トイプードルのお風呂事情|入れる頻度や方法と注意点
トリミングサロンでの定期的なお手入れが必要不可欠なトイプードルですが、自宅でお風呂に入れる必要はあるのでしょうか?トリミングサロンではシャンプーもセットになっていることも多く、トイプードルは体臭も少ない方なので疑問に思いますよね。そこで今回は、気になるトイプードルのお風呂事情に迫っていきたいと思います。
目次
トイプードルは自宅でもお風呂に入れてあげた方がいいの?頻度は?
トイプードルは特徴的な巻き毛から、毎日のブラッシングは欠かせません。被毛は伸び続けるので、1ヶ月~2ヶ月に1回はトリミングサロンへ連れて行ってあげる必要があります。そのため、「こまめにお手入れしているし、トリミングサロンではシャンプーもしてもらえるから、自宅ではお風呂に入れる必要がない」と考えている方もいると思います。
しかし、トイプードルは猟犬として鴨を回収するために泳いで活躍していたルーツを持っていることから、水をはじくために皮脂が多い犬種です。遺伝的にもアトピーや脂漏症などの皮膚トラブルを起こしやすく、身体を清潔に保ってあげる必要があります。
とはいうものの、犬の皮膚はデリケートなので頻繁にお風呂に入れるのもよくありません。洗いすぎると必要な皮脂まで洗い流してしまい、皮膚が乾燥して痒みや炎症を引き起こしてしまうからです。
トイプードルは被毛の量が多いので、汚れが気になった時を目安に、トリミングサロンへ行った2~3週間後に1回の頻度でお風呂に入れてあげるとよいでしょう。トイプードルは比較的体臭が少ないと言われているので、サマーカットをしていて被毛が短いという場合には3~4週間に1回で十分かもしれません。月に2回トリミングサロンへ行くという場合には自宅でのシャンプーは不要です。
サマーカットについてはこちらの記事で解説しています
しかし、脂漏症などの皮膚病を患っており、週に1回シャンプーしないといけないという場合もあるかもしれません。愛犬の状態によって適切な頻度は変わってくるので、よく分からないという場合はかかりつけ医へ相談しましょう。
頻度についてはこちらの記事もチェック!
トイプードルは鴨猟に従事していたルーツを持っており泳ぐことは得意なので、水を苦手だと感じにくい犬種ではありますが、もちろん水が嫌いな子もいます。
過去に「無理やりシャンプーをされた」、「泡が目に入った」などの嫌な経験から、お風呂が嫌いになってしまうケースも珍しくありません。「愛犬がお風呂を嫌がってなかなかしっかり洗えない!」、「自分でやるのはいまいち難しい…」という場合には無理せずトリマーさんにお任せするのが安心です。
トイプードルを自宅でお風呂に入れる場合の方法
トイプードルを自宅でお風呂に入れる際に必要なアイテムと手順について解説します。
愛犬をお風呂に入れる前に揃えておくべきアイテム
- 犬用ブラシ(いつも使っているもの)
- 犬用シャンプー、リンス
- タオル
- ドライヤー
1.全体的にブラッシングする
まずは被毛についているほこりやゴミなどの汚れを軽く落としたり、もつれをとるためにブラッシングしましょう。何もせずにいきなり濡らしてしまうと、くるくるの被毛が毛玉になる可能性があるので注意してください。毛玉は皮膚トラブルのもとになるだけでなく、痛みを生じることからお風呂嫌いになってしまう可能性があります。
2.全身を濡らす
お湯の温度は人肌程度(35~38℃くらい)にしておきます。愛犬にかける前に温度の確認をしてくださいね。冬場は寒いので愛犬の様子を見ながらもう少し温度をあげてもいいかもしれません。人間がちょうどいいと感じる温度だと、犬にとっては熱いので気をつけてください。
顔から遠い場所(後ろ足、お尻、背中、前足、顔)から順番にゆっくりシャワーをかけていきましょう。シャワーヘッドを身体に密着させると音がしにくいので怖がりにくくなります。顔周りは水圧を弱めにし、目や耳、鼻などに水が入らないよう顔を上向きにしてください。シャワーの音がどうしても苦手という場合には、濡らしたスポンジやタオルなどにお湯を含ませ、少しずつ濡らしていきましょう。
3.シャンプーする
全身が濡れたらシャンプーを泡立ててから愛犬の身体に乗せ、ゆっくりマッサージするように洗っていきます。シャンプーを直接身体に乗せて泡立ててしまうと、摩擦で被毛が痛んでしまうので、泡を作ってから洗うようにしてください。犬の皮膚は人間の皮膚の1/5~1/3の厚さしかなく、約0.1mm以下と言われています。人間の赤ちゃんよりも薄いのです。そのため、刺激や乾燥に弱いので、爪を立てないよう優しく洗うように注意しましょう。
洗い流す際は、水が上から下に流れるよう、顔周りから流していきます。泡が目などに入らないよう気をつけてください。耳裏の付け根やわきの下、内股などはすすぎ残ししやすいです。シャンプーが残っていると皮膚炎や痒みといったトラブルを引き起こしてしまうので、念入りに洗い流すようにしましょう。
シャンプーは人用ではなく犬用のものを使ってください。最近では子犬用や成犬用、薬用、オーガニックなど種類も豊富です。愛犬に合ったシャンプーがよく分からないという場合は、獣医師やトリマーさんに相談してみてくださいね。
シャンプーについてはこちらの記事をチェック!
4.しっかり乾かす
タオルでしっかり水気をとりましょう。皮膚が濡れたままになっていると菌が繁殖しやすくなり、ニオイや皮膚トラブルの原因ともなってしまいます。ドライヤーの前にしっかり水気をとっておくことで、ドライヤーの時間が短くなり愛犬の負担の軽減になります。
トイプードルの被毛はしっかり乾かすのが難しいので、濡れているところが残らないよう念入りに、でも手短に仕上げましょう。ドライヤーを近づけすぎて愛犬が火傷しないよう、同じところに当て続けないようにしてくださいね。風が目に当たらないようにすることも大切です。乾かし終わったら、ブラシで毛並みを整えてあげましょう。
トイプードルをお風呂に入れる際の注意点
トイプードルは身体が小さいので、お風呂は身体に負担がかかります。なるべく負担をかけないように、あらかじめ動画を見て手順を確認しておいたり、トリマーさんに愛犬のシャンプーのコツを聞いてみるのも良いでしょう。老犬の場合は特に、当日の体調を考慮してお風呂に入れるかどうか判断してください。万が一体調が悪くなってしまったときのために、かかりつけの動物病院があいている時間帯にシャンプーをするのが安心です。
寒い季節は風邪を引いてしまうこともあるので、冷え込みの強い時間帯はやめましょう。冬は水温と気温に差があり身体に負担がかかってしまうので、月1回程度の頻度でも良いかもしれません。
人と同じで、ご飯のあとすぐのお風呂は避けるのがベターです。皮膚病の治療中という場合には獣医師の指示に従ってお風呂に入れてあげてください。
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トイプードルはいつからお風呂に入れていいの?
自宅でお風呂に入れるには子犬のころから慣れさせておくとスムーズですが、子犬はいつからお風呂に入れても良いのでしょうか?
ワクチンが終わってから
子犬をお風呂に入れるのは、最後のワクチン接種から2週間ほど過ぎ、免疫がついてからが望ましいです。免疫のついていない状態でお風呂に入れてしまうと風邪をひいたり体調を崩してしまうこともあります。抵抗力も弱いので、汚れが気になるという場合には、ぬるま湯でタオルを濡らし汚れた部分を拭き取ってあげましょう。お風呂に入れられない間はブラッシングで清潔さを保つようにすれば問題ありません。
一般的には生後2~3ヶ月以降からお風呂に入れられると言われていますが、愛犬が自宅にやってきて環境や飼い主に慣れてから(2~3ヶ月目あたり)がはじめてのお風呂のタイミングとして望ましいです。1番最初は、足やお尻など身体の1部分のみを洗う程度に抑えておくと子犬の負担になりにくいのでおすすめです。
はじめてのシャンプーはトリミングサロンで行うのもよいでしょう。1度嫌な思いをしてしまうと、それ以降自宅で行うのが難しくなってしまうこともあります。また、子犬のうちにサロンへ行くことで社会化にも繋がるというメリットもあります。「子犬はワクチンが済んでから」、「生後〇ヶ月経ってから」などの条件がある場合もあるので、事前にサロンに確認しておくと安心です。不特定多数のわんちゃんがやってくるので、十分に免疫がついてからデビューするようにしましょう。
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シャンプーとお風呂は違う?
ここでは「シャンプー」と「お風呂」は同義として扱っていますが、細かく分けると「シャンプー」は泡で洗ってあげること、「お風呂」は浴槽や洗面所にお湯をためて浸かることを指す場合があります。お湯につかることは血行の促進や、リラックス効果があるとされていますが、体温が上昇することで心臓や身体に負担がかかってしまうこともあるので、入浴時間には注意が必要です。
トイプードルは自宅でもお風呂に入れてあげよう
病気の予防や被毛の清潔さをキープするために、自宅でもお風呂に入れてあげるのが望ましいということがわかりました。子犬のうちから慣れさせておくことで、成犬になってもスムーズにシャンプーをさせてくれるはずです。
ただし、トイプードルは被毛が特徴的なので自宅でシャンプーするのは難しいという方も多いと思います。そんなときは無理せずサロンにお願いしましょう。月に1回トリミングサロンへ行くという方はそのタイミングで良いですし、トリミングの間隔はもう少しあいてるけど、シャンプーだけしてもらおうというのでも問題ありません。愛犬の状態でもシャンプーの頻度は変わってくるので、迷ったら獣医師やトリマーさんにも相談してみると良いでしょう。
自宅でお風呂に入れてあげる場合でも、サロンでシャンプーをしてもらう場合でも、毎日のブラッシングは忘れずに行い、愛犬の健康を保ってあげてくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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