犬の知育オモチャコングの使い方やお手入れ方法は?注意点も解説
犬の知育玩具として有名なコングですが、たくさんの使い方ができることを知っていますか?
今回はコングを購入した飼い主さんに向け、コングの使い方やおやつを入れる手順・コツを紹介します。
注意点も紹介しているので最後まで読んでから、愛犬と楽しく遊んでください。
コングのさまざまな使い道
コングは不規則なバウンドをするため、ただ投げても楽しいオモチャですが、ほかにも以下のようにさまざまな使い方があります。
- 早食い防止
- 留守番時の暇つぶし
- お手入れの際に気を逸らす
- デンタルケア
- 夏バテ予防
順番に見ていきましょう。
早食い防止に使う
コングの使い道のひとつは、早食い防止です。
コングの中にフードを入れて取り出しにくくすることで、フードをゆっくりと食べる癖が身につけられます。
ちなみに早食いがもたらす症状は、以下のとおりです。
- 嘔吐
- 消化不良
- 胃拡張・胃捻転症候群の発症
一気に食べものを胃の中に入れると、嘔吐の危険性や嘔吐により胃の粘膜が荒れるため、胃腸炎を起こす可能性があります。
また大型犬や胸の深い犬では胃拡張・胃捻転症候群を起こす危険もあるため、早食いする癖を抑える工夫が必要です。
今まで早食いをしていた犬にとってはフードが取り出しづらいコングはもどかしい気持ちになるかもしれません。
しかし、コングで少しずつ出てくるフードをゆっくりと食べる癖を身につければ、普段のフードの食べ方も変わってくるでしょう。
またフードの詰め方により、食べるための工夫が必要となる場合もあります。
コングは犬と飼い主さん、両者の頭の運動にも適しているオモチャです。
留守番時の暇つぶしに使う
コングは、留守番時の暇つぶしにも使えます。
留守番時の犬の問題行動としては、以下のものがあります。
- 無駄吠え
- いたずら
- 常同行動
愛犬が飼い主さんの姿が見えないことに不安を感じてしまうと、長時間近所にも響く大きな声で無駄吠えをしてしまう場合があります。
部屋の中を自由に行動できる犬は家具やクッションを噛むなどのいたずらをしてしまう場合も考えられるでしょう。
何もすることがなくストレスが溜まると、足先などを舐め続ける常同行動が見られる場合もあります。
コングは留守番時の暇つぶしやストレスの軽減に最適なオモチャです。
ぜひお出かけの前にコングの中にフードを詰めて与えてみてください。
不安がピークになるとされる最初の20~30分を楽しく過ごせれば留守番の嫌なイメージが払拭され、楽しく飼い主さんを待てるようになることが期待できます。
お手入れの際に気を逸らすために使う
コングは以下のお手入れを行う際、気を逸らすのに使えます。
- ブラッシング
- 耳掃除
- 爪切り
- 散歩後の足拭きなど
愛犬の健康管理や清潔を保つため、上記のお手入れは欠かせません。
しかし犬がおとなしくしてくれなければ上手く進められないほか、突拍子もなく動いた際、刃物により愛犬自身もケガを負ってしまう危険があります。
コングはお手入れ中の愛犬に与えることで、気を逸らしお手入れが簡単にできるようになるオモチャです。
愛犬がコングに集中することによりスムーズにケアができるため、犬にとってもお手入れが楽しい時間となる可能性があります。
デンタルケアとして使う
コングは上記のお手入れのほか、以下のようにデンタルケアとしても使えます。
- 食べカスの除去
- 歯石になる前の歯垢の除去
犬の口の中についた汚れや細菌の塊である歯垢は、時間が経つと歯石へと変化して愛犬の口の中に溜まっていきます。
固まった歯石が歯茎を刺激したり細菌が入ってしまうと、歯茎の腫れや痛みによりフードを食べることが困難となる場合があるでしょう。
固まった歯石は飼い主さんが取ることはできず、処置には麻酔をかける必要があります。
コングは食後に与えることで、歯についてしまったフードのカスや歯垢の除去に効果的です。
最低でも歯垢が歯石へと変化するといわれる2~3日に1回は与え、歯や口の中の健康を守りましょう。
夏バテ予防をしたいとき
コングは以下のような夏バテの症状にも効果的です。
- 元気消失
- 食欲不振
- 体温の上昇
夏バテは夏の暑さにより出るさまざまな症状を指します。
上記の症状のほか夏バテがひどくなると胃腸が弱くなってしまうため、下痢や嘔吐を起こしてしまう可能性も否定できません。
夏バテにおすすめなコングの使い方は、中にフードやペーストを入れて冷蔵庫または冷凍庫で冷やして作るアイスコングです。
取り出したあとしばらく冷たさが持続するため、夏場の体温上昇や食欲低下を予防する効果が期待できます。
夏バテを起こさないよう室内温度の設定を見直すほか、コングの中に詰めた冷たいフードで下痢をおこさないかどうかを観察しておくことは必要です。
ただ私たち人間も夏にアイスを食べるように、犬もアイスコングにより涼むことができるでしょう。
暑い夏を快適に過ごせるアイスコングをぜひ試してみてください。
コングにおやつを入れる手順・コツ
コングはただおやつを入れるだけではすぐに取り出せてしまうため、面白さを感じる前に飽きてしまう犬もいます。
かといって難しく詰めすぎてしまえばフードがいつまでも取り出せず、諦めてしまう可能性もあるでしょう。
ここからは犬がコングに興味を持ち、長く集中して遊べるようになるための手順やコツを紹介します。
- コングに興味を持たせる
- 中身や詰め方を工夫する
- 長く遊べるよう難しい詰め方をしてみる
順番に見ていきましょう。
手順1.コングに興味を持たせる
コングがはじめての犬は、コングに興味を持たせてあげることが大切です。
そのためにおやつを入れたコングをいきなり渡すのではなく、まずは愛犬にコングの中におやつを入れることを見せ、理解させてあげましょう。
おやつが中に入ったオモチャということがわかれば、愛犬は興味を示してくれます。
この手順のコツは、以下を参考にしてみてください。
- 取り出しやすいおやつを入れる
- 上手にコングが扱えなければ端を押さえてサポートしてあげる
はじめはいきなりふやかしたフードやペーストを塗るのではなく、普段使っているドライフードを数粒入れる程度にして徐々に難易度を上げていきましょう。
実際に与えてみてコングを転がしてばかりで取り出すのに苦労している犬は、端を押さえてサポートしてあげてください。
犬は理解するとどんどん吸収し、難しい詰め方でも上手にフードを取り出すようになります。
それまでは愛犬がコングに興味を持つためのきっかけとして、上記のコツを守りましょう。
手順2.中身や詰め方を工夫する
愛犬がコングに興味を示したら、以下のように中身や詰め方を工夫してみましょう。
- コングの溝にふやかしたドライフードやペーストを塗る
- ドライフードを入れて犬用クッキーなどの大きめのおやつでフタをする
コングの中の溝にふやかしたドライフードやペーストを塗っておけば、少ない量で長い時間遊べるようになっていきます。
また大きめのおやつでフタをするとフタを取るまでに時間がかかるため、よりコングに集中できるようになりますよ。
これがクリアできればいよいよ飼い主さんと愛犬の知恵比べです。
色々な方法を検討し、長時間遊べる詰め方を考えていきましょう。
手順3.長く遊べるよう難しい詰め方をしてみる
愛犬がコングを長時間遊べるよう、難しい詰め方をしてみましょう。
具体的には以下の2つの工夫を加えると、愛犬が中身を取り出しにくくなるためおすすめです。
- ジャーキーなどをコングと同じ長さにして中に入れ、取り出しにくくする
- さまざまな大きさのおやつを入れた上でジャーキーで蓋をする
手順2.では犬用ビスケットを使ってフタをしていましたが、ジャーキーなどを入れるとさらに難易度が上がります。
また大小さまざまな食感のおやつを入れておくと入り口で引っかかるため、中々取り出せなくなるでしょう。
手順1.で興味を持ち、手順2.で少し苦労してでも中身を取り出せる喜びを知った犬は、手順3.でも長時間遊んでくれるようになります。
上記はあくまでも一例のため、愛犬の様子を見て好きな中身を検討したり詰め方を工夫してみたりして楽しんで使ってください。
コングのお手入れ方法
コングのお手入れは、以下の手順で行いましょう。
- 洗剤を溶かしたぬるま湯に漬ける
- こびり付いた汚れを落とす
- 流水でよくすすいで乾燥させる
- ゴムの劣化がないか確認する
順番に見ていきましょう。
手順1.洗剤を溶かしたぬるま湯に漬ける
最初に洗剤に溶かしたぬるま湯にコングを漬け、汚れを浮かしましょう。
軽い汚れであればこの工程だけで取れる場合もあります。
洗剤は中性洗剤でも構いませんが、洗い残しがあった場合を考えると、体に優しい重曹がおすすめです。
重曹はお湯に漬けると発泡し、汚れ浮かしを促進してくれる効果があります。
水200mlに大さじ1の重曹を目安に溶かし、使ってみてください。
重曹のほかクエン酸やセスキ炭酸ソーダ、ぬいぐるみ用洗剤やペット用洗剤などさまざまな商品が販売されています。
飼い主さんが扱いやすく安心できるものを選ぶようにしてくださいね。
手順2.こびり付いた汚れを落とす
つけ置き洗いが完了したら、残った汚れを落としていきましょう。
コングは中が空洞になっているおもちゃのため、哺乳瓶や水筒を洗うときに使用する細長い形状をしたブラシがおすすめです。
また小さいヘッドの歯ブラシを用意しておくと、取り切れなかった細かい汚れに対応できます。
コングを洗う用具である洗剤やブラシは、まとめておくと人間用のものとの混同が防げます。
ぜひコングをはじめ、おもちゃを洗うセットを一式準備して定期的に洗えるようにしてみてください。
手順3.流水でよくすすいで乾燥させる
洗ったコングは流水でよくすすぎ、しっかりと乾燥させましょう。
タオルで拭き取る方法をとってもいいですが、天日干しもおすすめです。
屋外で干す場合、直射日光を当ててしまうとゴム製のコングは劣化してしまうことがあります。
すぐに乾燥するので、直射日光の当たらない場所に干して乾燥したらすぐに中に入れましょう。
手順4.ゴムの劣化がないか確認する
コングを洗い乾燥した後は、ゴムの劣化がないか確認しましょう。
ただ外側を見るだけでなく、曲げたり開いたりして動かして確認することが大切です。
欠けがみられる場合、飲み込んでしまうと窒息や消化管閉塞の危険があります。
長時間犬に噛まれるコングは消耗品だと割り切り、少しでも欠けが見られる場合は替える時期だと判断してください。
コングで遊ぶときの注意点
コングで遊ぶときの注意点は、以下の3つです。
- 遊ぶ前に必ずひび割れがないか確認する
- コングに入れて与えるおやつのカロリーに注意する
- 愛犬の歯に異常がないか確認する
コングを洗う際にもひび割れていないかの確認を行いますが、使う前にも都度確認が必要です。
特に留守番の際は愛犬が長時間ひとりでコングを使うことになるため、欠けてしまった部分を飲み込んでしまっても、飼い主さんが気付かない場合もあります。
使う前にはよく確認し、ひび割れが認められれば使用は注意しましょう。
またコングの中にカロリーの高いフードを入れてしまうと、肥満につながります。
低カロリーなおやつであっても一日の主食の20%程度を超える量を与えてしまうと栄養バランスを崩してしまう恐れがあるため、注意してください。
さらにコングはゴム性の硬い製品のため、愛犬の歯がすり減ったり割れてしまったりする可能性もあります。
毎日の健康チェックの中で口の中を確認するようにし、異常がある場合はコングを一旦止めて動物病院に相談するようにしてください。
まとめ
今回はコングのさまざまな使い方や手順、注意点を紹介しました。
コングは中におやつを入れられるオモチャとして使うことしか知らないという飼い主さんも少なくありません。
さまざまな使い方を知り、愛犬に合った目的で利用しましょう。
コングで遊ぶ際は注意点をしっかり守り、安全に配慮して使ってみてください。
この記事のライター
satoko
わんちゃん大好きなドッグライターです!愛犬のコーギーに癒される日々を送っています。皆さんにとって有益な情報を発信できるよう頑張ります!
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