柴犬の抜け毛対策!お手入れの仕方や掃除方法も
柴犬はもともと抜け毛の多い犬種ですが、毛が生え変わる換毛期になるとより多くの抜け毛が発生します。そのため、毎日のブラッシングが欠かせませんが、この大量の抜け毛に困っているという飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ここでは、柴犬の被毛の構造や抜け毛について、被毛や皮膚を清潔に保つためのお手入れ方法と、抜け毛の掃除方法などについてご紹介します。
柴犬の被毛と換毛期の抜け毛
まずは柴犬の被毛と抜け毛についてご紹介します。
被毛の構造
柴犬に抜け毛が多い理由は、被毛の構造にあります。
柴犬の被毛にはオーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)があり、ダブルコートと呼ばれる二重構造をしています。オーバーコートとは、外部の刺激から皮膚を守る役割をする硬い被毛のことで、アンダーコートは保湿や保温の役割を担い、体温を調節するための柔らかい被毛のことをいいます。
換毛期は大量の抜け毛が発生する
ダブルコートを持つ犬種の場合は年に2回の換毛期があり、春には冬毛が抜けて夏毛に、秋には夏毛から冬毛に、いずれの時期もアンダーコートのみが生え変わります。柴犬は分厚い被毛の持ち主ですが、気候の変化に適応できるのはこの被毛の生え変わりのおかげなのです。
普段から抜け毛が多い柴犬ですが、換毛期は特に大量の抜け毛が発生し、あまりに抜け毛が多く驚くことも少なくありません。抜け毛をそのままにしておくと、柴犬の皮膚トラブルの原因になるため、お手入れをする必要があります。
柴犬の抜け毛に有効な対策
柴犬の被毛のお手入れには、ブラッシングが欠かせません。ブラッシングは換毛期においては毎日、それ以外の時期は週1〜2回は行いましょう。
柴犬の抜け毛を取り除かないと被毛が蒸れやすくなり、皮膚病を引き起こす可能性があります。柴犬は皮膚病にかかりやすい犬種と言われているので、換毛期は特にこまめなケアが必要です。
ブラッシングについて
柴犬の抜け毛を除去するために最も効果的なお手入れといえば、ブラッシングです。ブラッシングに必要なグッズや基本的なやり方、慣れさせるコツをご紹介します。
ブラッシングに必要なグッズ
抜け毛のお手入れには、スリッカーブラシやファーミネーターをメインに使い、仕上げにコームを用いるとよいでしょう。
スリッカーブラシは「くの字型」に曲げられたピン(針金)がたくさん付いており、もつれや毛玉を効果的にほぐすことができる機能性の高いブラシです。
ファーミネーターはアンダーコートの抜け毛の除去に特化したブラシで、柴犬の抜け毛が刃の部分に溜まるので散乱する心配がありません。
コームは細長い歯が一列に並んだブラシで、仕上げ用のブラシとして柴犬に抜け毛が残っていないか確認したり、全体の毛並みを整えるのに役立ちます。
ブラッシングの基本的なやり方
柴犬のお手入れには、基本的にスリッカーブラシの使用をおすすめします。目が細かく、不要なアンダーコートを取り除くのに最適です。
スリッカーブラシは、鉛筆の持ち方のようにして持って使うと、余計な力がかかりづらくなり、柴犬の皮膚を傷つける心配はありません。とかし方は、柴犬の毛をかき分けて根元から毛の流れにそって水平に動かしていきます。皮膚に鋭角に当てたり、強く押し当てると皮膚を傷つけてしまうので注意しましょう。
柴犬の抜け毛が取り除けたら、最後にコームでとかして整えます。このとき、コームに抜け毛が多く引っかかる場合は柴犬の抜け毛が取りきれていないので、再度スリッカーブラシやファーミネーターでとかして取り除きましょう。
ブラッシングに慣れさせるコツ
いきなりブラッシングしようとすると、警戒心が強い柴犬はブラシを見ただけで逃げてしまったり、無理強いすればブラシや飼い主さんの手に咬みつくようになることも考えられます。できるだけ柴犬が子犬の頃から、身体中を触ることに慣れさせたり、「ブラッシングは嫌なものではない」と覚えてもらう必要があります。
はじめはブラシをそっと柴犬の身体に当てるだけにして、ご褒美を与えたり褒めてあげましょう。少しずつ当てる時間を長くし、優しくブラッシングします。なるべく愛犬が喜ぶおやつやおもちゃを与えて褒めることで、ブラッシングを受け入れてくれるでしょう。
一度にすべての抜け毛を完全に除去しようとせず、途中で柴犬が嫌がり始めたら作業を中断するなど、大らかな気持ちで少しずつ慣らしていきましょう。
抜け毛にはシャンプーも有効
定期的なシャンプーも、柴犬の抜け毛対策に有効です。シャンプー前にはブラッシングで抜け毛を除去しておきましょう。柴犬は水に濡れることが苦手な犬が多いので、ブラッシングに慣れてもらうのと同様、無理をせず少しずつシャンプーに慣れさせることが大切です。
シャンプーの基本的なやり方
まずは水圧を弱めた状態で柴犬の足元から濡らしていきましょう。慣れてきたらシャワーヘッドを柴犬の身体に密着させ、毛の根元まで十分に湿らせます。そして、スポンジなどでシャンプー剤をよく泡立て、マッサージするように優しく揉みこみます。
シャンプー後はリンスをまんべんなく伸ばしましょう。流し残しがあると皮膚病の原因になるので、念入りにすすぐことが大切です。
シャンプー後は完全に乾かす
柴犬の分厚い被毛を乾かすには、時間と手間がかかります。しかし、大変だからと湿ったままにしておくと蒸れて皮膚病などのトラブルを招いてしまうので、完全に乾かしましょう。
ドライヤーを使う前に、タオルドライでできる限り柴犬の身体の水分を取っておくことで時間短縮になります。ドライヤーを当てるときは火傷に注意しながら、毛の根元から風を当てて乾かしましょう。
抜け毛の掃除方法は?
愛犬と快適に過ごすためにも、部屋はいつも衛生的に保ちたいものです。柴犬の抜け毛の掃除方法や、服の着用についてご紹介します。
カーペットの掃除
カーペットの場合は掃除機をかけて柴犬の抜け毛を吸い取り、粘着クリーナーをかけてきれいにします。
カーペットの毛足が長く、掃除機と粘着クリーナーをしても柴犬の抜け毛が取りきれなかった場合は、ゴムの滑り止めがついた軍手を活用するとよいでしょう。軍手を手にはめて、カーペットの表面をこするだけで、抜け毛をかき出すことができます。
フローリングの掃除
床に落ちた柴犬の抜け毛の掃除は掃除機で吸い取るのが基本ですが、フローリングの場合はその前にまず、フローリングモップや粘着クリーナーなどで抜け毛を取りましょう。そうすることで柴犬の抜け毛が舞い散るのを抑えながら、ある程度の抜け毛を取り除くことができます。フローリングモップなどで取りきれなかった柴犬の抜け毛は、掃除機で吸い取るときれいになります。
服の着用も抜け毛対策の一つ
念入りに柴犬にブラッシングをしたとしても、抜け毛をゼロにすることはできません。
来客時やドッグカフェに出かけるときなど、抜け毛が落ちないように配慮したいシーンもありますよね。そのような場合は柴犬に服を着用させるのも一つの方法です。
ただし、抜け毛を気にするあまり、長時間着せたままにしておくと柴犬の被毛がもつれて毛玉の原因になったり、体温調整ができずにストレスになることもあります。機能性の高い服を選んだり、着用する必要のないときは脱がせるなど工夫しましょう。
こまめにケアして快適に過ごそう
普段から抜け毛が多い柴犬ですが、換毛期には驚くほどの抜け毛が発生します。ブラッシングをすると被毛の通気性がよくなり、皮膚疾患の予防になります。愛犬がブラッシングに慣れてくれるまでは大変かもしれませんが、楽しくコミュニケーションを取りながら行いましょう。
また、柴犬の抜け毛が落ちた部屋の掃除もしっかりと行い、愛犬と快適に過ごしましょう。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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