ワイマラナーってどんな犬?性格や特徴、育て方のコツなどまとめました
ワイマラナーは端正な容姿と、光り輝くグレーの被毛が魅力的な犬種です。日本ではあまり見かけることはありませんが、高い運動能力を誇る犬として世界的に知られています。今回の記事ではワイマラナーの歴史や特徴、性格や育て方のコツなどをご紹介します。
ワイマラナーのルーツについて
まずは、ワイマラナーの歴史や特徴から見ていきましょう。
ワイマラナーの歴史
ワイマラナーはドイツ原産の犬です。19世紀初頭に貴族などの上流階級が、狩猟犬として飼育していました。シカやクマをはじめ、どんな狩りでも活躍するようポインターやセッターなどと交配し、改良が続けられていたと考えられています。
当時ワイマラナーは、上流階級のみしか飼育が許されておらず、厳重に管理されていたため、庶民が飼育することはもちろん、20世紀になるまではドイツ国外に持ち出すことも許されていませんでした。
そんな門外不出だったワイマラナーですが、20世紀初頭にアメリカ人狩猟家の熱心な懇願により、ワイマラナーの持ち出しが許可され、アメリカでも繁殖が行われるようになっていきました。
ワイマラナーが日本に入ってきたのは第2次世界大戦後なので、歴史が浅い犬種です。そのせいか、知名度はそれほど高くありませんが、狩猟犬として培われた高い運動能力や賢さを持っていることもあり、多くの愛犬家から注目を集めています。
ワイマラナーの特徴
ワイマラナーの健康管理をするうえで、体型や被毛などの特徴を知っておくことは非常に大切です。
体型や体質
ワイマラナーは大型犬に属する犬で、オスのほうがやや体が大きい傾向にあります。ワイマラナーのオスとメスにおける標準体高・体重は以下の通りです。
- オス:体高60~70cm、体重30~40kg
- メス:体高60~65cm、体重25~35kg
ワイマラナーは青みを帯びたグレーや琥珀色(こはくいろ)の瞳の持ち主で、魅惑的な美しさが感じられます。体は筋肉質で引き締まっており、全体的にバランスの取れた美しい体型をしています。ワイマラナーは力強さとエレガントさを兼ね備えた犬といえるでしょう。
被毛と抜け毛について
ワイマラナーの大きな魅力は、光沢のある美しいグレーの被毛です。滑らかで触り心地のよい毛質をしています。被毛の長さは短く、体に密着して生えています。換毛期がないため抜け毛は少ないほうです。
ワイマラナーの毛色はグレーやシルバー(銀色を帯びた明るいグレー)、ノロジカ色(やや赤みを帯びたグレー)がメインですが、これらの地色に白い斑が入った種類も存在します。
寿命とかかりやすい病気
ワイマラナーの平均寿命は10〜12年程度といわれており、大型犬の平均寿命と同じぐらいです。
ワイマラナーのように胸郭の深い犬種は、胃捻転(いねんてん)になりやすい傾向にあります。胃捻転とは胃の中にガスが溜まり、それが原因で拡張した胃がねじれてしまう病気です。胃がねじれると血管もねじれるため血流が止まってしまい、胃粘膜などの細胞の壊死を引き起こします。
胃捻転の原因は解明されていませんが、ドカ食いや早食い、食後の激しい運動などが関係しているのではないかと考えられています。
ワイマラナーにお腹が膨れている、吐きそうだけど吐けないでいる、よだれをたくさん出している、などの症状が見られたら胃捻転が疑われるので、獣医師に診てもらうようにしましょう。胃捻転は急激に悪化しやすい病気なため、早めに対処することが大切です。
ワイマラナーはどんな性格なの?
ワイマラナーは、以下のような性格をしています。
飼い主には忠実・従順
ワイマラナーは飼い主や家族に忠実で、一緒に行動することを好みます。また、飼い主の指示にも従えるので、ワイマラナーが子犬のうちに服従訓練をしっかりと行っておけば、穏やかに暮らしていける犬になります。
一方、知らない人や犬に対してはワイマラナーは少し神経質な面があり、飼い主に接するような人懐っこさはあまり見られません。そのため、ワイマラナーが子犬のうちから家族以外の人や他犬と接する機会を多く作り、社会性を身につけておくとよいでしょう。
知的な性質から頭を使うゲームなども大好き
ワイマラナーは自分で判断して行動できる知的さもあるので、頭を使うゲームも大好きです。アジリティで遊ばせたり、嗅覚を使っておやつやおもちゃを見つける宝探しゲームをしたりすると、ワイマラナーにとってよい刺激になり喜ぶでしょう。
ワイマラナーを育てるときのポイント
ワイマラナーは、美しい容姿や性格を持っている魅力的な犬ですが、育てるのは簡単なほうではありません。ワイマラナーの育て方で気をつけるべきポイントを見ていきます。
- しつけ
- ケア
- 運動
- 環境
1.しつけ
ワイマラナーの活動的な本能を、うまくコントロールできるだけのトレーニング技術や経験も必要です。体が大きく力も強い大型犬の場合は特に、犬を制御できないと犬自身や飼い主だけでなく、よその人や動物もけがをしてしまう恐れがあるからです。
そのため、飼い主が「マテ!」と指示すれば、すぐに犬が動きを止めて落ち着くことができるよう、ワイマラナーを徹底してトレーニングをしておく必要があります。
2.ケア
ワイマラナーには換毛期がなく抜け毛は少ないほうですが、年間を通して少しずつ抜け落ちて生え変わっているので、週に1回はブラッシングをしてあげましょう。ワイマラナーのような短毛種には、ゴムやシリコン製のラバーブラシを使います。
また、ワイマラナーは月に1回シャンプーしてあげてください。普段は濡れたタオルで体を拭くだけでも被毛の汚れは落とせますが、皮脂汚れなどが溜まってくるため、やはり定期的なシャンプーは必要です。
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3.運動
ワイマラナーはとにかくスタミナがあり、抜群の運動能力を持っているので、多くの運動量が必要です。1日2回、それぞれ1時間程度の散歩がワイマラナーには欠かせません。
また、散歩時はただ歩くだけでなく、ジョギングなども取り入れて運動量を多くしたほうが、ワイマラナーの運動欲求を満たしてあげることができます。
加えて、散歩以外に最低でも週に1回は、ドッグランで思いっきり走らせて遊ばせる必要もあります。ワイマラナーと一緒に走ったり、体を動かして遊んだりできるだけの体力がないと、飼うことは難しいでしょう。
4.環境
ワイマラナーは、アンダーコートと呼ばれる保温や保湿の機能を果たす毛が生えていないため、寒さに弱い体質です。そのため、冬はエアコンなどの暖房器具で室温を20〜25度程度に暖かく保ち、寒さ対策をしてあげましょう。また、動物専用のホットカーペットを活用するのもおすすめです。
加えて、ワイマラナーの散歩時に防寒ウェアを着せるのも寒さ対策に役立ちます。ドッグウェアは、ワイマラナーのような細身の体型でも、体にフィットするように作られており、ダウンベストや防寒ジャケットなど、さまざまな種類が展開されています。
ワイマラナーとたくさん運動して遊ぼう
ワイマラナーを飼うには、ワイマラナーの運動欲求を満たしてあげられるだけの体力や、活動的な性格をうまくコントロールできるトレーニング力が必要です。そのため、大型犬を飼ったことがある人や、犬の飼育経験があり体力的にも自信がある人などに向いています。
ワイマラナーは飼い主には忠実で愛情深く接してくれるので、よきパートナーとなり楽しく過ごしていかれるでしょう。
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この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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