老犬は便秘になりやすい?老犬のトイレ事情と解消法をご紹介
「うちの犬、ずっと快便だったのに老犬になってから便秘気味みたい」という悩みをもつ方も多いと思います。
今回はそんな飼い主さんに向けて、老犬の便秘の目安と症状、その対処法について解説します。
日常的にできる対策が多いので、ぜひ本記事を参考に実践してみてください。
老犬の便秘とは
「最近うちの犬、トイレの回数が減ったなぁ」
愛犬のトイレ事情、前と比べて変わったと感じたことはないでしょうか。
たとえば次のようなことは思いつきませんか?
- 食べるごはんの量に比べて排便の回数が少ない
- 長時間トイレの周りをうろうろしている
もしかするとそれは、老犬の便秘サインかもしれません。
うんちの量や色、形に違和感を感じたり、回数が明らかに変化したりしたときは、老犬の健康を考えて排便のチェックと対策を考えていく必要があります。
次に具体的な便秘の症状について解説するので、便秘かどうかの目安としてぜひ参考にしてくださいね。
老犬の便秘の症状
動物は、人間と比べて痛みや感情を表現するのが苦手です。
そのため、便秘の症状は飼い主自身がしっかりチェックすることが大切になります。
愛犬の様子・行動・しぐさをよくチェックしていれば、便秘だと判断できる場合があります。
以下に紹介する3つの項目に当てはまらないか日常的に確認してみてください。
見た目からわかるポイント
「最近、おなか周りが太ってきた?」
ご飯の量は変えていないのに、おなか周りがポッコリしている。
もしかすると、それは便秘が関係しているのかもしれません。
とくに下腹部あたりが張っているときには、便秘になっている可能性があります。
行動からわかるポイント
老犬の便秘は、室内の行動そして散歩中の行動からチェックできます。
とくに若い頃の動きと違いが出ている場合、体調に変化が出やすいのでしっかり確認してみてくださいね。
行動からわかるポイントは主に次のとおりです。
- 便を出すそぶりが見られない
- トイレにいる時間が長い
- くるくる回る
こういった行動はかなり目に留まりますし「不思議な行動をしているな」と違和感を感じやすいと思います。
歳をとると体を動かさない時間が増えるので、いつもと動きが違うときは便秘になっている可能性があります。
症状からわかるポイント
すでに便秘が悪化している場合、目に見えて症状が出ているはずです。
ここまでくると急いで対応する必要があるので、しっかり頭に入れておきましょう。
- 体が震える
- 排便時に鳴く
- 嘔吐する
- 痙攣する
このような症状が出ている場合、便秘が悪化して内臓を傷つけている可能性があります。
場合によっては手術が必要になることも考えられますので、急いで病院に連れていきましょう。
老犬の便秘の原因
愛犬に便秘の症状が出ていると感じたら、便秘になってしまう原因を知っておきましょう。
老犬が便秘になる原因は主に次の3つに分類されます。
- 食事に関する原因
- 体に関する原因
- 精神的な原因
では一つずつ見ていきましょう。
食事に関する原因
犬は、歳を重ねていくと食事に大きな変化が出てきます。
たとえば、若い頃は食欲旺盛でごはんの時間を喜んでいたけど、老犬になった今はドッグフードを残しているといった「食欲の低下」です。
また、運動しているにもかかわらず水を飲んでくれない「水分摂取の低下」があると便秘になりやすいといわれています。
これは人間も同じで、食事の量が急激に減ったときや水分をとらないときには、排便のペースが不規則になって便秘になってしまいますよね?
また、便秘中にはトイレにこもる時間が長くなることもよくあるはずです。
それと同じように、老犬も食事量・水分量の変化が腸内環境を不安定にしてしまっているのです。
そのほかにも、栄養不足やごみ・固形物の誤飲などは、内臓を悪くしてしまう原因となりやすいので注意しておきましょう!
体に関する原因
若いころに比べると老犬はいろいろな部分が衰えていきます。
とくに衰えが出やすいのが体であり、歳を重ねると目に見えて老け込んでしまいますよね。
じつは、この「体の衰え」によって便秘になることがあるんです。
まず、老犬になると運動量が減ります。
それにつづき、筋肉量が低下していきます。
つまり、腸を動かす筋肉までも衰えてしまうのです。
また、筋肉量が低下すると肛門部の力も弱くなってしまい、固い便が肛門を傷つけてしまうことがあります。
肛門が真っ赤に炎症していたり、痛みで鳴いたり、うろうろしている姿を見たのなら、それが便秘の原因になっているのかもしれません。
精神的な原因
人間は精神的に弱い生き物です。
それと同じように、犬も精神面でストレスを抱えると病気になってしまいます。
たとえば、思い通りにいかないときや怒られたときに感じるストレス、また病気や薬の副作用によって精神的ダメージを受けている可能性があります。
こういったストレスで最初に問題が起こるのは内臓です。
内臓が悪くなるということは、腸内環境だって悪くなってしまいます。
動物は表情を読みづらい生き物ですが、人間と同じように動物も精神的なストレスを抱えやすい生き物です。
この原因が当てはまらないか、日ごろからチェックしておきましょう!
老犬の便秘の対処法
前章でご紹介した便秘の症状や原因に当てはまっているのなら、次の2つの行動をとっていく必要があります。
- 症状が軽い→自宅でできる対策
- 症状が重い→病院で対策
便秘の症状が重く、一刻を争うようでしたらすぐに病院へ行きましょう。
このとき、そこまで症状もなく「なんとなく便秘かな?」くらいであれば、自宅でも簡単に対策が行えます。
本章では老犬の便秘解消法を以下の2項目に分けて紹介していきます。
- 食事による対策
- 行動による対策
では、それぞれ見ていきましょう。
食事による3つの対策
実は犬の便秘は、食事を意識することによって対策できます。
ドッグフードを意識したり、おなかに良い食べ物を与えたりすることによって簡単に解決できる場合もあります。
以下に紹介する3つの解消法を試してみてください。
消化しやすいドッグフードを選ぶ
老犬の腸内環境を改善するためには、消化しやすいドッグフードを選ぶことが大切です。
たとえば、パッケージに「オリゴ糖」と記載されているフードを選んでみましょう。
オリゴ糖には腸の動きを助ける効果があり、おなかの具合を改善し、便秘解消効果を促します。
この成分はドッグフードにそのまま含まれているので、あなたがやるべきことはドッグフードを買い替えるだけです。
また、フードを与えるときには老犬の水分補給のことを意識し、お湯でふやかしてから与えるとさらに効果的ですので、あわせて実践してみてください。
食物繊維が豊富な食材を選ぶ
自分でドッグフードを作っているのなら、そのフードの中に消化促進効果のある「食物繊維が豊富な食材」を加えてみましょう。
食物繊維も便秘解消に効果的です。
たとえば、サツマイモやキャベツなど繊維系の野菜には食物繊維が豊富に含まれているので、ドッグフードに加えてみてはどうでしょうか。
このとき、フードに加える量は大さじ1杯くらいを柔らかくして与えるのがオススメです。
もし硬いまま与えてしまうと、それが便秘の原因になることもあるので、必ず柔らかくして与えることを意識してください。
整腸作用のある食べ物を与える
便秘対策には、ヨーグルトやチーズなど善玉菌を多く含む食べ物も効果的です。
生きた善玉菌を体内に取り入れることによっておなかの調子を整えてくれます。
また、こういった食材は犬も大好きなので、おやつ感覚でおいしく食べてくれる子もたくさんいます。
もちろん食べすぎには注意が必要なので、1回の食事で大さじ一杯くらいを目安に与えてみてはどうでしょうか。
行動による3つの対策
今まで便秘対策を意識していなかった人は、老犬を運動させたり、トイレサポートすることによって便秘が解消しやすいと知っておきましょう。
3つの行動でできる簡単な便秘解消法があるので、それぞれチェックしてみてください。
おなかまわりのマッサージをする
老犬が便秘になってしまうのは、腸の動きが悪くなっていることが原因です。
「腸の動きが悪い=便が肛門まで移動しにくい」
というわけですので、できる限り腸を動かしてあげる必要があります。
そのため、おなかの調子が悪そうだと感じたのなら、撫でるような感じでおなかまわりのマッサージをしてみましょう。
このとき大切なのは、強くマッサージしないことです。
犬は人間のように体が大きくないので、あなたが強くマッサージすると腸を傷つけてしまう可能性もあります。
よって、マッサージするときは「やさしく、やさしく」を意識しておこなっていきましょう。
もし、マッサージのやり方がわからないのなら、Youtubeに参考の動画がたっぷりあるので、事前にチェックしておくのもオススメです。
適度な運動をする
老犬の便秘を対策したいというのなら、日々適度な運動を心がけてあげましょう。
犬は運動が好きな生き物ですので、毎日家で動かずに過ごしていればストレスが溜まってしまいます。
このとき、運動量はそこまで多くなくても問題ありません。
ちょっぴり歩くだけでも大丈夫です。
大切なのは、ストレスを溜めないこと。
そして、全身を動かし腸を活性化してあげることが便秘解消に効果的なので、時間を決めて散歩に出かけてみてはどうでしょうか。
もしもあまり自宅を動けないというのなら、おもちゃで遊んであげることも解消法になりますので、あなたの老犬にあった運動を考えてみてください。
また、運動後にはおなか周りをやさしくマッサージしてあげると、さらに便秘解消効果が期待できますよ!
排泄をサポートする
老犬になると筋肉が衰えて足腰が悪くなっています。
そのため、自分で自分の体重を支えられなくなり、トイレを嫌がって便秘になるケースもあります。
このときの便秘解消法としては、あなた自身が老犬の体を支えて排泄をサポートしてあげることが大切です。
たとえば、トイレ中に足が震えるのなら両脇を支えてあげるといいでしょう。
また、犬用の介護ハーネスも販売されていますので、トイレサポート用にハーネスを着用してみるのもいいかもしれません。
まとめ
この記事では、老犬の便秘について以下の内容を紹介しました。
- 老犬の便秘の症状
- 老犬が便秘になる原因
- 老犬の便秘解消法
体の衰えとともにやってくる老犬の便秘。
いろんな原因があることが把握できたでしょうか。
老犬の便秘が悪化すると、少しずつ健康が脅かされることになります。
フードの変更・マッサージ・サポートなど、簡単にできる解消法もたくさんあるので、今日からすぐに始めることもできますよ。
そのため、まだ便秘気味じゃない老犬には「予防」を、そして便秘気味の老犬にはすぐに「便秘解消法」を試していきましょう!
この記事のライター
bibi
ヨークシャーテリアと幸せな毎日を過ごしています。魅力あふれるわんちゃんたちと暮らす楽しさを皆さんにもお伝えできればと思います。
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