老犬の最期、気づける?飼い主が愛犬にできることは
共に過ごしてきた愛犬に最期が近づいてくるととても悲しいですが、避けては通れない運命です。老犬になり最期が近づくと、呼吸や食欲など体や行動に変化が見られるようになります。愛犬の最期を飼い主としてどう迎えられるか、どんなことができるのかを今のうちから知っておくことが大切です。
老犬の最期、体温や呼吸に変化が
まず、老犬の最期が近づくと体温や呼吸に変化が見られるようになります。
体温の低下
人間も同様ですが、最期が近づくと代謝が落ちて体温が下がっていきます。
犬の平均体温は38度ほどのため本来は撫でると暖かいですが、最期に近づくにつれ足の方から冷たくなっていき撫でると体が冷えているのが感じられます。
冷えているなと感じたら毛布やぬるい湯たんぽなどで温めてあげることが大事です。
温める箇所は太ももの内側や首、脇の下など太い血管が集まっているところを中心にすると効率よく体が温まります。愛犬のわずかなぬくもりを最期まで感じてあげましょう。
呼吸が不規則になる
犬は普段浅い呼吸を繰り返します。しかし最期が近づくにつれて浅い呼吸、深い呼吸、無呼吸などとても不規則な呼吸をすることがあります。
呼吸の変化は愛犬の状態を把握する重要なポイントです。変化が見られたら安らかに眠れるように見守ってあげてください。
行動にも変化が見られる老犬の最期
呼吸や体温の変化だけでなく、最期が近づくと行動にも変化が見られます。愛犬に寄り添い最期までお世話をしてあげましょう。
けいれんが起こる
最期を迎えると意識がもうろうとしてけいれんが起こることがよくあります。体の側面をピクピクさせたり手足をバタつかせたりなどがおもな状態です。この時にはだんだん飼い主の呼びかけにも応じなくなります。
けいれんが起こった際は、無理に押さえつけたり持ち上げたりするのは禁物です。けいれんは最期が近いということなので、優しく撫でたり寄り添い看取って上げましょう。
また、老犬の心臓や呼吸が止まる前後は、筋肉が緩み脱糞や失禁をすることもありますが驚いたりせず、すばやく処理をしてあげましょう。
ごはんや水をとらなくなる
老犬は最期につれて、食欲が落ちご飯を食べなくなります。
固形物からゼリー状や液体状に変えても食べなくなってくるという時は、気力に限界がきている状態です。
少しでも水を飲んでくれそうであれば、口の隙間から少しずつ流してあげるのがよいでしょう。
愛犬が最期、飼い主にできること
どんな時もお別れは悲しいもの。最期の時まで頑張っている愛犬の姿をみるのはとても悲しくツラいことです。
しかし、愛犬が穏やかに最期を迎えられるよう、飼い主さんがしてあげられることはあります。
必ず愛犬の最期にいつかは直面することになるので、ぜひ覚えておいてください。
感謝の言葉をかける
「もっと〇〇してあげればよかった。」「あの時はごめんね」など後悔や悲しい気持ちでいっぱいになるかもしれません。
耳が遠くなっていても犬は飼い主の気持ちや言葉を感じ取ります。愛犬には「ごめんね」という謝罪ではなく「ありがとう」と感謝の言葉をかけてあげましょう。
愛犬がくれた喜びや幸せは計り知れないモノだと思います。感謝の気持ちを伝えて愛犬が安心できる状態で天国に送りだしてあげましょう。
愛犬に明るい気持ちで接する
最期が近づき、体や行動に変化がみられると、目を背けたくなるほどツラいですが、悲しんだり、泣いたりせず愛犬に明るい気持ちで接してあげることが大切です。
呼びかけに応じなくても飼い主さんが側にいる気配は感じているはずです。
愛犬が幸せな気持ちで旅立てるよう、撫でて上げたり優しい言葉をかけてあげたりいつも愛犬と接していたように接してあげましょう。
いつかはくる最期。心の準備をしておくことが大切
長年寄り添ってきた家族がいつか最期を迎える。というのは考えたくありませんが必ずその時はやってきます。
最期が近くなった時の体や行動の変化について知っておくことで心の準備をし、最期まで愛犬に寄り添ってあげることができます。
最期の時まで愛情を注いで愛犬との時間を大切に過ごしましょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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