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【獣医師監修】犬のチェリーアイについて。発症の原因や治療法・予防を解説します

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犬の目頭に小さなさくらんぼがあるように見える「チェリーアイ」という病気をご存知でしょうか?生後6ヶ月~1歳未満の若齢犬に多く見られる病気で、早期発見・早期治療が非常に重要です。今回は、犬のチェリーアイの原因や治療法、予防についてご紹介します。

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目次

  1. 犬のチェリーアイの初期症状は?
  2. 犬のチェリーアイの原因
  3. 犬のチェリーアイの治療法とは?
  4. 犬のチェリーアイを予防する方法
  5. 犬のチェリーアイは早期発見が大切

犬のチェリーアイの初期症状は?

犬 チェリーアイ

犬の目頭の内側には、人間の目には存在しない「第三眼瞼(だいさんがんけん)=瞬膜(しゅんまく)」というまぶたがあります。このまぶたは通常目頭側に引っ込んでいますが、寝ているときや体調不良のときに目の表面を覆うように出てきます。第三眼瞼の内側にある「第三眼瞼腺」がさまざまな原因により飛び出してしまった状態を「チェリーアイ」と言います。

赤く腫れあがり、つやつやしてさくらんぼに似ていることからチェリーアイと呼ばれていますが、正式には「第三眼瞼腺脱出」と言います。

初期症状

瞬きの回数が増えたり、目をこするような仕草が多いと感じるときには、チェリーアイの初期症状である場合があります。

他の犬や人間にうつる?

チェリーアイが他の犬や人間に伝染するということはありません。ただし、感染症によってチェリーアイを発症している場合には、感染症が同居犬にうつり、うつされた犬がチェリーアイを発症するといった可能性は否定できません。

犬のチェリーアイの原因

犬

チェリーアイの原因の多くは遺伝による先天的な原因によるものと考えられていますが、後天的な原因により発症するケースもあります。

原因|1.先天的なもの

チェリーアイの多くは、先天的な原因によって引き起こされます。第三眼瞼腺を固定している結合組織が先天的に欠如している場合や、結合組織が弱い場合に発症します。

原因|2.後天的なもの

まれな例ですが、目にできた腫瘍、外傷、細菌感染などが原因となってチェリーアイを発症することもあります。

かかりやすい犬種や年齢

先天的な原因の場合には、生後6ヶ月から1歳未満の若齢犬での発症が多くみられます。 小型犬より中・大型犬に比較的多くみられ、犬種としてはビーグル、アメリカン・コッカー・スパニエル、セント・バーナード、ペキニーズ、ボストン・テリア、フレンチ・ブルドッグなどが先天的に発症しやすいと言われています。

犬のチェリーアイの治療法とは?

犬

犬のチェリーアイの治療法や、治療費についてご紹介します。

内科的治療・外科的治療について

チェリーアイの治療には、内科的治療と外科的治療があります。

内科的治療

内科的治療では、点眼薬や内服薬を投与し、飛び出した第三眼瞼腺の炎症を軽減させます。軽症な場合には、炎症が改善されると自然に元の位置に戻ることもあります。

外科的治療

一般的には、第三眼瞼腺を元の位置に戻して縫合する「埋没法」の手術が適用されます。第三眼瞼腺を切除する方法もありますが、第三眼瞼腺は涙の約30%を分泌している重要な組織であるため、切除することによって目が乾き、後に乾性角結膜炎になる可能性があります。そのため、切除しない方法で温存する方法が推奨されています。 

治療にかかる費用

治療を受ける病院や症状の程度によって異なりますが、内科的治療の場合、診察や検査、薬の処方などに3,000〜5,000円くらいかかります。全身麻酔をかけての、外科的治療が必要な場合には、手術や入院費などに数万円以上の費用がかかります。

犬のチェリーアイを予防する方法

犬

犬のチェリーアイの原因は遺伝的なものが多いため、予防は困難です。なるべく早期に発見し、再発しないようきちんと治療することが大切です。 後天的な原因でなく先天的な原因がありそうな場合、その子の繁殖は控えるようにしましょう。 

再発する可能性

綿棒で第三眼瞼腺を元の位置に戻したり、埋没して縫合する外科的治療が施された場合でも再発する可能性があります。

犬のチェリーアイは早期発見が大切

犬

犬のチェリーアイは、治療後に再発する可能性がある病気です。目の病気は飼い主さんにも見つけやすいので、毎日犬の様子を観察し、もし犬の目に異常を感じたら、できるだけ症状が軽いうちにきちんと治療することが大切です。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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