ツリーイングウォーカークーンハウンドってどんな犬?|ビーグルに似た見た目、狩猟犬としてのルーツ、性格など
ツリーイングウォーカークーンハウンドという犬種は、日本では馴染みの少ない犬種ですが、脚の長いビーグルのような外見をしています。アメリカ原産の犬種で、害獣を狩る狩猟犬として現在でも愛されています。今回は、そんなツリーイングウォーカークーンハウンドについて、犬種の成り立ちから性格・外見の特徴・平均寿命などをご紹介していきます。
目次
ツリーイングウォーカークーンハウンドはどんな犬?
ここでは、ツリーイングウォーカークーンハウンドの体のサイズや被毛などの外見的特徴について紹介していきます。
ビーグルに似た大きな耳
ツリーイングウォーカークーンハウンドのチャームポイントは、付け根から大きく垂れているペンダントイヤーです。自分の顔よりも大きな耳は、インパクトがありますよね。黒々とした鼻と茶色の瞳、幅広の頭部、毛色などから大きなビーグルと言われることもあります。
体重・体高は中型犬と大型犬の間くらい
ツリーイングウォーカークーンハウンドのAKCによる標準体高は、オスが55~68cm・メスが50~63cm、適正体重は、22~31kgとされています。一般的に25kg未満を中型犬、25kg以上を大型犬と見る場合が多いので、中型犬と大型犬の中間ぐらいのサイズと言えます。
被毛の特徴
ここでは、ツリーイングウォーカークーンハウンドの被毛の特徴について紹介していきます。
代表的な毛色
ツリーイングウォーカークーンハウンドの毛色には、ブラック、ホワイト、タンからなるバイカラー(2色)やトライカラー(3色)があります。
コートタイプ
ツリーイングウォーカークーンハウンドは、滑らかで光沢のある短毛です。お手入れは比較的楽ちんですが、換毛期には抜け毛が増えるため、定期的なブラッシングによって死毛を取り除く必要があります。
ツリーイングウォーカークーンハウンドの誕生の歴史・ルーツ
ツリーイングウォーカークーンハウンドは、アメリカのヴァージニア州原産の犬種です。1742年にトーマス・ウォーカー氏が先祖犬となるイングリッシュフォックスハウンドをヴァージニア州に持ち込んみ、飼育したことから始まります。
そして、1800年代に盗まれたテネシーリードという黒褐色の犬をウォーカー氏と共同で飼育していたジョージ・ワシントン・モーピン氏が買い取り、交配したことにより誕生しました。
分類される犬種グループ
ツリーイングウォーカークーンハウンドは、JKCには登録されていませんが、AKC(には2012年1月にハウンドグループで公認されています。ハウンドグループには、テリア種を除いた獣猟犬が分類されており、ビーグルやアフガンハウンドなどもこのグループに属しています。
名前のルーツは猟法から
まずは、ツリーイングウォーカークーンハウンド(Treeing Walker Coonhound)の名前のルーツについて知りましょう。
「ウォーカー」とは、ツリーイングウォーカークーンハウンドの先祖犬であるイングリッシュフォックスハウンドをヴァージニア州に持ち込んだトーマス・ウォーカー氏からきています。また、「クーン」とはアライグマを意味しており、アライグマやオポッサムなどの小動物を追いかけて木の上に追い込む「ツリーイング」という猟法を得意としていたことからツリーイングウォーカークーンハウンドと名付けられました。
狩猟犬として活躍してきた歴史
ツリーイングウォーカークーンハウンドの先祖犬であるイングリッシュフォックスハウンドは、北米では害虫とされるアライグマ猟に使われていました。
しかし、アライグマは追いかけられると木に登って避難してしまうため、諦めずに大きく吠え続けるタフで根気強いツリーイングを得意とする犬を必要としたのです。ツリーイングウォーカークーンハウンドは、機敏で嗅覚が優れており、よく通る大きな声で鳴き続け、獲物の位置をハンターに知らせる優秀な狩猟犬として愛されました。現在でも、狩猟犬として飼われていることが多い犬種です。
ツリーイングウォーカークーンハウンドってどんな犬?性格の特徴
ここでは、ツリーイングウォーカークーンハウンドの性格について紹介していきます。
忠実で愛情深くフレンドリー
ツリーイングウォーカークーンハウンドは、愛情深く飼い主や家族にとても忠実です。攻撃性がなくフレンドリーな性格のため、見知らぬ人や他の犬、小さな子供とも仲良くすることができます。
ただ、狩猟犬として本能から小さな動物には反応して追いかけてしまう可能性があるため、一緒に飼うのは難しいかもしれません。
活発で好奇心旺盛
ツリーイングウォーカークーンハウンドは、とても活動的で好奇心に溢れています。体を動かしたり、嗅覚を使うことが好きなため、十分な散歩と運動が必要になります。
頑固な一面もあるので、しつけは簡単ではありませんが、飼い主を喜ばせたいという気持ちと仕事への欲があります。神経質な面もあるため、叱るしつけではなく褒めて楽しく行えるしつけを行いましょう。
ツリーイングウォーカークーンハウンドの寿命と気をつけたい病気
ここでは、ツリーイングウォーカークーンハウンドの平均寿命と気をつけたい病気について紹介していきます。
平均寿命は約12~13年
ツリーイングウォーカークーンハウンドの平均寿命は約12~13年です。アニコム損保による調査では、中型犬の平均寿命は13.6歳というデータがあるので、ほぼ平均的と言えるでしょう。
気をつけたい病気
ツリーイングウォーカークーンハウンドは全体的に健康で丈夫な犬種ですが、気をつけたい病気がありますので紹介していきます。
外耳炎
外耳炎は犬種を問わずかかりやすい病気ですが、特に耳が垂れている犬種は注意が必要です。一度発症すると再発しやすい病気でもあるため、定期的な耳掃除と週に1度耳垢や虫などないかの確認を行うようにしましょう。
股関節形成異常
股関節形成異常とは、肘関節の発育不全によって痛みや炎症が起こる病気で、成長期の大型犬の子犬に多く発症します。
症状としては、運動や散歩を嫌がる、歩行中に頭が上下に揺れる、寝た状態から立ち上がった時の歩き方がおかしいなどが挙げられます。
ツリーイングウォーカークーンハウンドは一言でいうと粘り強い!
ツリーイングウォーカークーンハウンドは、名前の由来でも紹介したようにアライグマをツリーイングという猟法で仕留めるために誕生した犬種です。そのため、獲物が木の上に避難したとしても吠え続け、ハンターに知らせる粘り強い性格がこの犬種の強みと言えますね。
この記事のライター
komugi
都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!
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