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ポメラニアンは丸刈りNG!被毛の大切な役割とバリカンカットがおすすめできない理由について

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ポメラニアンはその被毛の豊富さから、さまざまなカットスタイルを楽しんでいる飼い主さんが多いですね。夏が近くなるとサマーカットをするという方も多いかと思います。しかし、ポメラニアンの被毛を短くしすぎることはリスクしかないことをご存知でしょうか。今回は、ポメラニアンの丸刈りは避けた方がいい理由をお話しします。

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目次

  1. ポメラニアンの被毛について
  2. 犬の被毛の役割
  3. ポメラニアンは丸刈りにしない方が良いのはなぜ?
  4. 愛犬が丸刈りの時に注意しなければいけないこと
  5. トリマーさん選びも重要
  6. ポメラニアンの丸刈りは避けよう

ポメラニアンの被毛について

ポメラニアン

まずはじめにポメラニアンの被毛の構造を知っておきましょう。

ポメラニアンはダブルコートの犬種

ポメラニアンはアンダーコートとオーバーコートの2層からなるダブルコートの犬種です。アンダーコートは下毛とも言われ、柔らかく保温機能に優れているので体温調節の役割があります。

一方のオーバーコートは上毛と言われ、水をはじいたり紫外線から皮膚を守る役割があります。長毛種なので換毛期には密集しているアンダーコートが大量に抜けるのが特徴です。

ダブルコートの犬は一定の長さまで伸びると自然に被毛が抜け落ちるので、基本的にはトリミングの要らない犬種になります。

長くてふわふわの被毛をもつポメラニアンは意外にも、シングルコートのトイプードルやヨークシャーテリアなどの犬種とは異なり、トリミングは必須ではないのです。ただし、被毛のカットは不要でも、爪切りや耳掃除、肛門腺絞りなどのグルーミングと呼ばれるお手入れはしてあげなければいけません。

ダブルコートについてはこちらの記事で詳しく解説しています

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犬の被毛の役割

ポメラニアン

ほとんどの犬に生えている被毛は、巻き毛だったりふわふわだったりとさまざまで、犬種の魅力の1つにもなっていますよね。そんな犬の被毛には大切な役割があります。1つずつ見ていきましょう。

皮膚の保護

犬の皮膚は人間の赤ちゃんよりも薄いと言われています。被毛があることで、葉っぱや木の枝、身体を掻くときの爪など外部の刺激から皮膚が守られているのです。

また、被毛には紫外線から皮膚を保護する役割もあります。紫外線を浴び続けると日焼けしてしまうことはもちろん、しみやしわ、皮膚炎を引き起こしたり、皮膚がんや眼病のリスクも高くなると言われています。

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体温調整

犬は汗をかかないので、ダブルコートの犬は季節に合わせてアンダーコートが生え変わることで体温調節をしています。春と秋に2回生え変わりますが、この時期が換毛期です。

シングルコートの犬は比較的温暖な地域出身なのでアンダーコートが生えていないと言われています。保温の役割を持つアンダーコートがないため、寒さには弱いです。

寄生虫などの虫から守ってくれる

犬は草むらに入っていくことも多いので、虫に遭遇する確率が高いですが、被毛はノミやダニ、蚊や蜂などから皮膚を守ってくれます。被毛ですべての虫を防ぐのは難しいものの、身体に近づくほど高密度になっているので、虫に刺されにくくなっているのです。虫刺されは痒みを引き起こすだけでなく感染症の原因となることもあるため、被毛にはバリアの役割があると言えますね。 

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ポメラニアンは丸刈りにしない方が良いのはなぜ?

ポメラニアン

夏が近づくと短くカットされたポメラニアンを見かけることが多くなります。暑さ対策として取り入れられているカットスタイルなのに、どうしてバリカンで刈り込むことはよくないと言われているのでしょうか?

毛質が変わってしまう可能性がある

サマーカットは「涼しそう」、「お手入れが楽になるから」などの理由で行われることが多いと思います。しかし、ポメラニアンをはじめとするトリミングが必要ではない犬種は、毛の長さが一定以上伸びないため、短く刈り込むことでゴワゴワな毛質に変わってしまう可能性が高いのです。中には毛色が変わってしまう子もいます。毛質が変わってしまう原因ははっきりとは分かっていません。

脱毛してしまうことも珍しくない

毛周期停止(アロペシアX)はポメラニアンが発症しやすい脱毛症で、「ポメハゲ」とも呼ばれます。痒みはなく、左右対称に脱毛が進行していき、皮膚に色素沈着がみられることも。詳しい原因は分かっていませんが、バリカンを使うことで肌にダメージがかかり、生え変わりのサイクルが停止してしまうことや、何らかの遺伝的な要因が関係しているのではないかと考えられています。

また、短くした後は、生えてきたとしても均一に被毛が伸びず、毛が薄いところや濃いところができまだらになる事が多いと言われています。

どうしても短めにカットしたいという場合は、時間も料金もかかりますが、ハサミで仕上げてもらいましょう。ハサミでのカットであれば必ず安心という訳ではありませんが、脱毛の可能性は低くなります。

「毎年サマーカットにしているけど平気」、「短くしても生えてくる」という飼い主さんもいますが、個体差があるので、すべてのポメラニアンがまたちゃんとふわふわの被毛が生えてくるとは言えません。一時的な脱毛でまた生えてきたという子もいれば、元の長さになるまで3~4年かかる子もいますし、一生脱毛したままという子もいます。

数か月ほど経ってやっと全体的に生えてきたと思っても、ある部位だけ生えてこないということも珍しくありません。また、部位によって伸びるスピードが異なるのでアンバランスな見た目になってしまうこともあります。若いうちは被毛が伸びても、シニアになってサマーカットをすると被毛が伸びなくなるケースや、被毛が生えるスピードが遅くなることで生え揃うまでかなりの時間を要することもあります。

皮膚に直接ダメージがかかる

地肌のピンク色が見えるほどに刈られてしまうと直射日光によるダメージで皮膚が荒れることも珍しくありません。紫外線で皮膚に炎症が起きたり、日焼けで色素沈着することもあります。また、被毛で遮られていた日光が皮膚に届くことによって暑さを感じやすくなるという意見もあります。

ハサミでもボサボサになる?

バリカンを使わなくても短めに切りそろえることで、伸びる毛と切られたことで成長が止まってしまう毛が混ざり、定期的にカットし続けないとボサボサに見えるようになってしまうことがあります。短めのカットスタイルに挑戦するのであれば頻繁にトリミングサロンに通うことになるかもしれません。

部分的なカットはメリットも

お尻周りや口元などの汚れやすい部位の被毛を短くすることは、清潔に保つため効果的です。特にシニアになるとシャンプーが負担になるので、被毛を短くすることでお手入れの時間を短縮でき、愛犬の負担を軽くすることができます。

丸刈りにするメリットはあるの?

被毛を短くするメリットとしては「毛玉ができにくくなる」、「お手入れが楽になる」、「皮膚の異常に気付きやすくなる」などが挙げられますが、短くしても抜け毛の量は減らないですし、ポメラニアンの場合は脱毛してしまう可能性も高いので特段メリットはないでしょう。暑さ対策のために被毛を短くしたいのであれば、お腹周りや脇などを部分的に短くしてもらえば十分ではないでしょうか。

愛犬が丸刈りの時に注意しなければいけないこと

ポメラニアン

毛玉が酷い場合や、皮膚病を患っていて丸刈りにしないといけないというケースもあるでしょう。愛犬が短くしないといけなくなった場合に、注意しなければいけないことをご紹介します。 

洋服を着せよう

お散歩時やお出かけ時は洋服を着せて愛犬の皮膚を守ってあげましょう。皮膚が晒されることで、今まで被毛で守られていた部分が傷つきやすくなっています。身体が痒くて掻いたり、他の犬と遊んでいるとき爪で傷ついてしまうこともあります。

また、被毛が短いことで体温調節がしにくくなっています。夏場は紫外線や直射日光から、冬は寒さから保護するため洋服を着せてあげるのがおすすめです。特に夏は虫刺されなどの恐れもあるので、虫よけ効果のある洋服も良いかもしれません。

温度管理に注意

丸刈りにされることで寒さに弱くなり、風邪を引きやすくなると言われています。人間が快適だと感じていても、床に近い位置にいるポメラニアンは寒さを感じているかもしれません。愛犬の目線に立って温度設定してあげましょう。

夏場に冷房の効いた室内で過ごすことが多い犬にとっては、被毛が短くなることでお腹を壊してしまうこともあると言われています。

日々のお手入れを念入りに

ポメラニアンは被毛の特徴から毛玉ができやすいです。毛玉は皮膚が蒸れやすくなる他、皮膚が引っ張られて痛みを生じることもあり、悪化するとフェルト状になってしまいます。

毛玉をほぐすのは皮膚や被毛にダメージがかかるため、毛穴から出血してしまったり、ほぐしてもまた絡まりやすくなったりすることもあります。その場合はバリカンで刈り取るしかありません。そうならないためにも、日々のお手入れでなるべく毛玉を防ぐことが大切です。

脇や耳裏などはもつれやすいので、特に念入りにブラッシングしてあげてください。アンダーコートは換毛期にごっそり抜けますが、オーバーコートは日々抜けます。抜けた毛(死毛)は身体に残ったままになっていることも多いので、毎日のブラッシングで死毛を取り除くことが大切です。

トリマーさん選びも重要

ポメラニアン

愛犬のカットを任せるにあたっては、信頼できるトリマーさんを見つけることも重要です。ダブルコートの犬、特に被毛がデリケートなポメラニアンをバリカンを使ってサマーカットするにあたってはリスクがありますが、事前に説明してくれない人もいます。

また、サマーカットや〇〇カットの認識が飼い主さんとトリマーさんで異なり、とても短くされたというトラブルもよく起きます。飼い主さんは丸刈りにするつもりがなくても、カットスタイルのみ伝えると思いの外短くされてしまうことも珍しくありません。画像を見せたり、バリカンを使わずハサミのみで仕上げてもらうようお願いしたりしましょう。

ブラッシングでもほぐせないレベルの毛玉が出来ている場合はバリカンで短くせざるを得ないこともあるので、そこは飼い主さんも了承しておく必要があります。また、毛玉が酷い場合、追加料金がかかることがほとんどです。不安であれば「バリカンを使う前に一報ください」と伝えておくといいかもしれません。

ポメラニアンの丸刈りは避けよう

ポメラニアン

毛がもじゃもじゃで暑そうだからサマーカットにするという飼い主さんは多いですが、犬と人間では暑さの感じ方が異なると言われています。犬は人と比べて皮膚が薄いので、皮膚を守ったり、体温調節のために必要だから被毛が生えているのです。その被毛を短くしてしまうことで本来の機能が損なわれてしまうと皮膚病になったり脱毛するというようなトラブルに繋がります。犬を丸刈りにしてしまうということは、さまざまなリスクから守ってくれているバリアをはぎとっていることになるのです。

個体差があるのですべての子が伸びなくなるというわけではありません。しかし、バリカンを使うことで元通りに伸びなくなる可能性はとても高いです。愛犬のためを思ってやったことが結果として愛犬の健康を損なわないよう、正しい知識を持ち、周りの人がやっているからという理由だけでやらないように気をつけましょう。ポメラニアンは毛並みが生えそろうまでに3年かかるとも言われている犬種です。万が一毛質が変わってしまった場合、元通りになるかは分からないですし、同じように生えそろうまでに数年かかることも珍しくありません。安易に短くして脱毛症になってしまったら後悔してからでは遅いですよ。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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