チワワの餌の適切な量は?1日の適量を知る方法や食事回数の目安を解説
愛犬に与えるご飯の量は、ドッグフードのパッケージに記載されてる給餌量を参考にしているという飼い主さんが多いのではないでしょうか。しかし、「きちんと記載通りにあげているのに太ってしまった」、「しっかり食べているのになかなか大きくならない・・」とお悩みの方もいると思います。もしかしたら、給餌量が愛犬に合っていないのかもしれません。本記事では、チワワに与える適切なご飯の量の算出方法やライフステージごとの給餌量の目安をご紹介しますので、愛犬にぴったりのご飯の量が分からないという方はぜひ参考にしてみてください。
目次
まずは愛犬の適正体重を把握しよう
愛犬に合ったご飯の量を知るには、愛犬の適正体重を知ることからはじめましょう。JKC(ジャパンケネルクラブ)によると、チワワの体重の犬種標準は約1~3㎏、理想体重は1.5~2.5㎏とされています。
しかし、チワワは個体差が大きい犬種のため、上記の数字がすべてのチワワに当てはまるわけではありません。何㎏が理想体重になるのかは、その子によって変わってきます。そのため、まずは愛犬の体型から「愛犬の理想の体重(適正体重)」を知ることが大切です。
飼い主さんが自宅でできる方法としては、BCS(ボディコンディションスコア)という評価方法があります。BCSは、体重を量らなくても、愛犬の身体を見たり触ったりすることで肥満度が分かる指針となるものです。評価は以下の5段階(または9段階)で、BCS3が理想体重(9段階であればBCS4またはBCS5)になります。自分で判断するのが難しければ、かかりつけ医に相談すると良いでしょう。
■BCS1:痩せ
脂肪がなく、あばら骨や腰の骨、骨盤が触らなくても視認できる状態。横から見たときに、お腹や腰のくびれが吊り上がっている。
■BCS2:やや痩せ
あばら骨に容易に触れることができる状態。上から見たときの腰回りのくびれが顕著で、横から見たときのお腹の吊り上がりも明白。
■BCS3:理想体重
無駄な脂肪がついておらず、あばら骨に触ることができる状態。上から見たときにあばら骨の後ろに腰のくびれが見られる。お腹もゆるやかに吊り上がっている。
■BCS4:やや肥満
若干の脂肪がついているが、あばら骨に触れることができる状態。上から見たときに、腰のくびれがやや確認できる。お腹周りもやや吊り上がっている。
■BCS5:肥満
脂肪がたくわえられ、あばら骨に容易に触れることができない状態。腰回りや尻尾の付け根にも脂肪があり、くびれがほとんど確認できない。お腹は垂れ下がっている。
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愛犬の体重がJKCのスタンダードや理想体重を超えていても、BCSが適正であれば理想的な体重ということになります。したがって、標準より重くてもご飯を減らしたり、運動をたくさんするなどのダイエットは必要ありません。
愛犬の理想体重が分かったら、次は愛犬に合った給餌量を算出してみましょう。
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適切な餌の量を知る方法①計算して算出する
ドッグフードに記載されている給餌量の目安は、犬種の一般的な理想(適正)体重をもとに算出されているので、書かれている通りにあげているのに太ってしまう、または大きくならないという場合、愛犬に適した給餌量ではない可能性が考えられます。
適切なご飯の量は、ライフステージ(子犬・成犬・シニア)や運動量、肥満気味、痩せ気味、避妊手術・去勢手術をしたあとなど、その子の状況によって変わるものです。また、メーカーによってドッグフードの含有成分やカロリーは異なるので、与えるご飯の量は「何をあげるか」によっても変わってくるでしょう。そのため、ドッグフードを変えた場合は、念のため計算し直すと安心かもしれません。
■1日に必要なカロリー計算式
- 体重の0.75乗×70×活動係数(ライフステージ)
なんだか難しそうな式ですが、0.75乗の計算は√キーのある電卓があれば簡単に計算することができます。携帯がiPhoneであれば、横向きにすると√キーが出てくるので、計算してみてください。
<例>「2㎏の避妊済みの成犬」
- まずは体重を3回かけます。2×2×2=8
- 8が表示されている状態で√キーを2回押しましょう。=1.68
- これに70をかけます。(1.68×70)=118
- 最後に活動係数をかけます。=(118×1.6)=188KCal
1日に必要なカロリーが算出できたら、手元にあるドッグフードのカロリーを計算式に当てはめてみましょう。1日に与えるべきご飯の量が分かります。
■1日のご飯の量の計算式
- 愛犬が1日に必要なカロリー÷ドッグフードの100gあたりのカロリー×100
100gあたり340KCalのドッグフードを与えている場合、188(KCal)÷340(KCal)×100=55(g)となり、55gが1日のご飯の量になります。ただし、「ドッグランでたくさん走りまわった!」、「プールで一生懸命泳いだ!」など、普段よりも運動量が多くなった日には、少しご飯の量を増やしてあげてください。
また、ここで1つ注意点があります。しつけやご褒美としておやつをあげる飼い主さんは多いと思いますが、せっかく1日のご飯の量を守っても、プラスでおやつをあげてしまうとだんだん太っていってしまう可能性が高いです。
そのため、1日に必要なカロリーを計算したあと、そこから1日に与えてもいいおやつの量もあわせて算出しておくことをおすすめします。おやつは、1日の摂取カロリーの10%、多くても20%以内にとどめ、それを上回らないようにしましょう。上記の例に当てはめると、188(KCal)÷10(%)=約19KCalとなります。
「カロリーもご飯の量もうまく計算できない・・・」という場合、自動で計算できるツールを紹介しているサイトもたくさんあるので、活用してみてくださいね。
■参考:計算ツール
・https://www.vets.ne.jp/cal/pc/dog.html
・https://www.ugpet.com/guide/dog/food/ingredient/calorie/calc
適切な餌の量を知る方法②食べている様子で調整する
数字は出せたけど、いちいち量をはかったりカロリーの計算をするのは少し手間・・という場合には、「ドッグフードのパッケージに記載されている量を与えて、調整していく」という方法もあります。
まずは記載されている量を与えてみて、毎回食べ残しをしているようであれば、量が多いかもしれません。チワワがご飯を食べない場合、食べきれずに残しているという他にも、ストレスや発情期、病気などが原因として考えられますが、偏食傾向もあるので、食べ残しではなく好き嫌いをして残している可能性もあります。その場合、すぐにドッグフードの種類を変えてしまったり、人間の食べ物をあげてしまうと、「食べなければもっといいものが出てくる」と認識し、わがままな子になってしまうので注意が必要です。だらだら食べを防止するためにも、ご飯を用意してから15分程経ったら、ドッグフードが残っていてもフードボウルを片づけてしまいましょう。
反対に、食べ終わったにも関わらずフードボウルを舐め続けていたり、ご飯を催促するような様子が見受けられるようであれば、ご飯の量が足りないのかもしれません。丸飲みしていて満腹感が得られていないのであれば、早食い防止のフードボウルを用意したり、ドッグフードをふやかすなどの対策をしましょう。愛犬のご飯の時の様子をよく観察して、少しずつ量を調整することが大切です。
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また、ご飯を食べたあとも落ち着きがなかったり、そわそわしているのであれば、1回あたりのご飯の量を減らして、食事の回数を増やしてみましょう。犬は量が増えることよりも回数が増える方が喜ぶと言われているので、試してみてくださいね。
ご飯の量が少ない・多い場合のサインとリスク
ご飯の量は多すぎても少なすぎてもいけません。健康維持のためには、愛犬に合ったご飯の量をしっかり把握し、状況に応じて変えることが必要です。ご飯の量が少ないとき・多いときに愛犬が見せるサインと、それによるリスクは以下の通りになります。
また、便の様子で健康状態はもちろん、ご飯の量が適当かどうかも分かります。判断材料の1つとしてチェックするようにしてください。
- 耳たぶほどの柔らかさで拾うと便のあとが少し残る…ご飯の量が適切
- 硬くてコロコロしている…ご飯の量が少ない、水分が足りていない
- 柔らかくて掴めない…ご飯の量が多い
ライフステージごとの給餌量の目安について
健康的な体型を維持するためにも、肥満を防ぐためにも、ライフステージごとに適切な量の餌を与えることが大切です。成長するにつれて必要なエネルギー量は変化していくので、子犬期の給餌量を変えずに与え続けてしまうと、十分な栄養を吸収できなかったり、カロリーオーバーで肥満になってしまいます。
先述した通り、適切な餌の量はその子の体重や状況、運動習慣、与えるドッグフードの種類などによっても変わってくるので、あくまで目安となりますが、ライフステージごとの給餌量や回数は以下の通りです。
子犬期
子犬期は消化器官が未発達です。そのため、1度にたくさんご飯をあげてしまうと消化不良を起こし下痢や嘔吐してしまうことがあります。
また、肝臓の機能も十分ではないので、血糖値を保つために食事の回数を増やす必要があります。消化不良や低血糖症に陥らないようにするには、1回のご飯の量を少なくし、回数を3~4回に分けて与えるようにしましょう。空腹の時間が長すぎると低血糖症を起こしてしまうので、ご飯の時間をあけすぎないように注意してください。特に生後3ヶ月頃までのチワワは低血糖症を起こしやすいと言われています。
成犬期
犬は生後1年で大人になると言われていますが、超小型犬であるチワワはだいたい生後10ヶ月頃には成犬の仲間入りをしていると言われています。そのため、この頃には消化器官も十分に発達しており、ご飯の回数を減らして、1回あたりの量を増やしても消化することができるようになっています。ただし、チワワによっては朝、晩の2回では量が多く消化不良を起こしてしまうこともあるため、愛犬の状態に合わせて量や回数は調整してください。
シニア期
チワワは10歳をこえたあたりからシニア期に入ると言われています。外見に大きな変化はなくても、緩やかに老化が始まっていくので、消化に良く、健康維持をサポートする成分が配合されているドッグフードを選ぶのがおすすめです。運動量が減ることで太りやすい時期でもあるので、体重管理には気をつけてください。
また、シニアになってくると消化器官が衰えてきます。ご飯の回数を増やして、1回あたりの量を減らし、消化器官への負担を軽減してあげましょう。愛犬の状態にもよりますが、1日に2~4回が目安です。
年齢についてはこちらの記事をチェック!
チワワの餌の量は柔軟に変えていこう
適切な餌の量は計算式や愛犬の様子をみて把握することはできますが、ライフステージやその時の愛犬の状態によっても変わってきます。そのため、ずっと同じ量をあげ続けるのではなく、愛犬の状態に合わせて適宜変えていくことが大切です。
また、忘れてはならないのがおやつの量です。しつけのごほうびとしておやつをあげる飼い主さんも多いと思いますが、おやつをあげて、主食もいつもと変わらない量をあげてしまうと肥満の原因になります。
適切なご飯の量を把握することは簡単ではありませんが、肥満はさまざまな病気のもとになります。愛犬に健康的に過ごしてもらうためにも、体重管理はしっかり行うようにしてくださいね。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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