老犬が徘徊したり、ぐるぐる回ったりするのは認知症?シニアライフ突入前の予防も大事

お気に入りに追加

フードの質や医療の向上により、犬の平均寿命は年々伸びています。それに伴い老犬の認知症が起こるようになりました。ぐるぐる回ったり、徘徊したり、夜泣きするようになったら、それは認知症かもしれません。

今回は、犬の認知症の主な症状と、対処法・予防法について紹介していきます。

老犬が徘徊したり、ぐるぐる回ったりするのは認知症?シニアライフ突入前の予防も大事

目次

  1. 老犬が徘徊したりぐるぐる回ったりするのは認知症?
  2. 老犬に認知症の症状がでたときはどうする?
  3. 老犬の認知症の予防にできること
  4. 老犬になる前から予防してシニアライフの準備を

老犬が徘徊したりぐるぐる回ったりするのは認知症?

老犬
PicsbyFran

 犬の認知症は、特に柴犬がなりやすいというデータもありますが、他の犬種でも同様に起こり得ます。若いときにどんなに元気な子でも、年を取ることによってなにが起こるかわかりません。認知症にはどのような症状が現れるのか、今から確認しておきましょう。 

認知症が疑われる症状

 

犬の認知症の症状も人間の症状と変わりありません。認知症が疑われる症状が現れた場合は、早めの対応が必要になります。

以下のような症状が見られる場合は、まずは一度動物病院で相談してみましょう。きっと認知症だからと獣医師に見せず放っておくと、隠れた病気を見逃してしまうこともあります。

犬の認知症が疑われる症状

  • ご飯を何度も催促してくる
  • 名前を呼んでも反応しない
  • できていたことができなくなる
  • せまいところに入り、身動きがとれなくなる
  • 夜泣き
  • 生活が昼夜逆転し夜中に徘徊する
  • 同じところをぐるぐる回る

老犬に認知症の症状がでたときはどうする?

犬
Ralphs_Fotos

 老犬の認知症は、根本的治療法はありません。しかし、進行を遅らせたり、症状を緩和させることは可能です。認知症になった老犬に接する場合は、生活リズムをこれまで以上に守り、できる限り同じ人が同じように接してあげることです。部屋の模様替えは控えるようにし、必要以上に混乱させないようにしましょう。 

食事の直後にご飯を要求する場合は他の病気の可能性も

 

食事が終わった直後にまた要求してくる場合、認知症が疑われます。ただ、下痢や嘔吐などがある場合は内臓疾患の可能性もあります。また、高齢の犬で多いホルモン性の疾患でも食欲が出てくることがありますので、認知症と決めつけず、早めに獣医師に相談しましょう。

認知症の場合は、一回に与える量を減らし、一日に与える回数を増やすことで、肥満を避けながら、愛犬のストレスを回避することができます。

左回りにぐるぐる回っていたら、脳の問題の可能性も

 犬がぐるぐる回っているのを見かけたら、まずは回る方向を観察してみてください。右回りであれば問題なく、左回りであれば脳腫瘍の可能性もあります。 また、高齢になると発症しやすい前庭障害という脳の障害も考えられます。脳の病気が隠れていることもあるので、早めに獣医師に診てもらうことをおすすめします。 

徘徊や夜泣きは昼間の日光浴で昼夜バランスを保つ

 夜中に徘徊する犬は、昼間に寝ている時間が長くなり、昼夜逆転していることが多いです。そのため、飼い主が寝ている夜間に徘徊したり、夜泣きしたりすることがあります。認知症の犬の徘徊や夜泣き自体を止めるのは容易ではありません。昼間に寝入っていたら起こして、刺激を与えたり、日光浴をさせてあげたり昼と夜のバランスを保ってあげることが大切です。 

老犬の認知症の予防にできること

犬
rebaspike Unsplash

 老犬の認知症を予防するために日頃から行えることはあります。人間も犬も同じで、予防が重要。できることから日々の生活に取り入れてみましょう。 

スキンシップ、コミュニケーションを密に行う

 声掛けを含む飼い主とのスキンシップは、いい刺激になります。マッサージなどでこまめにコミュニケーションをとることで、安心して過ごすことができます。加えて、体の異常があった場合早期に発見できるので、毎日のスキンシップは大切です。 

散歩や玩具の工夫で刺激を感じられるようにする

 

老犬になっても刺激は必要です。特に散歩はいろんな刺激があり、脳の活性化にも繋がります。散歩のルートを変えてあげていつもと違うところを通るのもいい刺激になります。

また、散歩の他に遊んであげることも大切です。もちろん、若い頃に比べると遊ぶ時間はどんどん減っていきます。体を激しく動かすような遊びではなく、宝探しやかくれんぼや知育玩具などの五感を使う遊びをするといいでしょう。

老犬になる前から予防してシニアライフの準備を

犬
madalyncox Unsplash

 老犬の認知症は、直せるものではありませんが、治療によって症状を遅らせたり、緩和させることは可能です。シニア犬の仲間入りを果たしたら、予防法を取り入れつつシニアライフの準備をしてあげるようにしましょう。 

komugi

この記事のライター

komugi

都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!

関連記事

犬にとって危険な観葉植物は?食べてしまった時の対処法など

健康管理/病気

犬にとって危険な観葉植物は?食べてしまった時の対処法など

家でのお留守番中や、ちょっと目を離した隙に、愛犬がうっかり観葉植物を食べてしまったという経験の...

2023年3月26日

散歩中に愛犬がどんぐりを食べてしまった・・!体に及ぼす危険性や対処法をご紹介

健康管理/病気

散歩中に愛犬がどんぐりを食べてしまった・・!体に及ぼす危険性や対処法をご紹介

風が心地よい秋のお散歩。公園やブナの林の中を歩くこともあるでしょう。犬は落ちているものに興味を...

2023年3月23日

ミニチュアダックスフンドがかかりやすい病気を知っておこう|対策方法も併せて解説【体内編】

健康管理/病気

ミニチュアダックスフンドがかかりやすい病気を知っておこう|対策方法も併せて解説【体内編】

犬には犬種や性別によって発症しやすい病気や、年齢によってかかりやすい疾患があります。全てのライ...

2023年3月23日

エアデールテリアの平均寿命ってどれくらい?気をつけたい病気や体重管理のこと

健康管理/病気

エアデールテリアの平均寿命ってどれくらい?気をつけたい病気や体重管理のこと

エアデールテリアの平均寿命はどれくらいなのでしょうか。飼い主なら、愛犬とたくさんの時間を過ごし...

2023年3月23日

【獣医師監修】犬の目の透明の膜が普段と異なる場合に考えられる原因と病気

健康管理/病気

【獣医師監修】犬の目の透明の膜が普段と異なる場合に考えられる原因と病気

愛犬とコミュニケーションを取るとき、多くの飼い主さんはまず目を見るのではないでしょうか。愛犬の...

2023年3月23日

【獣医師監修】犬の耳が赤い場合に考えられる原因とあわせて確認したい症状・ケアのコツを解説

健康管理/病気

【獣医師監修】犬の耳が赤い場合に考えられる原因とあわせて確認したい症状・ケアのコツを解説

愛犬の耳の内側が赤くなっていたら耳の病気ではないかと心配になりますよね。興奮などでも耳は一時的...

2023年3月22日

犬は「水溶性ビタミン」を毎日摂る必要がある?過剰摂取や欠乏症について知っておこう

健康管理/病気

犬は「水溶性ビタミン」を毎日摂る必要がある?過剰摂取や欠乏症について知っておこう

犬に必要な栄養素の中で、エネルギー源となるタンパク質、脂質、糖質は三大栄養素と呼ばれています。...

2023年3月20日

ポメチワの平均寿命は?かかりやすい病気や怪我・体重管理の方法を知ろう

健康管理/病気

ポメチワの平均寿命は?かかりやすい病気や怪我・体重管理の方法を知ろう

一般的に小型犬の方が長寿とされていますが、ミックス犬の場合はどうなのでしょう?この記事では、ポ...

2023年3月20日

【獣医師監修】愛犬の巻き爪を防ぐために|爪を切る頻度の目安と巻き爪になってしまった場合の対処法

健康管理/病気

【獣医師監修】愛犬の巻き爪を防ぐために|爪を切る頻度の目安と巻き爪になってしまった場合の対処法

爪切りが苦手な犬は多いですが、嫌がるからといって爪を切らずにいると、伸びすぎて巻き爪になってし...

2023年3月20日

ペキニーズの平均寿命ってどれくらい?気をつけたい病気と健康管理のコツ

健康管理/病気

ペキニーズの平均寿命ってどれくらい?気をつけたい病気と健康管理のコツ

ペキニーズは中国原産ですが、日本でも良く名の知られたポピュラーな犬種です。ライオンのたてがみの...

2023年3月19日

カテゴリー

人気記事ランキング

Petan独自調査

獣医師監修記事

おすすめ記事

人気のキーワード