老犬が寝てばかり…大丈夫?愛犬の老化度チェックをしよう
ワンちゃんも人間と同様、かつては元気いっぱいであっても、老化すると体力が衰え、睡眠時間が長くなります。いわゆる老犬になってしまうと、一日のほとんどを寝て過ごすことが増え、心配になる飼い主さんは少なくはありません。本記事では、老犬の睡眠についてと、ワンちゃんが老化し始めた時のサインをご紹介していきます。愛犬がそろそろ老犬の段階に入ってきている方も、これからワンちゃんを飼う予定の方も是非参考にしてみてください。
そもそも老犬は何歳から?
そもそも、老犬は何歳のワンちゃんのことを指すのでしょうか。ここでは、老犬の定義について簡単に解説していきます。
老犬はだいたい7歳以上
一般的に小型・中型犬は7〜8歳くらいから、大型犬は5〜6歳くらいから高齢期に入ると言われています。
しかし、ワンちゃんが高齢期に入ったからと言って必ずしも老犬の見た目や特徴が表れるとは言えません。老犬と言われる年齢でも、まだまだ若い犬も多く、老化現象には個体差があります。
皆さんの愛犬はいかがでしょうか。「うちの子はもう8歳なのに全然元気!」という方もいれば、「高齢期に入って一気に衰えを感じている」という方もいるでしょう。
愛犬の老化を寂しく感じる方も多いかと思いますが、老犬には子犬の時期とは違う、老犬ならではの可愛さがあります。また、愛犬と一緒に過ごしてきたという時間の流れに愛情を改めて感じることもできます。
ワンちゃんも人間と同じで必ず歳をとるので、老化をネガティブに捉えるのではなく、少しでも楽しく、健やかに過ごすための工夫などを考え、愛犬の一生を豊かなものにしてあげましょう。
老犬の睡眠時間はどれくらい?
ワンちゃんは歳をとると睡眠時間が長くなると一般的には言われていますが、実際の老犬の睡眠時間はどのくらいなのでしょうか。ここでは、老犬と、子犬・成犬の睡眠時間について解説していきます。
老犬の睡眠時間
一般的に7歳以上のワンちゃんを老犬や高齢犬と呼びますが、老犬のワンちゃんは一日に12時間以上の睡眠を必要とすると言われています。これは、老犬は幼犬や成犬と比べて、体力の回復に時間がかかるからです。また、体力の回復だけでなく体力の温存のためにも、睡眠時間をたっぷりとらなければなりません。
ワンちゃんの睡眠時間は、子犬から成犬に成長するにしたがって減っていきますが、歳をとってくるとまた睡眠時間が増えていきます。
ここで一点気を付けたいことが、ワンちゃんの睡眠時間は個体や環境によって異なるという点です。老犬だからと言って必ずしも長時間寝ているということもないため、個体差があると認識しておきましょう。
老犬以外の睡眠時間
一般的に子犬と呼ばれる生後0ヶ月〜2歳までのワンちゃんは、一日の平均睡眠時間が18〜19時間程度だと言われています。人間の赤ちゃんと同じように、子犬も一日の大半を寝て過ごしていることが分かります。
生後0ヶ月~2歳のワンちゃんを更に細かく分けると、幼犬(生後0〜6ヶ月)と若齢犬(6ヶ月〜2歳)に分類することができ、それぞれの睡眠時間は、幼犬が約18〜20時間で、若齢犬が約14〜16時間だと言われています。子犬は好奇心旺盛で活発なため、長時間の睡眠をとって体力を回復させる必要があるのです。
一方で成犬の睡眠時間はだいたい12~15時間程度だと言われています。
老犬が寝てばかりいる時の注意点
では、老犬が寝てばかりいる時に我々飼い主が気を付けるべきことは何があるのでしょうか。ここでは、老犬が寝てばかりいる際の注意点をいくつかご紹介します。老犬のワンちゃんを飼っている方は特に必読です。
注意点①床ずれ
老犬が寝てばかりいる時には、まずは床ずれを起こしていないかチェックしましょう。
ワンちゃんは、体の一部が圧迫された状態で長時間寝ていると、血行不良により皮膚の細胞が壊死してしまうことがあります。床ずれは悪化が早いと言われているため、見つけたらすぐにかかりつけの獣医さんに診てもらいましょう。
床ずれを防ぐには、適度に寝返りを打たせてあげたり、床ずれ防止のマットやクッションなどを置くなどの対策が効果的です。
注意点②肥満
寝てばかりいると、エネルギーを消費することも無くなるので肥満のリスクも高まります。ワンちゃんは、我々人間と同じように、肥満になってしまうと心臓や関節へ負担がかかり、糖尿病、呼吸器系の病気にかかってしまう恐れがあります。そのため、寝たきり状態の老犬は、運動量が多い成犬に比べて肥満になるリスクが高いと言えます。
しかし、単純に食事量を減らすだけでは、ワンちゃんのストレスにもなりかねないので、シニア用のフードなどを活用してみましょう。また、動けるようであれば適度な散歩などで、運動不足にならないように気を付けてあげましょう。
注意点③血行不良による冷え
老犬は寝てばかりいると運動量が低下し、血行不良になることがあります。
血行不良は体が冷えやすくなりますが、老犬にとって冷えは身体に大きな負担がかかります。人間にとってはちょうどいい室温でも、ワンちゃんにとっては寒いと感じることもあるので、適度に室温の調整は行ってあげましょう。
更に、冷え性になってしまうと胃腸の働きが弱くなり、消化不良を起こす可能性があります。血行不良はさまざまな病気を引き起こす原因にもなるため、室温には注意しましょう。
ワンちゃんの老化度チェック
ワンちゃんは老化が進むと睡眠時間が増えることが分かりました。老化はワンちゃんであっても我々人間であっても避けることができないですが、ワンちゃんの老化が始まった時に見せるサインを知っておけば、何かしらの対策を立てることができます。ここでは、ワンちゃんの老化現象をそれぞれご紹介していきますので、愛犬の老化が気になる方は是非参考にしてみてください。
①睡眠時間
ワンちゃんは、老化が進むと睡眠時間が長くなります。老犬の睡眠時間が長くなるのは、体力の衰えが原因の1つとされています。
また、単に睡眠時間が長くなるだけでなく、起きているときの反応が薄くなり、来客や大きな騒音があったりしても、関心を示さなくなることも珍しくありません。このような様子が見られたらワンちゃんの老化が進んでいる可能性があるので、皆さんの愛犬もチェックしてみてください。
②食欲
食欲も、ワンちゃんの老化をチェックするには必ず見なければならないポイントです。ワンちゃんは歳をとり、加齢が進むと食に興味を示さなくなります。
我々人間も歳をとると食欲が低下したり、脂っこいものを食べることができなくなってしまいますよね。それと同様に、老犬の場合も食欲が低下してしまったり、今までは喜んで食べていたおやつなどを食べなくなってしまうことがあります。
また、老化が進むにつれてエサをうまく食べられなかったり、食べ方も変化してきます。ワンちゃんがエサをよくこぼすようになったり、口の周りが汚れるようになったりした場合は、老化が原因の可能性があります。
③意欲
成犬の時は色んなものに興味を示していたのに、老犬になるとそのような意欲が無くなってしまいます。
例えば、老犬になるとワンちゃんは、遊びに対して興味が無くなったり、来客があっても無視するようになることがあります。また、遊びはするものの、すぐに飽きてしまうような様子も、老犬の特徴と言えます。
このような意欲を取り戻すのは簡単ではありませんが、年だから仕方ないと考えるのではなく、新しいおもちゃを与えたり、他のワンちゃんと遊ばせるなど、無理のない範囲で刺激を与えてみましょう。
④体力
人間と同じように、ワンちゃんも老化と共に体力が衰えてきます。老化のサインの中でも最も分かりやすいのではないでしょうか。
体力が衰えた老犬の特徴としては、歩くスピードが遅くなったり、階段の上り下りができなくなるなどが挙げられます。
また、体力が無いあまりに遊ぶ時間も短くなってしまうことがあります。老犬は、全体的に動作が鈍くなるので、皆さんのワンちゃんも老化が進んできたら確認してみましょう。
⑤トイレ
老化が進むとトイレに失敗してしまうワンちゃんも中にはいます。
これは、歳をとると膀胱などの内臓の筋肉が衰え、尿意を伝える神経伝達経路も若い頃のようには働かなくなってしまうからです。
トイレに失敗してしまうと、成犬まではしつけやトイレトレーニングでどうにか対処できますが、老犬の場合だと仕方がないものなので、叱ったりきついしつけをしたりするのは避けましょう。
⑥皮膚・被毛
ワンちゃんも人間と同様に、被毛や皮膚に変化が出てくることがあります。
例えば、白髪が生えてきたり濃い毛色のワンちゃんの場合だと、被毛の色が薄くなったりすることがあります。
また、全体的に毛の伸びるスピードが遅くなったり抜け毛がひどくなるなどの現象も見られます。更に、皮膚に関しては張りがなくなってきたり皮膚病にかかりやすくなったりすることがあります。
日頃のお手入れの際にチェックしてみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、老犬が寝てばかりいる理由や、老化のサインをご紹介しました。
愛犬が寝てばかりだと心配になりますが、ワンちゃんは、老化が進むにつれ自然と睡眠時間も長くなります。少しでも快適に眠ることができるよう、寝床の環境を見直してあげるとよいですね。
今ワンちゃんを飼っている方も、これからワンちゃんを迎える方も、本記事を踏まえた上で愛犬と向き合ってみてください。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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