子犬が足を噛む理由とは|原因を知って対処しよう
犬にはもともと「噛む」という本能が備わっているので、何かを噛むこと自体は自然なことです。しかし、その対象が自分の足や飼い主さんの足という場合、何か問題を抱えているかもしれません。今回は子犬が足を噛む理由として考えられるものをご紹介していきます。自分の足にせよ、飼い主さんの足にせよ、身体を噛むことは好ましくないため、理由を知って対処しましょう。
子犬が自分の足を噛むのはなぜ?
子犬が自分の足を噛んでいる場合、何か精神的なトラブルを抱えていたり怪我や病気などの可能性もあるので、早めに対処しなければいけないケースも珍しくありません。考えられる主な理由を1つずつ見ていきましょう。
ストレスを感じている
犬は何らかのストレスを感じている際、気を紛らわせるために自分の足を噛んでしまうことがあります。ストレスの原因はさまざまですが、主に運動不足や長時間の留守番、雷や工事などの苦手な音がしていて落ち着かない、引っ越しや結婚・出産などの環境の変化などが挙げられます。
ストレスサインについてはこちらの記事をチェック!
分離不安症
「分離不安症」とは、飼い主さんと離れることに不安を感じ、さまざまな問題行動を起こしてしまう心の病です。家にいる間はずっとそばにいる、何をするのも一緒という状態が習慣になってしまうと、ほんの少し飼い主さんの姿が見えなくなるだけで不安になり、吠え続けたり、粗相をしたり、手足を過剰に舐めたり噛んだりするような行動が見られます。
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暇つぶし
犬は退屈になると自分の足を噛んだり舐めたりすることがあります。特に、飼い主さんの就寝中や留守番中は退屈で自分の足を噛んでしまう子も少なくありません。足を噛み続けることで傷がつき皮膚トラブルを招くこともあるので、注意が必要です。何度も執拗に噛んでいる場合は他の理由が隠れている可能性があるため、動物病院に連れて行くことをおすすめします。
痒みや痛みなどの違和感
痒みや痛みなどの違和感を感じていて舐めたり噛んだりすることもあります。手先や足先をしきりに舐めているのであれば指間炎を起こしているかもしれません。
また、食物や花粉などのアレルギーや、肉球に違和感がある、骨折しているなどの理由から舐めたり噛んだりすることもあります。触るとキャン!と鳴く場合には、怪我をしているかもしれません。
噛んだり舐めたりすることで症状がさらに悪化してしまうケースも大いにしてあるので、様子がおかしいと思ったら獣医師に相談しましょう。
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自分の足を噛むことによるトラブル
子犬は成犬と比べて噛む力はそこまで強くはありませんが、それでも繰り返し噛んでしまうとトラブルを招いてしまうことがあります。自分の足を噛む癖がつくことによる弊害をご紹介します。
■炎症
執拗に足を噛み続けることで皮膚が傷つき炎症を起こしてしまうことがあります。足はお散歩や排泄時など汚れることが多いので、傷ついた部位からばい菌が侵入してしまうリスクが高いです。炎症は痛みや痒さを伴うため、さらに舐めたり噛んだりするという悪循環に陥りかねません。皮膚の状態が悪化してしまう前に、動物病院へ連れていきましょう。
■歩行障害
噛むことで自分の足に傷がついてしまい、痛みや違和感から足をかばって歩くようになります。かばいながら歩くことで身体に負担がかかりますし、骨格の変形といった症状も招きます。歩き方がいつもと違うと思ったら、獣医師に相談してください。
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子犬が飼い主さんの足を噛むのはなぜ?
子犬が飼い主さんの足を噛む理由は、自分の足を噛む理由とは異なります。どのような理由から飼い主さんの足を噛むのでしょうか?
歯が痒い
子犬が飼い主さんの足だけではなく、家具や毛布、おもちゃなど手あたり次第にいろいろなものを噛んでいるのであれば、歯の生え変わりの時期で歯茎がむず痒く、それを解消するために噛んでいるのかもしれません。
本能
本能から動くものに反応して噛んでいる可能性もあります。狩猟本能の強い犬の場合、目の前で動く足に反応して噛んでしまうのです。特に牧羊犬・牧畜犬のルーツを持つ犬種は家畜の足を噛んで誘導していたこともあり、足を噛んでくるケースがあると言われています。
構ってほしい
飼い主さんに構ってほしくて足を噛んでアピールしているケースもあります。足を噛んだら飼い主さんが反応してくれた、遊んでくれたと学習してしまっていると、癖となって飼い主さんに遊んでほしいときに噛むようになるのです。
また、噛まれたときに「痛い!」と叱っても、反応が返ってきたことで注目されたと勘違いしている可能性もあります。
おもちゃだと思っている
飼い主さんの足を執拗に噛むのであれば、自分の目の前で動く足をおもちゃだと思い、じゃれているのかもしれません。子犬に噛まれても痛くないかもしれませんが、そのまま遊ばせておくと成犬になっても人の足を噛むようになります。そうすると痛い思いをしたり、怪我をしてしまうこともあるので、足を噛ませるのはやめさせましょう。
子犬が足を噛まないようにするために
自分の足であっても、飼い主さんの足であっても、身体を噛むという行為は止めさせなければいけません。それぞれの対処法を見ていきましょう。
子犬が自分の足を噛むときの対処法
子犬が自分の足を噛む理由に合わせて対処することが大切です。舐めているだけであればグルーミングの可能性もありますが、噛んでいる場合は皮膚を傷つけてしまう恐れがあるので、早い段階でやめさせるようにしましょう。
ストレス
何が原因となって足を噛むという行動を招いているのかを突き止めましょう。運動不足であれば、お散歩の時間を多めにとったり、回数を増やしたり、家でも遊んであげたりすることで改善される可能性があります。
留守番にストレスを感じているのであれば、出かける前に遊んで疲れさせることで、眠って過ごしている間に飼い主さんが帰ってきたという状況をつくることができるかもしれません。また、知育玩具も頭を使うことで心地よい疲労感が得られるので、おすすめです。
大きい音が苦手な子には、吸音・遮音効果のあるシートなどを活用すると、気にならなくなる可能性があります。また、普段から花火や雷の音を聞かせて慣れさせておくのも効果が見込めます。
分離不安症
働いていたり何か用事があってお留守番してもらわなけらばいけない場面はどうしてもでてきますよね。そのため、普段から1匹で過ごすことを苦に感じないように練習しておくとよいでしょう。同じ空間にいても構ったり話しかけたりしない時間も必要です。
1度分離不安を起こしてしまうと、治すには根気がいります。再発する可能性も低くはないので、自分では対処するのが難しいと感じた場合には獣医師やプロのトレーナーの力を頼りましょう。
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暇つぶし
退屈で自分の足を噛んでしまう場合、退屈だと思わせないように工夫してあげましょう。時間があるのであれば家のなかでノーズワークをやってみると、楽しみながらストレスを発散することができます。
また、知育玩具は頭を使うので、長時間夢中になってくれることが多いです。一緒に遊んであげられないときは、おもちゃを上手に活用しましょう。
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痒みや痛みなどの違和感
何らかの違和感が原因で足を噛んでいるのであれば、噛むことでさらに状態が悪化してしまう可能性が高いです。怪我や病気は早期発見・早期治療がカギとなるので、愛犬の様子がおかしいと感じた時点で動物病院に連れていくことをおすすめします。
子犬が飼い主さんの足を噛むときの対処法
飼い主さんの足を噛むことを許容していると噛み癖として残ってしまい、成犬になっても飼い主さんの足を噛むようになってしまうので、子犬のうちにやめさせるようにしつけることが重要です。
歯が痒い
歯のむず痒さから飼い主さんの足を噛んでいるのであれば、噛んでもいい対象を別に用意してあげることが大切です。この時期は手や指なども噛んでくるので、人を噛んではいけないとしつけるためにも、噛ませたままにしないようにしましょう。
ただし、叱るのはNGです。子犬も痒さや違和感を解消しようとして噛んでいるので、丈夫なおもちゃを与えて、噛みたい欲求を満たしてあげてください。歯茎や新しく生えてくる永久歯に負担がかからないよう、硬すぎるものは避けましょう。
本能
犬の狩猟本能を刺激しないようにするのも1つです。噛まれたときに大きな声を出したり、逃げたりすると獲物だと勘違いして興奮させてしまう可能性があります。
「ダメ」、「痛い」などの短い言葉で噛んではいけないと教えるのと同時に、そもそも足を噛ませないようにすることが大切です。
また、体力が有り余っていると、噛んだり吠えたりしてエネルギーを発散させようとする傾向にあるので、いつもよりお散歩時間を長くしてみたり、引っ張りっこ遊びや噛んでもいいおもちゃで遊んであげるのも効果的と言えます。
構ってほしい
子犬が構ってほしくて飼い主さんの足を噛む場合、反応せずに無視することが大切です。噛まれたことで遊んであげたり、何らかの反応をしてしまうと、噛めば構ってもらえると学習してしまい、噛むという行動が定着してしまいます。それまでの遊びを中断したり、無視をして、足を噛んだら楽しいことが終わると認識させましょう。噛まれた場合には、噛ませたまま無視するのではなく、やめさせてからその場を立ち去るようにしてください。
おもちゃだと思っている
手の動きもそうですが、子犬が遊びたくなるような動きをなるべくしないように意識しましょう。揺れるスカートがおもちゃだと思って噛む子もいるので、ヒラヒラするものを着ないようにするのも対策になります。
足を噛むことが癖にならないように気をつけよう
犬が自分の足を噛んだり飼い主さんの足を噛んだりするのにはさまざまな理由があります。噛み癖は放っておいても治らないので、理由に合った対処をして、噛み癖がつかないようにすることが大切です。
噛む理由によっては動物病院での処置が必要となるケースもあるため、愛犬の様子に異変を感じたらかかりつけ医に相談してください。
犬が噛むのは当たり前のことなので、叱らずに噛んでも良いものを用意して噛みたいという欲求を満たしてあげましょう。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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