チワワの平均寿命・適正体重は?かかりやすい病気や健康的な運動量を知っておこう
小さな体に大きな瞳が特徴の愛らしいチワワ。世界最小の犬として犬種登録されているものの、実は体重の個人差が大きい犬種です。そのため、個体によって適正体重が異なりますが、体重管理をするにあたり、平均体重がどのくらいなのかを知っておく必要があります。
肥満も痩せすぎも寿命に大きく影響するので、平均体重や体重管理で気をつけたいことを覚えておきましょう。また、チワワのかかりやすい病気についても解説します。
チワワの平均寿命は?
大切な家族の一員である愛犬には、いつまでも元気でいてもらいたいですが、チワワの平均寿命はどれくらいなのでしょうか。日本での最高齢や何歳くらいから老犬と呼ばれるのかについても併せてご紹介します。
平均寿命
チワワの平均寿命は13~16歳程度で、人間の年齢に換算すると80歳ぐらいです。犬全体の平均寿命は14歳程度で、犬の寿命は体のサイズが小さいほど長い傾向にあるので、犬全体の中では長生きするほうです。
なお、寿命は健康管理や生活環境、個体差も関わってくるので、平均寿命を超えて長生きすることも少なくありません。
人間の年齢に換算すると?
犬の年齢を人間の年齢に換算すると、どれくらいの違いがあるのでしょうか?以下の表にまとめてみました。
犬の年齢 | 人間の年齢に換算 |
3カ月 | 4~5歳 |
6カ月 | 9歳 |
9カ月 | 13歳 |
1歳 | 15~17歳 |
2歳 | 24歳 |
3歳 | 28歳 |
4歳 | 32歳 |
5歳 | 36歳 |
6歳 | 40歳 |
7歳 | 44歳 |
8歳 | 48歳 |
9歳 | 52歳 |
10歳 | 56歳 |
11歳 | 60歳 |
12歳 | 64歳 |
13歳 | 68歳 |
14歳 | 72歳 |
15歳 | 76歳 |
16歳 | 80歳 |
17歳 | 84歳 |
18歳 | 88歳 |
19歳 | 92歳 |
20歳 | 96歳 |
最高齢
ギネス公認記録ではありませんが、日本では25歳まで長生きしたチワワがいて、最高齢と言われています。人間の年齢に換算すると100歳を超えるのでスーパー長寿犬です。
ギネス認定されている最高齢のチワワは、アメリカオハイオ州で暮らすチワワの雑種「スパイク」くん。2022年12月7日、23歳43日で認定されました。
ペットフードの質の向上や獣医療の進歩に伴い、犬も高齢化が進んでいます。そのため、今後も寿命がますます延びていくことが予想されます。
老犬は何歳から?
小型犬は大型犬と比べると比較的長生きする傾向があります。老犬と言われる年齢は、小型犬は10歳くらいから、中型犬・大型犬は7~8歳くらいからが目安となりますが、個体差はあります。
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チワワがかかりやすい病気を知っておこう
かかりやすい病気やその症状を知っておくことで、病気の予防ができます。また、病気の早期発見・早期治療にもつながり、重症化するのを防げます。チワワは、以下の病気にかかりやすい傾向にあるので、日頃から予防をしていきましょう。
気管虚脱
気管虚脱は、気管が潰れてしまう呼吸器系の病気です。初期の段階では咳が出る、「ガーガー」とガチョウの鳴き声のような呼吸音を出すなどですが、重症化して気管の潰れ具合がひどくなると頻繁に咳をするようになったり、呼吸困難に陥ることもあります。
原因ははっきりとわかっていませんが、遺伝的要因のほかに肥満や老化も関係しているのではないかと考えられています。
原因が明確でないため、有効な予防策はありません。体重管理をして肥満にならないように気をつけるようにしましょう。
また、気管に負担をかけないようにするために、外出時には首輪よりハーネスの使用がおすすめです。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼とは、後ろ足の膝の骨が正常な位置からずれて脱臼した状態のことで、小型犬がかかりやすく、先天的な要因と後天的な要因があります。
軽度の場合は、自然に元に戻ることもありますが、病気が進行するとスキップをするような不自然な歩き方をする、膝が腫れる、スムーズに立ち上がれないなどの症状が見られます。
関節に大きな負荷がかかると発症リスクを高めるので、日常的にジャンプをさせない、段差が大きい場所を歩かせない、フローリングにカーペットを敷くなどして予防しましょう。肥満は特に後ろ足に負担がかかるため、体重管理も大切です。また、チワワは骨が細いので、落下による骨折にも注意してください。
尿路結石症
腎臓で作られた尿は、尿管、膀胱、尿道を通って体外へ排出されますが、この尿路に結石ができてさまざまな症状を引き起こすのが尿路結石症です。
結石ができると、何度もトイレに行くものの、少しずつしかおしっこが出ない、排尿時に痛がる、おしっこに血が混じっているなどの症状が見られます。
尿路結石症の原因は、リンやカルシウム、マグネシウムといったミネラルの過剰摂取、飲水量が少ない、細菌感染などが挙げられます。そのため、水分を取らせる工夫をする、ライフステージに応じたフードを適切に与えるなどして予防しましょう。
水頭症
脳脊髄液が頭蓋骨内に過剰にたまることにより脳が圧迫され、脳神経組織の機能が低下してしまう状態です。先天的に発症しやすいのは小型犬や短頭種が好発犬種とされています。チワワはアップルヘッドと言われる頭の形をしているため、水頭症を発症しやすい傾向にあります。後天的には外傷による脳の損傷や腫瘍、炎症などが原因で引き起こされます。
攻撃的になる、斜視、歩き方の異常、眠っている時間が長い、その場をぐるぐる回るなどのさまざまな症状が現れ、てんかんを併発することも。早期発見・治療が重要となるため、日頃から愛犬の様子をよく観察しておきましょう。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症は犬に多くみられる心臓病です。僧帽弁の変性により血液の流れが正常でなくなる病気で、高齢の小型犬が発症しやすいとされており、小型犬の死因として上位に入ります。
初期の段階では無症状であるか、疲れやすい・元気がないなどの症状がみられますが、年齢によるものだと思われてしまい病気であると気づかれにくいです。
病気が進行すると、チアノーゼや咳、呼吸困難などの症状が現れます。日頃から食事や運動などでの適切な体重管理と、定期的に健康診断を受診して早期発見につなげることが大切です。
その他に注意したい病気
上述したように、チワワはアップルヘッドと言われる特徴的な頭の形をしており、骨に隙間があることから、脳へのダメージを受けやすい犬種です。そのため、しつけのつもりで軽くたたいたり、頭をぶつけたりしただけでも脳に障害をきたしたり、そのまま亡くなってしまうケースもあります。
また、子犬のうちは低血糖症にも注意が必要です。重度になると、呼吸困難や痙攣を引き起こし、突然死してしまうこともあります。一日の中で数回に分けてごはんを与えることが大切です。
チワワは心臓が弱い犬種のため、突然死してしまうリスクが高い犬種でもあります。呼吸が苦しそうであったり、咳をしているなどの様子がみられたら獣医師へ相談しましょう。
その他にも、シニア期には白内障や呼吸器疾患にも気をつけるようにしてください。普段と少しでも様子が違ったら、動物病院へ連れていくことをおすすめします。
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チワワの適正体重はどれくらい?
チワワを健康に育てるには、どれぐらいが適正体重なのかを把握し、食事や運動により体重管理をすることが大切です。
最近では、ちょっと大きめのチワワを見かけることもありますが、成犬時の平均体重、および子犬の成長期におけるおおよその体重の推移を知ってきましょう。
適正体重
成犬時のチワワの平均体重は、1.5~3kg程度です。ただし、生まれつき骨格が大きな子に関しては、3kgを超えることも少なくありません。愛犬が適正体重なのかどうかは、ボディコンディションスコアという評価方法によって確認できます。
愛犬を撫でたときに薄い皮下脂肪の上から肋骨に触れることができ、かつ愛犬を立たせて上から見たときに、適度なくびれが確認できる状態が理想的な体型=適正体重です。よって、平均体重を超えていても、理想的な体型を維持できていれば問題ありません。
体重の変化
チワワは個体差が大きいので、成長期の体重においても差がありますが、成犬に成長するまでに、以下のように体重が推移していきます。
生後2~3ヶ月:約450~650g
生後4~5ヶ月:約850~1.2kg
生後6~7ヶ月:約1.6~1.8kg
生後8~9ヶ月:約2~2.2kg
生後10~11ヶ月:約2.3~2.4kg
生後12ヶ月:約2.5kg
小型犬の場合は、生後10ヶ月頃にほぼ成犬の大きさになるので、成犬用のフードに切り替えるようにしましょう。
チワワに長生きしてもらうためにできること
チワワとできるだけ長く一緒に過ごすために、飼い主として出来ることはなんでしょうか?ここでは、健康寿命を延ばすためのポイントをご紹介します。
適切なごはんの量
基本的には、フードのパッケージに記載されている給餌目安量を参考にして与えます。
ただし、避妊・去勢をするとどうしても太りやすくなるので、体重に応じた量を与えているのに、体重が増えてしまう場合もあります。そのような場合には、量を調整して与えてください。
逆に、適量を与えているのになかなか体重が増えない場合は、何らかの病気を患っている可能性があるため、獣医師に相談したほうがよいです。その子に合った適切な食事量を提案してくれるため、体重管理に役立ちます。
ストレスをためない
人間と同じく、犬もストレスがたまると問題行動や病気に繋がることがあります。チワワは好奇心旺盛でさみしがり屋な性格のため、長い留守番は苦手です。また環境の変化もストレスになります。できるだけ一緒にいる時間を確保したり、過ごしやすい環境を整えてあげるようにしましょう。
適度な運動
チワワは超小型犬に分類されますが、身体は小柄でも活発な犬種です。ボール遊びや引っ張りっこなどをしてあげると喜びます。ただし、子犬のうちは体力が十分に備わっていないので遊ぶ時間は10分程度にし、成長するにしたがって時間を長くしていきましょう。
一緒に遊ぶことは、ストレス解消や愛犬との絆を深めることにもつながります。毎日、構ってあげる時間を確保するようにしましょう。
チワワは、長時間の散歩が必要な犬種ではないので、室内で十分に運動をすれば必要な運動量を満たすことも可能ですが、1日を通してケージやサークルの中で過ごす時間が多いと、いくら室内でよいとは言われてもストレス過多になってしまいます。運動だけでなく気分転換のためにも、10~20分程度の散歩を1日2回するようにしましょう。
定期的な健康診断の受診
定期的に健康診断を受けることで病気の早期発見につながります。頻度としては1年に1回、シニア期に入ったら1年に2~3回の受診がおすすめです。若くて元気なうちは一般的な検査項目、シニアになったら詳しい検査もできるコースを受診するとよいでしょう。
健康診断は基本的には保険適用外となり、費用は約20,000円〜30,000円程、オプションをつけるとさらに高くなります。
毎日のデンタルケア
人間とは異なり、犬は虫歯になりにくい口内環境ですが、歯磨きをしなければ歯石は付着しますし、放置すると歯周病になります。歯周病は歯や骨を溶かすこともあり、重度になると抜歯が必要です。また、歯周病で歯が抜け落ちた部分から細菌が入り込み全身性疾患へ進行すると、死に至る可能性もあります。
歯磨きが苦手な犬は多いですが、子犬のうちから口や歯を触られることに慣れさせておき、できれば毎日歯磨きをすることが理想です。
歯磨きが難しい場合でも、歯磨きシートや歯磨き効果のあるおもちゃやおやつなども販売されているので、上手に活用して愛犬の歯の健康を守りましょう。
快適な温度管理
チワワは保温性に優れたダブルコートの犬種ですが、メキシコ原産で身体が小さいため寒さには弱いです。快適に過ごせる環境を作るために、エアコンや犬用ヒーターの活用、お散歩時は洋服を着せるなど、寒くないように対策してあげましょう。
日頃の体重管理が健康寿命を延ばすカギ!
適正体重を維持することは、健康寿命を延ばすことにもつながります。人間にも言えることですが、肥満は万病のもとです。食事や運動による体重管理はもちろん、かかりやすい病気を知り予防に努めることは、飼い主の重要な役目です。大切な家族の一員であるチワワが、いつまでも健康で元気いっぱいに過ごせるようにサポートしてあげてくださいね。
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この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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