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【獣医師監修】犬の乳歯遺残は獣医師へ相談を。乳歯遺残の問題点と処置方法を紹介

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愛犬の歯が「乳歯なのか永久歯なのか」を把握するのは、なかなか難しいことがあります。愛犬が歯の生え変わりの時期に差し掛かっているにも関わらず、乳歯が残っていることを心配している方もいるのではないでしょうか。まあそのうち抜けるだろうと、様子を見ている方もいると思います。

今回は、犬の乳歯遺残の問題点と処置の方法を紹介していきます。犬の乳歯遺残が気になる方は参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 犬の乳歯の本数は?
  2. 犬の乳歯遺残とはどんな状態?
  3. 乳歯が抜けないことにより起こる問題
  4. 愛犬に乳歯遺残の疑いがある場合は
  5. 乳歯遺残に気づいたら早めに動物病院へ

犬の乳歯の本数は?

犬

犬の乳歯の数は、おおよそ28本です。乳歯が生え変わるのはおよそ生後4~6ヶ月くらいで、前歯、犬歯、臼歯、奥歯の順に抜けていき、合計42本の永久歯へと生え変わっていきます。ただし、この順番はあごの形にもよるので、特に顎が小さい犬種は犬歯が抜けにくい場合もあり、最後まで残ってしまうこともあります。

同じ月齢でも犬種や犬によって生え変わりの時期は異なりますが、永久歯は生後7ヶ月~1歳くらいの間には生えそろいます。通常乳歯が抜けるのは、上顎の犬歯の場合で永久歯が生えてきてから1~3週間後程度、下顎では1~2週間程度です。

そのほかの歯は、永久歯が生えたあと数日以内に抜けると言われています。

犬の乳歯遺残とはどんな状態?

チワワ 歯

乳歯遺残とは、歯の生え変わる時期が過ぎても乳歯が抜けないまま、永久歯が生えてきて、永久歯と乳歯が並んだ状態で併存している状態のことです。どんな犬種でも起こりうるのですが、チワワやポメラニアンなどあごの小さい小型犬に多いと言われています。

乳歯と永久歯は、歯の数や生え方などを参考に見分けますが、分かりにくい場合には歯のレントゲンを撮って判断することもあります。乳歯遺残が気になる場合には、かかりつけの獣医師に相談してみてくださいね。

乳歯が抜けないことにより起こる問題

パグ

犬の乳歯遺残には、さまざまな問題点が考えられます。ここでは、代表的な3点についてご紹介します。

【1】咬み合わせが悪くなる

犬の乳歯遺残による問題点のひとつは、咬み合わせが悪くなることです。咬み合わせが悪くなると、ご飯が食べにくくなったり、歯と歯がぶつかったり歯肉にあたって痛みを生じたりすることがあります。

生後7ヶ月以降に乳歯を抜いたとしても、乳歯遺残による咬み合わせの悪さは治らないようです生後5~6ヶ月くらいには、一度動物病院で歯の生え変わりの進行状況のチェックを受けてみるといいかもしれません。

【2】口の中の痛みや傷

犬にとって乳歯遺残は、痛みや出血、不快感に繋がることもあります。乳歯遺残があると永久歯が正常な位置に生えず、歯茎など口の中に当たってしまい傷ができてしまうことがあります。また残っている乳歯がグラグラし、出血しやすくなったり、膿んでしまう場合もあるようです。

犬の苦痛を減らしてあげるためにも、生え変わりの時期にはこまめに口の中をチェックしてあげるといいですね。

【3】歯垢や歯石が溜まりやすく、ひどいと歯周病にも

犬の乳歯遺残があることで起こる問題点には、歯垢や歯石が溜まりやすくなることもあります。乳歯が残っていると歯と歯の間が狭くなり、汚れが溜まりやすくなります。頑張って自宅で歯磨きを継続していても、遺残部分は磨き残しが発生しやすくなります。

ひどい場合には口の痛みや口臭の原因となる歯周病を引き起こし、永久歯を失うことにもなりかねません。また、感染を起こし、顎の骨や鼻への影響が起こることもあります。

乳歯遺残に気がついたら、早めに対応してあげましょう。

愛犬に乳歯遺残の疑いがある場合は

トイプードル

愛犬に乳歯遺残があるかもしれないと思ったら、早めに動物病院を受診してチェックしてもらいましょう。

動物病院で行われる処置

犬の乳歯遺残が疑われる場合、動物病院では歯周病や咬み合わせを考慮し、時期や状況に応じて抜歯することがあります。特に生後約7ヶ月を超えても乳歯が残っている場合乳歯遺残が歯並びや口腔内の異常につながる場合には、乳歯を抜く可能性が高いと言えます。

犬の乳歯遺残の抜歯にかかる費用は、処置の内容や犬種、動物病院にもよりますが、抜歯に加え麻酔をかけての処置になるため、通常の診察より高額になる場合が多いです。

保険適用かどうかは、歯科系の治療が補償内容に含まれている場合と、そうでない場合とがあります。ご自身が加入されている保険会社に直接確認をしてみてくださいね。

乳歯遺残に気づいたら早めに動物病院へ

パグ

犬の乳歯遺残が気になったときには、早めに動物病院を受診して、口腔内をチェックしてもらうのがいいでしょう。歯周病や咬み合わせが悪くなることで、愛犬に痛みなどの苦痛があるのはつらいですよね。そのうち抜けるだろうと様子を見ていてもそのままになってしまうことが多いので、早めに受診することが、将来的に歯や口の中のトラブルを防ぐことに繋がります。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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