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犬に寄生するノミの発生原因や症状は?駆除や予防法についても解説

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寄生虫の一種であるノミはあらゆる場所で発生し、愛犬に寄生します。

室内犬だから大丈夫ということはありません。

深刻な健康被害が生じてしまう前に、ノミの発生原因や症状、駆除や予防法について知っておきましょう。

犬に寄生するノミの発生原因や症状は?駆除や予防法についても解説
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目次

  1. 犬に寄生するノミの特徴
  2. ノミの発生原因
  3. ノミに寄生されたときの症状
  4. ノミの駆除・対処法
  5. ノミの予防法
  6. まとめ

犬に寄生するノミの特徴

見上げる犬

 犬に寄生するノミは、以下の特徴をもっています。

  • 犬や猫の身体に寄生して吸血する
  • 成虫で1.5〜2mm程度の大きさがある
  • 30cmものジャンプ力がある
  • 気温13〜14℃で活発になる
  • 夏場は2週間程度で成虫になる

ノミは日本で約80種類存在するといわれていますが、犬に寄生するノミのほとんどは「ネコノミ」です。

ネコノミは成虫で1.5〜2mm程度と小さい身体ながら、約30cmもジャンプできます。

そのため草むらに潜み、散歩中に飛びついて愛犬の毛に紛れ込んだり、私たち人間の服について家へと入り混んだりすることが可能です。

ノミは気温13〜14℃で繁殖をはじめ、約20〜30℃の環境で繁殖サイクルが活発になります。

繁殖サイクルが活発になると夏場では2週間程度、冬場でも室内が暖かければ1カ月程度で卵が孵化し成虫になるため、注意が必要です。

ノミが一度繁殖してしまうと、成虫は次のノミの卵を産みます。

一度繁殖サイクルが整ってしまえばその後は爆発的に増えるので、家の中や犬の身体にノミが大量に寄生してしまう恐ろしい事態となることも否定できません。

この後ノミに刺された際の症状も見ていきますが、ノミは強い痒みをもたらすほか、感染症を媒介する恐れもあります。

ノミを発見したり症状に気がついたりしたら、一刻も早く駆除や予防を行いましょう。

またノミと間違えやすい寄生虫としてダニがいます。

ダニは約1〜5mm程度の大きさで、犬に寄生して吸血すると約1cm程度の小豆大サイズに膨らむ特徴を持っています。

ダニも私たち人間に寄生しないものの、駆除しなければ皮膚病の原因になったり感染症を媒介したりする危険があります。

愛犬や自分たちの暮らしを守るために、ノミもダニもしっかりと予防しましょう。

ノミの発生原因

抱きしめられる犬

ノミの発生原因は、以下の6つが考えられます。

  • 予防薬を使用していない
  • 散歩中に外からもらってきてしまう
  • 人間やほかの動物からうつってしまう
  • シャンプーやブラッシングを怠っている
  • 悪条件が整っている
  • 家の中にある卵が孵化してしまう

順番に見ていきましょう。

予防薬を使用していない

ノミの発生原因のひとつは、予防薬を使用していないことです。

予防薬はノミが寄生するのを防ぐだけでなく、寄生してしまった後のノミを駆除する効果も持っています。

夏場は予防薬を使用していても、冬場はノミがいないと判断してしまう飼い主さんも少なくありません。

室内は冬場でも暖かい家が多いため、地域や住環境の差はあるものの、冬場もノミに寄生される恐れがあると考えるべきです。

定期的な予防薬を使用し、ノミの寄生を防ぎましょう。

散歩中に外からもらってきてしまう

ノミの発生原因のひとつとして考えられるのが、散歩中に外からもらってきてしまう場合です。

ノミは草むらや道路の隅などに潜み、散歩中の犬に飛びついたり、私たちのズボンの裾に潜り込んだりして、家の中までついて来る危険があります。

家の中に入り込み、カーペットやソファなど普段しっかりと掃除しない場所に住み着いてしまうと厄介です。

散歩後の愛犬のケアを念入りに行うだけでなく、私たちも家の中に入る前に上着を払って外からの汚れを落とす、ズボンの裾を折らないなどの工夫をしましょう。

人間やほかの動物からうつってしまう

さらにノミの発生原因として考えられるのが、人間やほかの動物からうつってしまう場合です。

上記でも述べたとおり、ノミは私たち人間の服について家の中に侵入した後、犬の身体に寄生してしまう可能性も考えられます。

また多頭飼いで外に出入りするペットや、ドッグランのような場所でほかの動物からノミをうつされる可能性も考えなくてはいけません。

多頭飼いの場合、一緒に暮らしている動物すべてにノミ予防を行う必要があります。

ほかの動物と触れあう場合も、やはりリスクを避けるため、愛犬にはできる限りの予防をしましょう。

シャンプーやブラッシングを怠っている

ノミの発生原因のひとつとして考えられるのが、愛犬のシャンプーやブラッシングを怠っている場合です。

シャンプーやブラッシングは犬の清潔を保つだけでなく、ノミの早期発見にも役立ちます。

月2回程度の定期的なシャンプーのほか、散歩から帰ったら念入りにブラッシングをして、しっかりとケアしましょう。

悪条件が整っている

ノミの発生原因として考えられるのが、ノミが発生したり繁殖したりするための悪条件が整ってしまっている場合です。

ノミは前述したとおり13〜14℃で繁殖をはじめ、特に20〜30℃で活発になります。

換気をしない部屋やノミのエサとなるフケやホコリが存在する場所は、ノミにとって繁殖に絶好の条件が整ってしまっているといえるでしょう。

部屋に入り込んでしまったノミに対していい条件を与えないよう、毎日しっかりと換気や掃除を行いましょう。

家の中にある卵が孵化してしまう

最後にノミの発生原因として考えられるのが、家の中に産み付けられた卵が孵化してしまう場合です。

ノミは卵を産み繁殖する寄生虫で、卵を産んだら通常1〜6日で孵化し、夏場では約2週間程度で成虫になります。

ノミが1日に産む卵は30個前後です。

卵が孵って成虫になり、また卵を産む繁殖サイクルが完成すると、信じられないスピードで増殖してしまいます。

上記の悪条件に繋がりますが、ノミの繁殖を断ち切るため、毎日の換気や清掃を行いましょう。

ノミに寄生されたときの症状

かゆがる犬

愛犬がノミに寄生されたら、以下のような病気にかかる可能性があります。

  • ノミアレルギー性皮膚炎
  • ノミが媒介する感染症

それぞれの症状を解説します。

ノミアレルギー性皮膚炎

ノミに寄生された場合の症状として、ノミアレルギー性皮膚炎が挙げられます。

ノミアレルギー皮膚炎はノミが愛犬を吸血する際に出した唾液に対し、アレルギー反応を起こしてしまう皮膚炎です。

主な症状は皮膚に赤い発疹が出ることと、強い痒みです。

症状がひどくなると愛犬があまりの痒さに我慢できず、身体を掻きすぎて傷になってしまう場合や、傷に細菌が入り込んで化膿してしまう場合があります。

毛づやも失われるほか、ノミに刺される際の刺激や痒みで犬はストレスを感じる場合も考えられるでしょう。

大量に寄生されて吸血され続けると、貧血をおこす犬もいるため注意が必要です。

また私たち人間も、ノミに吸血される場合があります。

人間がノミに刺された場合はノミ刺咬性皮膚炎と呼ばれますが、犬と同じく強い痒みを伴う発疹が出ます。

ノミ刺咬性皮膚炎は、ノミがジャンプして届く膝下に主に症状が出るのが特徴です。

ただしソファやベッドにノミが住み着き、そこに寝転がった人間が刺された場合は全身に症状が広がるため、膝下とは限りません。

愛犬のノミ予防の状態や環境、強い痒みの症状などからノミ刺咬性皮膚炎が疑えます。

小さい子供やお年寄りが大量に吸血されると貧血の危険もあるため、ノミに対しては常に警戒し、予防を行うべきでしょう。

ノミが媒介する感染症

ノミが犬に対して直接与える症状としてはノミアレルギー性皮膚炎がありますが、ほかにも以下のようにノミが病原菌を媒介する感染症もあります。

  • 瓜実条虫症
  • 猫ひっかき病

順番に見ていきましょう。

瓜実条虫症

ノミに寄生されたときの症状として、瓜実条虫症(ウリザネジョウチュウショウ)があります。

瓜実条虫症はノミが媒介する病気です。

瓜実条虫(サナダムシ)の幼虫が潜んでいるノミの成体を、犬が誤って飲み込んでしまうことで感染します。

犬の体内でサナダムシは成長し、大量に寄生した場合は愛犬に下痢や嘔吐の症状を引き起こします。

寄生数が少なければ犬自身に症状はほとんど現れません。

しかし成長した瓜実条虫の片節が肛門周辺に出てくるため、発見したら動物病院で検査や駆虫薬の投与が必要です。

猫ひっかき病

瓜実条虫症のほか、ノミが媒介する感染症として猫ひっかき病があります。

猫ひっかき病はノミが仲介するバルトネラ菌という細菌が入り混むことにより、発症する感染症です。

感染経路としては、バルトネラ菌を持ったノミに吸血された犬や猫が感染することから始まります。

その後人間がバルトネラ菌に感染した犬や猫に咬まれたり引っ掻かれたりすることにより、人間への感染に繋がってしまうのです。

感染した犬や猫には症状がほとんど現われませんが、人間では発熱やリンパ節の腫れが現れる場合があります。

重症になると脳炎を発症してしまう危険もあるため注意しましょう。

ノミの駆除・対処法

動物病院で診察を受ける犬

ノミの駆除や対処法は、以下のものがあります。

  • ノミ取りクシを使う
  • ノミ対策用シャンプーを使う
  • 動物病院で駆除剤や駆除スプレーを出してもらう

順番に見ていきましょう。

ノミ取りクシを使う

ノミの駆除にはノミ取りクシが有効です。

丁寧に犬の毛をとくと、ノミがクシの細かい目の間に挟まって捕まえられます。

ただしノミを捕まえてもつぶしてはいけません。

捕まえたノミがメスで卵を持っていた場合、潰すことで卵をまき散らしてしまう危険があるためです。

ノミを捕まえたらガムテープなどに貼り付けて捨ててしまうか、中性洗剤を溶かした水の中に入れてしまいましょう。

大量に寄生されている場合、ノミ取りクシだけですべてのノミを駆除するのは至難の業です。

取り切れないほどのノミがいる場合は、ノミ取りクシは愛犬がノミに寄生されているかどうかの確認程度に使い、この後紹介する駆除剤などで駆除するとよいでしょう。

ノミ対策用シャンプーを使う

ノミの駆除や対処には、ノミ対策用のシャンプーを使いましょう。

ノミ対策用に作られたシャンプーは、寄生しているノミを弱らせる効果を持っています。

シャンプーではノミを死滅させることはできないため、弱って仮死状態となったノミを上記のノミ取りクシなどで梳き、捕獲する必要があります。

ここでも捕まえたノミは潰さず、ガムテープや水に沈めるなどして駆除しましょう。

動物病院で駆除剤や駆除スプレーを出してもらう

ノミの駆除や対処法として一番確実で手軽なのが、動物病院で駆除剤や駆除スプレーを出して貰うことです。

ノミの駆除剤や駆除スプレーは使用すると、ノミに寄生されていても1〜2日で効果を示します。

寄生されているノミの種類や愛犬に合ったタイプの薬を処方してくれるため、ノミの可能性がある場合は動物病院に行く方法がおすすめです。

ただしノミの寄生の可能性がある場合、いきなり愛犬と病院に入ってはいけません。

ノミがほかの犬に寄生するのを防ぐため、受付で相談して診察の直前までは外で待つようにしておきましょう。

ノミの駆除剤にはスポットタイプや飲み薬などさまざまなタイプがあるほか、ダニやフィラリアを同時に駆虫できるものもあります。

飼い主さんや愛犬に合ったタイプのものを獣医師に処方してもらうといいでしょう。

ノミの予防法

ドッグランで走る犬

最後にノミの予防法として、以下の5点を紹介します。

  • 清潔な環境をつくる
  • 定期的に予防薬を投与する
  • 適切な頻度のブラッシングやシャンプーを行う
  • 散歩コースの変更を検討する
  • 人工芝や室内ドッグランを活用する

順番に見ていきましょう。

清潔な環境をつくる

ノミを予防するには清潔な環境を作ることが大切です。

ノミのエサとなるホコリやフケを除去するために、簡単でいいので毎日掃除をする習慣をつけましょう。

平日はカーペットにコロコロをかけ、休日はしっかり掃除機がけを行うと、ノミやダニを寄せ付けない清潔な環境を作れます。

ぜひ試してみてくださいね。

定期的に予防薬を投与する

愛犬への予防薬を定期的に行いましょう。

夏は予防薬の投与指示どおり月に一度、冬場のノミが少ない季節であっても毎月または月に二度のペースで投与するのがおすすめです。

住んでいる地域や環境によってノミの出現頻度は変わってくるため、投与ペースを獣医師に相談しておくと安心でしょう。

カレンダーや手帳などにシールを貼って、忘れないように投与してください。

適切な頻度のブラッシングやシャンプーを行う

予防薬の投与と同時に、ブラッシングやシャンプーをおこなって愛犬を清潔に保ちましょう。

ブラッシングは散歩の後に毎日、シャンプーは月2回程度を目安に行うのがおすすめです。

ブラッシングは愛犬とのコミュニケーションにもなるため、スキンシップをとりながらおこなってください。

また予防薬によってはシャンプー前後に投与してしまうと、ノミ予防の効果を失ってしまう製品もあります。

予防薬の使用方法や注意事項を読み、投与日とシャンプーの日が近すぎないよう注意しましょう。

散歩コースの変更を検討する

ノミの潜んだり好んだりする場所が散歩コースにある場合、 散歩コースの変更を検討しましょう。

身を隠せる草の茂った場所や、湿気の多い場所にはノミが潜んでいる可能性があります。

犬自身が散歩コースを好んでいる場合でも、春から秋のようなノミの出現率の高い季節は違う道を通る工夫をしましょう。

犬自身のノミ予防も大切ですが、常にノミと接触する危険を減らすことで更にノミを持ち込む可能性が減らせます。

人工芝や室内ドッグランを活用する

ノミの予防のため、人工芝や室内ドッグランを活用するのもおすすめです。

運動量が必要な大型犬やペットや飼い主さんの交流のため、ドッグランを活用することもあるでしょう。

ドッグランは犬のストレス発散になるためおすすめですが、やはり自然の多い場所で作られているところではノミの出現頻度も高いといえます。

春から秋だけでも人工芝や室内ドッグランを活用し、ノミの寄生リスクを減らせるとよいでしょう。

まとめ

遊ぶシェルティ

今回は犬に寄生するネコノミの発生原因や症状、駆除や予防方法について解説しました。

ノミは愛犬や私たち人間にさまざまな症状をもたらすほか、感染症を媒介する危険もあります。

一度発生したら駆除するのも大変なので、予防薬の投与や愛犬や住環境を清潔に保つなどの予防をしましょう。

ノミの発生頻度が高い季節だけでも散歩コースやドッグランを変更すると、ノミの心配なく愛犬と触れ合えますよ。

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この記事のライター

satoko

わんちゃん大好きなドッグライターです!愛犬のコーギーに癒される日々を送っています。皆さんにとって有益な情報を発信できるよう頑張ります!

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