豆柴は外飼いできる?室内・室外どちらで飼うのがおすすめ?
豆柴はミニチュアシュナウザーやジャックラッセルテリアとだいたい同じくらいの体高で、小型犬に分類されます。一昔前の日本では犬は外飼いが主流であり、比較的身体が丈夫な柴犬は番犬としての役割も果たしていました。しかし、柴犬よりも身体が小さい豆柴は外で飼っても大丈夫なのでしょうか?小型犬は室内で飼われているイメージがあるので気になりますよね。今回は豆柴は外飼いしてもいいのか、また室内で飼うのと室外で飼うのはどちらがおすすめなのかについて解説していきます。
なぜ昔は外飼いが一般的だったの?
冒頭でもお話ししましたが、昔は犬を外で飼うことが当たり前の時代でした。当時は庭付きの一軒家が多く、外で飼育できる十分なスペースがあったことや、番犬として飼われていることが多かったためです。
また、衛生的な観点からみても、室内で犬を飼うことに対して好意的に思われていなかったことも理由の1つとされています。
豆柴は外飼いしても平気?
柴犬は警戒心が強く、環境への適応力が高いことから外飼い・番犬向きの犬種と言われていましたが、身体の小さい豆柴はどうなのか気になりますよね。
豆柴を専門にブリーディングしている犬舎のサイトによれば、「豆柴は丈夫な体を持っているため外飼い自体は問題ない」とされています。
しかし、外飼いにはいくつかのデメリットもあります。室内飼いのメリット・デメリットと併せて見ていきましょう。
室内・室外どちらで飼うのがいい?
豆柴は外飼いでも大丈夫のようですが、室内で飼うのと外で飼うのはどちらのほうが犬にとってより良いのか気になりますよね。メリットとデメリットをそれぞれご紹介します。
室内飼いのメリット
- 愛犬と一緒にいることができる
触れ合いや癒しを求めて犬を迎える人が多いと思いますが、室内で飼う1番のメリットは同じ空間にいることができるというところではないでしょうか。愛犬の可愛い姿や面白い行動を見ることができるほか、一緒に過ごすことでコミュニケーションがとりやすく、絆も深まります。
- 愛犬の体調の変化に気がつきやすい
毎日同じ空間で生活していれば愛犬のちょっとした変化にも気づきやすいですよね。怪我や病気の早期発見に繋がりやすく、健康管理がしやすくなります。
- 天気が悪くても大丈夫
天候や季節に左右されないので、愛犬は快適で清潔な環境で過ごすことができます。
室内飼いのデメリット
- アレルギーを発症することがある
犬の被毛に対してアレルギーを発症してしまう可能性があります。
- 抜け毛による掃除が大変
犬は1年を通して毛が抜けますが、特に換毛期は抜け毛の量が増えるため掃除が大変になります。
外飼いのメリット
- 不審者や不審なものを知らせてくれる
番犬として不審者の侵入を知らせてくれます。
- 抜け毛による掃除の手間がない
豆柴はダブルコートなので換毛期があり、大量に毛が抜ける時期がありますが、外飼いであれば室内に毛が落ちることがありません。
- 誤飲の心配がない
人間の食べ物や小物など、室内には犬にとって危険なものがたくさんありますが、外飼いであれば誤飲のリスクが低くなります。
外飼いのデメリット
- 天候や季節に応じた対策が大変
1日中外で過ごさせるのであれば、暑さ・寒さ対策はもちろん、天気の悪い日には身体が濡れたりしないような環境を整えてあげる必要があります。
- 警戒心の強い犬は無駄吠えしてしまう可能性がある
外にいれば常に何かしらの音が聞こえるため、警戒心の強い犬はずっと落ち着くことができず、車や人が通るたびに吠えてしまうことがあります。
- 怪我や病気に気づきにくい
家の中で一緒に過ごしていればご飯の様子や便の状態のチェックなどがこまめにできますが、外飼いは愛犬の体調について把握しにくく、怪我をしていたり病気になっていても気づきにくくなります。
- 寄生虫対策を念入りに行う必要がある
外で過ごす時間が長いとそれだけ虫と接触する機会が増えます。ノミ・ダニによる皮膚トラブルや蚊によるフィラリア症感染の恐れがあるため、予防に注力する必要があります。
- 誘拐されたり心無いいたずらをされることも
犬には害となる食べ物を与えられたり、石などを投げられたりする恐れがあるほか、連れ去られてしまうケースもあります。
室内と外、どちらの割合が多いの?
先述した理由から昔は外飼いが主流でしたが、マンションやアパートなどが増え住環境が変化すると、これまでの外飼いから徐々に室内で犬を飼う人が多くなっていきました。また、「犬も大切な家族の一因である」という認識の変化も、室内で飼われるようになっていった理由の1つだと言えるでしょう。
一般社団法人ペットフード協会の「令和5年 全国犬猫飼育実態調査」によると、2023年では「室内のみ」および「散歩外出時以外は室内」の割合があわせて90%となっており、実に多くの人が室内で犬を飼っていることが分かります。
- 出典:主要指標 時系列サマリー 純血種、雑種の割合、及び主な飼育場所(構成比)より
また、犬はもともと群れで暮らしていたため、1匹で過ごすことが苦手だと言われています。豆柴は柴犬と同様ベタベタしたコミュニケーションは好みませんが、信頼関係を築くためにも、体調の変化にいち早く気がつくためにも、やむを得ない理由がないのであれば室内で飼うことをおすすめします。
外飼いをするときの注意点は?
どちらかと言えば室内で飼うことが望ましいですが、自宅環境や突然アレルギーを発症してしまったなどの理由から外飼いを選択せざるを得ないこともあるかもしれません。犬を外飼いする際にはいくつか注意点があるので、1つずつ見ていきましょう。
暑さ・寒さ対策は万全に行うこと
いくら寒さには比較的強いとはいえ、最近は都心部でも冷え込みが厳しい日も少なくないですよね。豆柴を外飼いするのであれば、犬小屋を断熱素材のもので囲んだり、中に毛布や湯たんぽを入れるなどの対策をしましょう。脚付きタイプの犬小屋であれば冷気を感じにくく、湿気も防ぐことができます。
特に注意が必要なのが夏の暑さです。犬は汗をかく部位が少なく体温を下げるのが苦手だと言われています。そのため、夏の間は日陰に犬小屋を移動する、通気性のよい素材・作りになっている犬小屋に変えるなどの工夫が必要です。
犬小屋の中に雨風が吹き込まないよう、入口にビニールカーテンを設置するのも良いでしょう。
ノミ・ダニ・フィラリアに注意
外で飼うのであれば、寄生虫などの害虫対策に力をいれましょう。これらの対策は室内で飼っていても行うものですが、1日中外で過ごす子は虫と接触する機会がより多くなります。特にフィラリアは外飼いが主流だった頃の死因として特に多かったと言われている病気です。適切な間隔で薬を飲ませる・投与すれば高確率で感染を防ぐことができるので、忘れずに予防策を講じましょう。
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吠え癖がつかないようにしよう
都心部に住んでいる人であれば番犬として犬を迎えようと思っている人は多くないと思います。そのため、番犬としてではない理由で外で飼うのであれば、やみくもに吠えて近所迷惑にならないように注意が必要です。犬の吠え声は響くので、夜中などにワンワン吠えてしまうと近隣トラブルの原因にもなります。
豆柴はむやみやたらに吠えることはあまりないと言われていますが、柴犬と同じで警戒心が強いため、見知らぬ人や散歩中の犬などに吠えることがあります。過度な警戒心や不信感からくる吠えは生後3~12週齢の社会化期ににさまざまな経験をさせてあげることで抑制することができるので、外にいたら聞こえてくる音に慣れる練習をしたり、老若男女いろいろな世代の人やサングラス・帽子を被った人などと触れ合う機会を設けましょう。
豆柴のしつけのコツについてはこちらの記事をチェック!
安全面の確保も忘れずに
犬を外で飼う際には、脱走や見知らぬ人からの餌付け・いたずらなどを防止するためにフェンスを設置しましょう。また、誘拐にも注意が必要です。「犬が誘拐されることなんてあるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、コンビニ・スーパーで買い物をしている間に外に繋いでいた犬が盗まれたという事件もあります。また、連れ去りはしなくても、リードを外して逃がす人間や虐待・転売目的の人間もいます。愛犬を守るためにも、しっかり安全対策をしましょう。
豆柴は外飼いできるけれど
身体の大きさ以外は柴犬と変わらない豆柴は、小型犬ではありますが比較的身体が丈夫で外飼いもできると言われています。しかし、現在は都心部でも厳しい寒さに見舞われることもありますし、夏は危険なほど気温があがりますよね。また、脱走して交通事故に巻き込まれてしまったり、盗まれてしまったり、ご近所トラブルに繋がってしまったりといったデメリットもあります。
犬の寿命が昔と比べて飛躍的に延びた要因の1つに、飼育環境が室内に変わったことが挙げられています。そのため、できれば室内飼いが望ましいですが、外で飼うのであれば愛犬が過ごしやすい環境を整え、体調管理や安全管理をしっかり行いましょう。状況によっては天候や体調などに応じて適宜室内にいれてあげるような柔軟な対応も視野に入れてくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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