リタイア犬を引き取るボランティアについて|穏やかな第二の人生をともに
各地の盲導犬協会では、盲導犬としての役目を終えたリタイア犬のボランティアを募集しており、リタイア犬はその余生をボランティアさんの家族の一員となって暮らすこともあります。今回は、役目を終えて引退した盲導犬のその後や、リタイア犬ボランティアになるための登録手続き、必要条件などをご紹介します。犬のためにできるボランティアを探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
まずはじめに|リタイア犬について
リタイア犬とは、盲導犬として活躍したのちに引退をした犬のことです。盲導犬は約8年間、視覚障害を持つ方をサポートし、老齢により10歳前後でその役目を終えて引退します。
リタイア犬の主な犬種
盲導犬に適している犬種は限られるので、リタイア犬の多くは、ラブラドールレトリーバー、ゴールデンレトリーバー、これらの両犬種のミックス犬です。
リタイア犬の性格
盲導犬は、おおらか過ぎても繊細過ぎても適しません。そのため、リタイア犬は落ち着いた性格です。また、どんな環境にも人にも適応するように訓練されてきたので、理解力や順応力に優れています。
病気になっている場合もある
盲導犬が引退を迎える10歳前後は、人間の年齢に換算すると75歳ぐらいです。そのため、すでに病気を抱えていることもあります。見た目は元気そうでも実は薬を飲んでいたり、皮膚病を患っていたりといったリタイア犬もいます。
リタイア犬が辿るその後の人生って?
ここでは、役目を終えたリタイア犬が、その後どのような余生を過ごすのかをご紹介します。
パピーウォーカーの元へ帰る
パピーウォーカーとは、盲導犬候補の子犬を家族の一員として迎え、約1年間にわたってお世話をして子犬の社会化を養うボランティアです。育ての親であるパピーウォーカーの元へ10年ぶりに帰り、また一緒に暮らしていくこともあります。
盲導犬協会の老犬ホームで暮らす
盲導犬協会に併設されている老犬ホームで暮らすリタイア犬もいます。ボランティアの方が1頭ずつ、そのコの体調や体力を考慮して散歩に連れて行ったり、被毛のお手入れをしたりなどのお世話をしており、他のリタイア犬と一緒に余生を穏やかに暮らします。
リタイア犬ボランティアの家庭で暮らす
全国の盲導犬協会では、リタイア犬を家族の一員として迎えて育ててくれるボランティアを募集しています。リタイア犬は、協会に登録されているボランティアさんの家庭で、ペットとしてのんびりと余生を過ごします。
リタイア犬を引き取るためには?
引退した盲導犬を家族の一員として迎えてお世話をしていくリタイア犬ボランティアになるには、盲導犬協会が定める基準をクリアしている必要があります。ここでは、リタイア犬ボランティアの登録手続き、なるための必要条件についてご紹介します。
リタイア犬ボランティアの登録手続き
リタイア犬ボランティアの登録手続きは、以下のように行います。
登録申請書を提出して申し込む
登録申請書をプリントアウト、もしくは協会から取り寄せ、必要事項を記入して郵送します。
ボランティアとして登録
郵送後、必要条件を満たしているかの審査があり、問題がなければ正式にボランティア登録をします。登録時にリタイア犬がいない場合は、ひとまず待機になります。
リタイア犬と面会
協会でリタイア犬と面会し、相性などを確認します。そして委託契約書をかわし、自宅に連れて帰ります。
リタイア犬ボランティアの条件
協会によって多少異なりますが、リタイア犬ボランティアになるには、以下の条件を満たす必要があります。
- 室内で育てられる
- 留守にする時間が少ない(3~4時間程度)
- 単身世帯でない
- 飼育に必要な費用を支払える経済力がある(医療費、フード代など)
- 定期的に健康診断を受けさせることができる
このほか、高齢の方(65歳以上)や乳幼児がいる家庭は不可としている協会もあります。
ペットとして穏やかに余生を歩むリタイア犬
盲導犬が引退してからのことはあまり知られていませんが、リタイア犬ボランティアさんなどの愛情を受け、ペットとして第二の人生を歩んでいます。各地の盲導犬協会ではリタイア犬のボランティアを募集しています。犬と暮らしたいと検討している方は、ぜひ一度、盲導犬協会の公式サイトをチェックしてみてください。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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