奥深きスタンダードプードルの被毛。お手入れやカットスタイル、カットの原点について迫る
スタンダードプードルの魅力はなんといっても、カットスタイルによってさまざまな表情を見せてくれるところではないでしょうか。時にはエレガントに、ある時はキュートに、その姿を変化させるのがプードルクリップとも呼ばれているスタンダードプードルのカットスタイル。
そんなプードルカットは単なるファッションのためではなく、意味があることをご存知ですか?この記事では、スタンダードプードルの被毛の特徴、なぜカットが必要なのか、日常のお手入れの仕方に加え、おすすめのカットスタイルをご紹介します。
目次
スタンダードプードルってどんな犬種?毛の特徴は?
スタンダードプードルは、日本で人気のトイプードルの原型でもあり、プードル種の中で最も古い歴史を持ちます。元来、ハンターが撃ち落とした水鳥を泳いで回収してくる役割を担っていました。
ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーも同じ回収犬ですが、スタンダードプードルとレトリバー種との大きな違いは、豊富な毛量とクルクルと巻いた被毛。
毛は伸び続け、抜け毛は少ない
柔らかいアンダーコートと巻毛のオーバーコートのダブルコートを持っているにもかかわらず、抜け毛が少ないこともレトリバー種との大きな違いです。カットしやすい柔らかい被毛を持つスタンダードプードルですが、生涯にわたって被毛が伸び続けることが大きな特徴です。
スタンダードプードルにはお手入れが不可欠
スタンダードプードルは、お手入れを欠かすことができない犬種です。すぐにからまってしまう柔らかいアンダーコートと巻毛のため、毎日のブラッシングは必須です。また、放っておくとどんどん伸びてしまうことから、1ヶ月に1回程度は定期的にシャンプーとトリミングをする必要があります。
毛玉ができないようにブラッシングはこまめに
スタンダードプードルの柔らかい被毛の欠点は、毛玉ができやすいところ。1日ブラッシングをしなかっただけで、すぐに毛玉ができてしまいます。
毛玉は放っておくとフェルト状になり、ほどくことが困難になります。そうなってしまったら、根元から切ってしまう以外に方法がないため、毛玉ができないようにこまめにブラッシングをする必要があります。
毛玉ができやすい場所
毛玉ができやすい場所は、耳の後ろ側の付け根部分、脇の下や内股など擦れやすいところ。毛玉ができてしまうと、その部分の皮膚が引き連れて痛みが出たり、毛玉を気にして舐めてしまったりまた汚れも付着しやすくなるので注意が必要です。
スタンダードプードルのカットの原点、役割
求められる役割によって様々なカットスタイルが存在する
スタンダードプードルは、その賢さ、訓練性の高さ、運動能力の高さから、水猟犬としてだけではなく警察犬、軍用犬、救助犬としても活躍しています。
役割や活躍する場所によって、カットスタイルが異なることもスタンダードプードルの特徴です。使役犬の場合は、毛玉、もつれ、汚れが被毛につきにくいようにし、皮膚を傷つけないために全身の被毛を均一に短くカットするショートカットが主流です。
泳ぎに特化したカットスタイル
水の中で仕事をすることを目的として作出されたスタンダードプードルは、独特のプードルクリップというカットスタイルが特徴です。これは、豊富な被毛が水に濡れると重く泳ぎにくくなることから考え出されました。
泳ぎやすいように足回りや下半身はカットされていますが、冷たい水からお腹や心臓を守るために上半身から頭にかけて被毛を残し、また関節が冷えないように足首にも被毛を残しています。
さらに、顔の毛は必要最低限のカットがされていますが、視界をよくするために、目の周りや頭部の被毛を結ぶこともあります。
フランス貴族の大ブームから様々なカットスタイルが生まれた
ドイツでは水猟犬や使役犬として活躍していたスタンダードプードルですが、フランスに渡るとさまざまなカットスタイルを楽しめることから貴族や王室のファッションの一部として一大ブームとなりました。その人気は、フランスの国犬に指定されるほどです。
おしゃれに敏感なフランス人は、当時から自分好みのカットを施し、その個性を競い合っていたことが、現代のさまざまなカットスタイルの原点となっています。
飼い主の目印になるカットスタイル
ハンティング競技では、たくさんのスタンダードプードルが出場するため、自分の犬を識別できるようにカットスタイルに変化をつけたり一部だけカラーリングされることもあったとされています。
その代表的なカットスタイルが「コンチネンタルクリップ」と呼ばれているものです。また、後頭部と足をショートカットにした「イングリッシュサドルクリップ」と呼ばれるカットスタイルも人気があります。
スタンダードプードルのカットスタイル例
ドッグショーに出場するスタンダードプードルには、決められたカットスタイルがありますが、家庭犬の場合は好みのカットスタイルを楽しむことができます。ここでは、人気のカットスタイルをご紹介します。
子羊のようなラムクリップ
子羊のように仕上げるカットスタイルがラムクリップです。スタンダードプードルの定番のカットで、顔、足先、尻尾の付け根のみを短くしたスタイルは、比較的お手入れがしやすいことが特徴です。
頭にボリューム感のあるアフロカット
カラダ全体の被毛は短めにカットし、頭の毛をボリュームたっぷりに丸く仕上げるカットです。口周りの汚れ防止に、マズルにだけバリカンを入れるスタイルもあります。
所謂「ライオンカット」、コンチネンタルクリップ
スタンダードプードルといえば、このカットスタイルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ライオンカットとも呼ばれる有名なカットスタイルです。ドッグショーで定番のコンチネンタルクリップは、ゴージャスでエレガントなカットとして人気があります。
トイプードルで人気のテディベアカット
全体に丸みを帯びた仕上がりでクマのぬいぐるみのようなテディベアカット。トイプードルで人気のあるカットですが、スタンダードプードルがやるとかわいさのインパクト絶大です。
全身の毛を短くするサマーカット
マイアミカットとも呼ばれる全身を短くするお手入れが楽なカットも人気です。足先だけ長めにカットするとオシャレです。また、全身を均一の長さに短くカットし、頭部に丸みを残し尻尾をポンポンにしたカットスタイルがコンテストでも人気のダッチカット(スポーツカット)です。
こまめなお手入れとカットで魅力が溢れるスタンダードプードル
毛量が多いスタンダードプードルはカットスタイルに決まりはありません。定番のカットに少し変化を加えるだけでオリジナルスタイルが出来上がります。夏と冬でカットスタイルを変えるのもスタンダードプードルならではの楽しみです。
最近では、毛量が多くシャンプー、カットに時間がかかることを理由に、スタンダードプードルのトリミングを受け付けていないトリミングサロンが増えてきているそうです。
スタンダードプードルは綺麗にカットされてはじめて、その魅力を発揮する犬種なので、こまめなお手入れは必須。スタンダードプードルと暮らすなら、飼い主さんが自分である程度トリミングできるように勉強しておくことも必要なのかもしれません。
この記事のライター
nao
「愛犬の気持ちを理解したい」「寄り添ったコミュニケーションを取りたい」という思いからドッグライターとして犬に関する知識を学び、発信しています。愛犬の笑顔を守るために、そして同じ思いを抱く飼い主さんのために、有益な情報を発信していけたらと思っています。
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