいでしょう。
材料
- 鶏胸肉:1枚
- ジャガイモ:3個
- キュウリ:1/2本
- キャベツ:適量
- ニンジン:適量
- ピーマン:適量
- トマト:適量
- プレーンヨーグルト:大さじ2
- アップルサイダービネガー:適量
- オリーブオイル:適量
作り方
- 鶏肉とジャガイモを蒸して、鶏肉は食べやすい大きさにカットし、ジャガイモは皮をむいてマッシャーでつぶす。
- 野菜類を細かくカットしてボールに入れ、アップルサイダービネガーをまぶす。
- 2にマッシュしたジャガイモとヨーグルトを入れて混ぜる。
- 器に鶏肉と3を盛りつければ完成。
キャベツのスープ
消化しやすく、水分補給にもなるキャベツのスープ。鶏肉が大好物という犬は多いので喜んでくれるはずです。
材料
- キャベツ:100g(みじん切り)
- 鶏胸肉ミンチ:100g
- ジャガイモ:80g(すりおろす)
- 水:500cc
- 油:適量
- パセリ:適量(みじん切り)
作り方
- 油を熱した鍋に鶏肉を入れて炒める。
- 1にキャベツも加えてさらに炒め、水とすりおろしたジャガイモを入れて煮る。
- 人肌ぐらいの温度まで冷まして器に盛り、パセリのみじん切りをちらしたら完成。
愛犬にキャベツを与えるときは適量で!
キャベツにはビタミン類をはじめ、カリウムやカルシウムなどのミネラル類が豊富に含まれています。しかし、愛犬が喜ぶからといって与え過ぎてしまうと、栄養バランスが崩れてしまいます。適切な量を守りながら、愛犬の健康サポートをしていくようにしましょう。
<参考文献>
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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