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【獣医師監修】犬の包皮炎の症状とは。原因と予防法、治療法について解説します

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犬を抱っこしていたら、黄色いベトベトした汚れが服についてしまったという経験はありませんか?愛犬が男の子であれば、もしかすると包皮炎を患っているかもしれません。ここでは、犬の包皮炎について、症状や原因と予防法、治療法をご紹介します。

【獣医師監修】犬の包皮炎の症状とは。原因と予防法、治療法について解説します
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目次

  1. 犬の包皮炎とは
  2. 包皮炎を発症する原因
  3. 犬の包皮炎の治療法
  4. 犬の包皮炎を予防する方法はある?
  5. 愛犬の様子を常日頃から気にするようにしましょう

犬の包皮炎とは

子犬

包皮炎はオスの生殖器の病気です。包皮は陰茎(ペニス)を包む皮の部分で、包皮の内側が炎症を起こします。

初期症状とチェック項目

包皮炎になると、包皮の先端からベトベトした黄色や黄緑色の膿が出ます。犬は痒みや違和感を感じるので、気にして舐めることがあります。

包皮から出血を伴う場合は、舐めすぎて傷つけてしまっていたり、包皮炎の原因となる細菌が尿道を通じて膀胱に到達し、二次的に尿道炎や膀胱炎を引き起こしている可能性があります。

他の犬や人間にうつる?

包皮炎は健康な犬の皮膚にも存在する常在菌によって引き起こされる病気であり、他の犬や人間にうつる心配はありません。ただ、細菌を多く含む膿が色んな場所に付着するので、周りの環境が汚染される可能性があります。

包皮炎を発症する原因

寝ている犬

常在菌は、通常であれば犬の健康に悪影響を与えることはありませんが、何らかの原因で異常繁殖すると、包皮炎を引き起こしてしまいます。ではなぜ、細菌は異常繁殖してしまうのでしょうか。

原因1.免疫力の低下

病気やストレス、栄養不足、高齢などの原因で免疫力が低下していると、細菌が異常繁殖して炎症を引き起こします。

原因2.陰部が不衛生になっている

短足の犬種や肥満の犬は、包皮の先端が地面に触れやすく汚れやすいため、細菌が繁殖しやすいと考えられています。また、長毛種など包皮の先端の毛が長い犬は、毛に尿が付着しやすいので不衛生になりがちです。

原因3.マウンティング

過剰なマウンティングの癖がある子は、陰部が傷付き、そこから細菌が繁殖することがあります。

かかりやすい犬種や年齢は?

犬種や年齢に関係なく発症しますが、足が短く包皮が不衛生になりがちなミニチュア・ダックスフントやウェルシュ・コーギー・ペンブローク、免疫力が低下した高齢犬などは発症するリスクが高いと考えられます。

犬の包皮炎の治療法

薬

犬の包皮炎は軽度であれば、特別な治療をせずに、自宅で清潔を保ちながら経過観察をしているうちに治ることもあります。ただし、膿の量が多かったり、血液が混じっていたり、犬がしきりに舐めたり噛んだりしている場合には、早めの治療が必要です。

治療は包皮内の洗浄や消毒、抗生剤の投与などが行われます。未去勢の子であれば、分泌物を減らす目的で、去勢手術を行うこともあります。また、細菌感染が包皮にとどまらずに尿道や膀胱にも炎症が起こる場合には、膀胱炎や尿道炎の治療のために、抗生剤などを使った内科治療を行います。

治療にかかる費用

病院によって料金は異なりますが、一般的には診察や処置、内服薬などに2,000〜10,000円くらいかかります。

犬の包皮炎を予防する方法はある?

犬 お風呂

犬の包皮炎を予防するためには、以下の3つの予防法が考えられます。

予防法1.包皮はいつも清潔に

排尿後やお散歩後は、包皮やその周囲を洗って清潔にしましょう。包皮内は通常あまり意識して洗う場所ではありませんが、包皮を後方に少しずらして陰茎を出し、ぬるま湯のシャワーをかけてやさしく洗いましょう。

また、包皮の先端の毛が長いと、尿を上手く切ることができずに不衛生になりやすく、細菌が繁殖しやすくなります。加えて、注意が必要なのは、先端の毛を巻き込んで、陰茎(ペニス)が突出したまま戻らなくなることもあります。突出が続くと、そこから感染を起こしやすくなります。

対策としては、自宅でハサミやバリカンを使って短くするか、トリミングサロンなどにお願いして定期的にカットしましょう。

予防法2.マウンティングをやめさせる

マウンティングは癖になる前にしつけることが大切です。

飼い主さんにマウンティングをし始めたら、すぐに犬の身体を引き離して無視をしましょう。外出先で他の犬や人にマウンティングしそうになったら、リードを短く引いて「オスワリ」「マテ」と指示を出します。

ぬいぐるみを相手にするときは、おやつを入れたおもちゃなど犬が興味を持ちそうなものを与え、遊んでいるうちにぬいぐるみを取り上げてしまいましょう。

予防法3.去勢手術を行う

マウンティングが過剰であったり、包皮からの分泌物が多量な場合、去勢手術を受けるのもひとつの方法です。

去勢手術をすると男性ホルモンの分泌が抑えられるため、マーキングやマウンティング、オス特有の攻撃性のある行動などの軽減が期待できます。また、前立腺肥大症や肛門周囲腺腫、精巣腫瘍などの生殖器に関係する病気を予防できるのも、大きなメリットと言えます。

繁殖を望まないのであれば、病気の予防のためにも、去勢手術を検討しましょう。

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再発する可能性

包皮炎は一度治っても再発することがあります。再発を防ぐためにも包皮やその周囲はいつも清潔にし、過剰なマウンティング行動はきちんとしつけましょう。

愛犬の様子を常日頃から気にするようにしましょう

コーギー

犬の包皮炎は珍しいものではなく、軽度であれば自然治癒することも多い病気です。しかし、包皮炎から二次的に尿道炎、膀胱炎などを引き起こし、重い症状が見られることもあります。日頃から包皮の周りを清潔にし、包皮からの分泌物が増えたり犬の行動に異常が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。

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この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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