フレンチブルドッグのニオイについて解説していく前に、まずはフレンチブルドッグがどのような犬種なのかについてご紹介していきます。

まず最初に、フレンチブルドッグの歴史について簡単にご紹介します。フレンチブルドッグは、元来イギリスで誕生した犬種と言われており、牛と戦わせるために用いられた戦闘犬として活躍していました。

しかし、このように戦闘犬として活躍していたフレンチブルドッグですが、1835年には「動物虐待法」が施行されたため、フレンチブルドッグが牛と戦わせられることも禁止されるようになりました。

これ以降、ブリーダーたちによる品種改良や交配研究を経て、攻撃性が抑えられた穏やかな性格をしたフレンチブルドッグが誕生します。また、名前に「フレンチ」と付いているため、フランスの犬種だと勘違いする方も少なくはないですが、フレンチブルドッグはイギリスのワンちゃんなのです。

ご存じでない方もいるかと思いますが、フレンチブルドッグは「アメリカタイプ」と「ヨーロピアンタイプ」の2種類に分かれています。アメリカタイプのフレンチブルドッグは、ヨーロピアンタイプと比べて胴が短く、ずっしりとしているのが特徴です。また、比較的小柄で、顔と頭は大きいバランスをしています。更に、丸い輪郭をしているため全体的に可愛らしい雰囲気をしています。

ヨーロピアンタイプのフレンチブルドッグは、アメリカタイプよりも筋肉質でがっしりとした見た目が特徴的です。また、アメリカタイプと比較しても顔や頭はやや小さく、シャープですっきりとしたフォルムをしています。更に、ほっぺが垂れ下がっており四角い輪郭をしており、身体全体を見ても、アメリカタイプよりも胴が長いのが特徴的です。

結論から申し上げます。フレンチブルドッグは臭いニオイがすることがあります。「あんなに可愛い見た目をしているのに臭いの…？」「何が原因で臭いの？」と思う方も多いのではないでしょうか。ここでは、フレンチブルドッグが臭いと言われている原因をご紹介します。愛犬のニオイが気になる方は特に必読です。

イメージがつく方がほとんどだと思いますが、フレンチブルドッグはよくよだれを垂らす犬種です。そのため、口の周りだけでなく、身の周りのものや着ている洋服、胸元にまで垂れてしまうことがあります。

垂らしたよだれがそのまま身体に付くことがなければ、特に臭いと感じることもないかと思いますが、身体や着ている洋服に付いてしまうと、そこからニオイを放つことがあります。

また、愛犬の口内に何かしらのトラブルがある場合も、垂らしたよだれが原因で臭いニオイがすることがあります。よだれが原因で愛犬から悪臭がする場合は、口の周りや身体に付いたよだれを拭いてあげたり、よだれが洋服についているならば着替えさせてあげましょう。

また、よだれがあまりにも臭う場合は、口内トラブルがある可能性が高いため、かかりつけの獣医さんに診てもらってもいいかもしれません。

フレンチブルドッグが短毛種に分類されるということはご存じでしたでしょうか。短毛種とは、文字通り毛が短い犬種のことを指します。「短毛種とニオイに何が関係あるの？」と疑問に思われる方もいるかと思いますが、フレンチブルドッグのニオイと短毛種は深く関係しています。

短毛種であるフレンチブルドッグは、ニオイの原因となる汚れや殺菌が皮膚に直接付いてしまいます。長毛種であれば、汚れなどが毛に付くため、ブラッシングや毛が抜け落ちることでそこまで気にするほど臭いニオイを放つことはありませんが、皮膚に直接付いてしまうと、シャンプーなどで綺麗にしてあげない限りニオイは取れません。

フレンチブルドッグの顔のシワが原因で臭いニオイを放つことがあります。顔にたくさんのシワがあるのは、フレンチブルドッグの特徴の一つですよね。

フレンチブルドッグは、比較的脂質肌と言われており、その顔のシワに皮脂が溜まることがあります。それがニオイの原因となり、臭いと感じてしまうのです。また、皮脂だけでなく汚れや汗なども顔のシワに溜まることで、ニオイの原因となることがあります。そのため、フレンチブルドッグの顔のシワは常に綺麗な状態にしてあげる必要があります。

更に、皮脂や汚れなど以外にも涙やけがニオイの原因となることがあります。放置した涙が目の周りのシワに溜まってしまい、悪臭を放ってしまいます。涙やけはニオイ以外にも雑菌の繁殖などを起こしてしまう可能性があるため、愛犬のお手入れには十分注意しましょう。

皆さんは肛門腺という言葉を聞いたことがありますでしょうか。肛門腺とは、ワンちゃんの肛門の左右にある、強いニオイのする分泌液を出す腺のことを言います。肛門腺は犬だけでなく猫などにもあります。この肛門腺から出る分泌液がうまく排出されないと悪臭を放ってしまう仕組みになっています。

そのため、肛門腺が原因で臭いニオイがしている場合は、「肛門腺絞り」をしてあげると解決します。肛門腺絞りは専門家でなくても行うことができるので、愛犬のお尻から悪臭がする場合は肛門腺絞りをしてあげましょう。

フレンチブルドッグは、口がひどく臭うことがあります。フレンチブルドッグは鼻の短い短頭種と呼ばれる犬種に属します。短頭種の特徴として、口内が狭いことが挙げられるため、歯磨きがしづらいと言われています。

そのため、歯垢や歯石が溜まってしまい、口が臭くなってしまいます。愛犬に歯磨きをしてあげる飼い主も多いかと思いますが、フレンチブルドッグを飼っている方は入念にしてあげる必要があります。

フレンチブルドッグの耳から悪臭がすることを皆さんはご存じでしたでしょうか。先ほども解説した通り、フレンチブルドッグは脂質肌と言われているため、皮脂が他の犬種よりも比較的多い傾向があります。

皮脂は耳の中にも溜まり、耳垢ができてしまいます。耳の中に溜まってしまった皮脂はニオイの原因となり、ひどい場合は外耳炎にもなることもあります。

フレンチブルドッグの耳から悪臭がする場合は、皮脂や汚れが溜まり、耳垢がある状態のため耳のケアは怠らないようにしましょう。

また、ニオイがあまりにもひどい場合は外耳炎などの可能性も考えられるため、かかりつけの獣医さんに診てもらうことをおすすめします。

ここまでフレンチブルドッグのニオイの原因をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。ニオイと言ってもさまざまな原因があって驚いた方も多いのではないでしょうか。本項では、そのようなフレンチブルドッグのニオイの原因に対する解決策について解説していきます。愛犬のニオイが気になる方や、これからフレンチブルドッグを飼う予定のある方は是非参考にしてみてください。

よだれや口臭、耳の中など、フレンチブルドッグのニオイの原因は基本的に、清潔な状態を保ってあげることで解決します。よだれや耳垢、顔のシワが原因の場合は、それぞれ拭いてあげたり洗ってあげたりしましょう。肛門腺が原因で愛犬から臭いニオイがする場合は肛門腺絞りをしてあげることでニオイは抑えられます。

本記事では、フレンチブルドッグのニオイについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。愛犬のニオイ問題はないがしろにはできないですよね。愛犬が臭いと一緒にいるのが苦痛になったり、他の人に会わせることも難しくなってしまいます。そのため、愛犬のニオイは常に気を付けてあげる必要があります。

また、ニオイの原因は身体の不調の場合もあるため、無視することは危険です。愛犬から臭いニオイがする場合は、ニオイの原因を突き止め、改善してあげましょう。

こちらの記事もチェック！