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犬に去勢手術は必要?適切な時期やメリット・デメリットについて解説

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「去勢手術の話はよく聞くけれど、何のためにするの?」

「手術する時期に決まりはあるの?成犬になってからでも大丈夫?」

オスの犬を飼っている人であれば、一度はこのような疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。

この記事では犬の去勢手術について、その方法や適切な時期について解説していきます。

手術をすることで得られるメリットやデメリット、手術のリスクなどを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

犬に去勢手術は必要?適切な時期やメリット・デメリットについて解説
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目次

  1. 犬の去勢手術とは
  2. 犬の去勢手術の効果とメリット
  3. 犬の去勢手術のリスクとデメリット
  4. 犬の去勢手術の時期
  5. 犬の去勢手術の方法・手順
  6. 犬の去勢手術にかかる費用
  7. まとめ

犬の去勢手術とは

犬の去勢手術とは
Alkhaine

犬の去勢手術とは、「オス犬の精巣を摘出する手術」のことです。

主に子犬に対して行われ、去勢手術を受けた犬は精巣がなくなるので子どもを作れなくなります。

また、去勢手術をすることで、さまざまな疾患を予防でき、愛犬のストレスを低減させることも可能です。

「愛犬に手術をさせるのは心配」と不安になる飼い主さんもいるでしょう。

手術は陰嚢(いんのう)を切開し、中の精巣を取り出すだけのシンプルなものなので、愛犬の体に対する負担はそれほど多くありません。

病院によっては、その日のうちに帰宅できるところもあります。

犬の去勢手術の効果とメリット

犬の去勢手術の効果とメリット
kim_hester

犬に去勢手術をすることで得られる効果やメリットは多くあります。

ここでは手術によって得られる以下の効果について解説するので、去勢手術に迷っている方はぜひ参考にしてください。

  • 発情期のストレスから解放される
  • 各種生殖器系疾患の予防ができる
  • 望まない繁殖の防止ができる
  • 攻撃性が低下する
  • マウンティング行為やマーキングを抑えられる

それぞれ詳しく解説していきます。

発情期のストレスから解放される

去勢手術で得られる一番のメリットは、発情期のストレスから解放されることです。

発情期のオス犬は本能としてメス犬を追ってしまうので、散歩中にメス犬を見かけるとついついそちらの方向へ向かってしまいます。

もちろん興奮状態の犬をそのままにしておくことはできないので、飼い主が無理やり我慢させることになるでしょう。

しかし発情期のオス犬にとって、これはとても大きなストレスとなります。

また、発情期は縄張りに対する意識も強くなっているため、精神的に落ち着かない状態です

去勢手術をすることで、これらによるストレスを軽減できます。

各種生殖器系疾患の予防ができる

犬の去勢手術は生殖器系疾患の予防にもなります。

手術によって精巣を摘出してしまうので、「精巣腫瘍」といった睾丸の病気を心配する必要がなくなります。

ほかにも精巣に起因する男性ホルモン関係の疾患や、全身性の疾患を予防する効果があります。

愛犬の生殖器系疾患が心配な方は、去勢手術について獣医師と相談してみましょう。

望まない繁殖の防止ができる

去勢手術によって精巣が取り除かれるため、望まない繁殖を防止できます。

特に多頭飼いしている人は繁殖対策が必要なので、去勢手術は有効な手段であるといえるでしょう。

またドッグランのように愛犬が自由に走り回れる状況では、ほかのメス犬と交尾をしてしまうといったことが起こる可能性もあります。

去勢手術をしておけば、飼い主さんが望まない交尾も未然に防げるでしょう。

攻撃性が低下する

去勢手術によって精巣を摘出すると、テストステロンというホルモンの分泌量が低下し攻撃性が抑えられます。

性格が穏やかになることで、しつけもしやすくなるでしょう。

ただし、去勢しても完全にテストステロンが分泌されなくなるわけではありません。

攻撃性や凶暴性といった問題行動は、トレーニングによって改善の努力をすることが大切です

マウンティング行為やマーキングを抑えられる

マウンティングの原因はストレスや運動不足ともいわれていますが、去勢していない犬はマウンティング行為をしやすいです。

そのため、去勢手術をすればマウンティングを抑えられる可能性があります。

また、マーキングのような縄張りを意識した行動は、男性ホルモンが強く影響しています。

去勢手術によって男性ホルモンの分泌を抑えることで、マーキング行動を抑制することが可能です。

ただし、マーキングが習慣化していると手術をしても効果が薄い場合があるので、そのときはしつけによって改善する必要があります。

犬の去勢手術のリスクとデメリット

犬の去勢手術のリスクとデメリット
ckstockphoto

メリットの多い犬の去勢手術ですが、以下のようなリスクやデメリットもあります。

  • 全身麻酔をする
  • 太りやすくなる
  • 子孫を残せなくなる
  • 縫合糸によるアレルギー反応が起きる可能性がある
  • 術後に合併症が起きる可能性がある

愛犬の去勢手術を検討している人は、これらのリスクも理解しておきましょう。

全身麻酔をする

手術の際は全身麻酔を使用するので、100%安全とはいえません。

特に老犬や鼻先から口周辺が短い犬種の場合、内臓機能の低下や心不全、呼吸困難のような副作用のリスクもあります。

去勢手術の前には獣医師が術前検査を行い、麻酔の投与量をコントロールしてくれます。

適切な量を投与してくれるのでそれほど心配する必要はありませんが、不安な人は担当の獣医師によく相談しておきましょう。

太りやすくなる

去勢後の犬はホルモンバランスが変化し代謝が落ちるので、必要とするフードの量が減る傾向にあります。

このとき手術前と同じ量のフードをあげていると太ってしまうので、食事量や運動量には注意しましょう。

また生殖ホルモンがなくなると内分泌系に異常が起こり、甲状腺レベルが低下します。

この影響で体重が増加することもあります。

甲状腺サプリが必要となる場合もあるので、何かわからないことがあればかかりつけの獣医師に相談しましょう。

子孫を残せなくなる

去勢手術では精巣を摘出するため、子孫を残せなくなります。

かわいい愛犬には子どもを産ませたいという人も多いかもしれませんが、犬は決して安産な動物とはいえません。

個人での繁殖や出産は難しく体への負担も大きいので、軽い気持ちでの繁殖は避けましょう。

去勢手術をして、その子だけに愛情を注いであげるというのもひとつの選択肢です。

縫合糸によるアレルギー反応が起きる可能性がある

手術で使用する縫合糸は、「糸アレルギー」や「縫合糸反応性肉芽腫」とよばれるアレルギー反応を引き起こす可能性があります。

症状としては手術部位や体内にしこりができるというもので、場合によっては投薬による治療や再手術が必要です。

チワワやミニチュアダックスフントなどの小型犬で多く報告されているので、これらの犬種を飼っている人は特に注意しましょう。

術後に合併症が起きる可能性がある

手術後は体力や免疫力が低下しているため、合併症が起きる可能性があります。

愛犬にはなるべくストレスを与えず、リラックスした環境で過ごせるようにしてあげてください。

傷口からの感染の恐れもあるので、抜糸までは傷口が汚れる状況は避けるようにしましょう。

犬の去勢手術の時期

犬の去勢手術の時期
Basti93

去勢手術のタイミングは、月齢や行動などが目安になります。

愛犬の様子を観察し、適切な時期に行えるようにしましょう。

性成熟を迎える前

去勢手術をするタイミングは愛犬が成長し、性成熟する前がよいとされています。

犬種にもよりますが性成熟は生後1年以内に迎えることが多いので、手術を受けるのであればそれまでに行うのがよいでしょう。

それほど急ぐ必要はありませんが、急に慌てることのないように愛犬を飼い始める前から去勢手術について検討しておくことをおすすめします。

また、性成熟を迎えたあとでも去勢手術をすることは可能です。

悩んでいる方は、まず獣医師に相談してみましょう。

生後6ヶ月ごろ

去勢手術は、生後2~3ヶ月後で受けることが可能です。

ただし、あまりに幼い時期に手術をしてしまうと肥満傾向が高まる可能性があるので注意しましょう。

望ましいタイミングとしては、生後6ヶ月ごろが目安とされています。

これはオス犬の生殖能力が成熟する前の段階だからです。

この時期に手術をするとメス犬に対して発情する前に精巣を摘出できるので、発情期のストレスを経験せずに済むでしょう。

マーキングが気になるようになったとき

犬がマーキングを始める時期には個体差がありますが、一般的に生後7〜8ヶ月頃が最も多いです。

早い犬であれば生後4〜5ヶ月頃からマーキングを始めることもあります。

愛犬のマーキングが気になるようになったら、手術を検討してみてもよいでしょう。

乳歯が0〜2本になったとき

乳歯が0本、あるいは1~2本くらいになった時期も去勢手術の目安といわれています。

乳歯の本数は実際に目で見て数えられるため、比較的わかりやすい指標になります。

一般的に乳歯の生え変わりは生後4~6ヶ月目頃から始まるので愛犬の去勢を考えている人は、乳歯の本数にも注意してみてください。

犬の去勢手術の方法・手順

犬の去勢手術の方法・手順
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去勢手術の予約から術後までの流れ、注意点について解説します。

手術方法

犬に行われる去勢手術は「睾丸摘出術」とよばれる方法です。

睾丸摘出術とは、陰嚢(いんのう)あるいは陰嚢近くの皮膚を切開し睾丸を二つとも摘出する手術方法です。

手術後はもとに戻せないので、本当に手術が必要かどうかをしっかり考えてから受けるようにしましょう。

睾丸摘出術は基本的に抜糸が必要ですが、何らかの原因で抜糸不可能な場合には埋没法(抜糸の必要がない方法)で手術をすることもあります。

手術手順

実際の手術の流れを見ていきましょう。

あらかじめ手順を確認しておくことで、スムーズに手術を受けられます。

予約

病院に行ったその日にすぐ去勢手術を受けることはできません。

あらかじめ予約しておく必要がありますので、まずは病院へ相談に行きましょう。

愛犬の成長具合や睾丸の様子を診てもらったうえで、手術日が決まります。

手術を受ける際には愛犬が健康な状態でなければなりません。

予約から手術日までの体調管理には気をつけておきましょう。

予約日当日であっても何か異変があれば、すぐに獣医師へ相談するようにしてください。

場合によっては手術を延期する必要もあります。

術前検査

手術前には愛犬の身体検査が行われます。

病院によって内容に多少の差はありますが、基本的には問診・視診・触診・聴診などです。

術前検査は予約不要で行っているところもあるので、検査を受けながら手術の日程を決めることもできます。

手術内容や麻酔の説明など、疑問点がある人はこのタイミングで獣医師に質問しておくことをおすすめします。

手術当日

全身麻酔による嘔吐を防ぐため、手術当日は愛犬を絶食・絶水の状態にしておく必要があります。

病院によって方針は異なりますが、基本的には「前日の夜12時以降は絶食、当日朝6時以降は絶水」という場合が多いです。

嘔吐が起こると食べ物や飲み物が気管に入ってしまう危険性があるので、病院からの指示にはきちんと従いましょう。

また、手術可能かどうかは当日の術前検査によって決まります。

術前検査で異常が見つかると手術が中止になることもあるので、手術当日まで愛犬の体調には気をつけておきましょう。

手術後

手術後すぐに退院できるのか、数日の入院が必要になるのかは病院の方針や愛犬の状態によって異なります。

医師の判断に従うようにしましょう。

手術後は7~10日後を目安に抜糸が行われますが、ここでもいくつかの注意点があります。

まず手術後は傷口が開きやすくなっているので、激しい運動は避けリラックスした環境で過ごすようにしてください。

通常の散歩については特に問題ありませんが、雨の日は傷口が汚れやすいので避けるようにしましょう。

また傷口をなめてしまうと、傷の治りが遅くなったり雑菌がはいって合併症の原因となったりすることもあります。

愛犬が傷口を触らないように、エリザベスカラーを使用したり洋服を着せたりして対応しましょう。

犬の去勢手術にかかる費用

犬の去勢手術にかかる費用
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実際に去勢手術を受けるときの費用相場や助成金について紹介します。

費用相場(病院によって差あり)

去勢手術の費用は動物病院によって異なります。

大型犬か小型犬かにもよって費用が分かれるので相場を見ていきましょう。

大型犬

大型犬の場合、去勢手術の費用は30,000円前後の病院が多いようです。

検査費や入院費、薬代などを含んでいるかどうかは事前に確認しておきましょう。

小型犬

小型犬や中型犬の場合、15,000~20,000円前後の病院が多いです。

大型犬よりも安めの値段設定になっていますが、こちらも手術費以外の費用についてはあらかじめ確認しておきましょう。

助成金・補助金

自治体によっては獣医師会と協力して、去勢手術の助成金や補助金を出している場合もあります。

去勢手術を検討している人は、事前に動物病院や自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。

金額は自治体によりますが、2,000~8,000円ほどの金額であることが多いです。

まとめ

まとめ
mariuszopole

去勢の時期や方法、費用などについて解説しました。

去勢手術にはメリットが多いですが、デメリットやリスクがあることにも注意してください。

また人間の思うがままに犬をコントロールするのはよくないという考えの人もいることを理解しておきましょう。

この記事を参考に、愛犬に去勢手術が必要かどうかをしっかりと考えてみてください。

手術を受ける際には獣医師と相談して、適切なタイミングで受けるようにしましょう。

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この記事のライター

nana

泳ぎも走りも得意な運動神経抜群のゴールデンレトリバーと暮らしています!今は愛犬とタンデムサーフィンの練習中。いつまでもアクティブに楽しく過ごせるような情報を発信していきます。

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