愛犬とは主従関係よりも信頼関係を大切に!絆を深めるポイントも紹介

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これまでは、「人間は犬を支配・服従させるべきだ」という考え方が一般的でした。しかし、ここ数年の研究で犬には「主従関係」の概念が存在しないことが明らかになり、新たに「信頼関係」を構築することが重要視されるようになっています。

そこで今回は、犬と人間の望ましい付き合い方や、良い関係を築く方法についてご紹介します。

愛犬とは主従関係よりも信頼関係を大切に!絆を深めるポイントも紹介

目次

  1. 「犬と主従関係をつくる」は過去のこと
  2. 犬との関係は主従関係より信頼関係が大事
  3. 犬が信頼している飼い主に見せるしぐさや態度
  4. 犬と信頼関係をつくるポイント
  5. まとめ

「犬と主従関係をつくる」は過去のこと

「犬と主従関係をつくる」は過去のこと
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これまでの犬との付き合い方は、「犬と主従関係をつくる」ことが一般的でした。

簡単にいうと、家族をひとつの群れに例え、飼い主を頂点とする階層性を疑似的につくるという考え方です。

この主張が主流となった背景には、犬の祖先であるオオカミの性質が関係しています。

オオカミはリーダーを中心とする群行動が特徴の動物であり、厳格な階層性が敷かれている、下位のオオカミはリーダーに対して絶対的な服従関係にある、というものです。

そこから、「オオカミの血を受け継いでいる犬にも同じことが当てはまる。だからこそ、犬を飼う場合は、飼い主がリーダーの役割を担うべきだ」という解釈へと変化していきました。

しかし、最近の研究によってこの説の信憑性が薄れはじめました。

オオカミの群れには雌雄それぞれに順位があり、異性間での順位争いは発生しませんし、雄どうしの順位は性成熟した段階でほぼ決定するともいわれています。

また、群れのなかで発生する順位争いの原因は、食料と交配権の確保にありますが、人間と犬では動物としての種が異なるため、互いにそれらの権利を侵害しあうことは考えられません。

さらに、これまで主張されてきたオオカミの特性は、動物園や国立公園など、人間の手によって飼育や保護環境にある個体を参考としてきました。

つまり、野生下におけるオオカミの生態を観察しきれていなかったのです。

近年になり、野生下のオオカミは3頭ほどの家族単位で生活することがわかりました。

では、なぜ人間の手によって管理されたオオカミたちは大きな群れをつくるのでしょうか。

その理由として、囲いのなかで生活するオオカミは、群れを自分の意思で離れることができません。

それにより、野生下よりも高い頻度で群内の覇権争いが発生するのではないかと考えられています。

また、オオカミにおいても、リーダーが階層のトップにいるからといって、階層の低い個体が絶対的に服従しているわけではなく、食料をめぐる争いの過程では、上位の個体に対して唸るなどの行動をとることがわかっています。

このことから、「犬が人間に対して吠えるのはリーダーとして認められていないからだ」とする主張も成り立ちません。

これらあたらしい事実をもとに近年では、人間と犬の間には主従関係は必要なく、「人間と犬の間には信頼関係が必要である」という考え方が主流になりました。

犬との関係は主従関係より信頼関係が大事

犬との関係は主従関係より信頼関係が大事
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愛犬と心地よく過ごすためには、信頼関係が何よりも重要です。

信頼関係を築くには、飼い主さんは犬の「支配者」ではなく、「保護者」になる必要があります。

ペットとして飼育されている犬は、飼い主さんのお世話なしには生きていけません。

もちろん、甘やかしすぎは禁物です。

しかし、上下関係を築こうとして厳しく接すると、愛犬が萎縮したり、逆に攻撃的になったりするケースもあります。

「保護者」としてきちんと愛犬の面倒を見てあげれば、犬は自然と飼い主さんのことを信頼してくれます。

互いが気持ちよく過ごすために、信頼関係は重要といえるでしょう。

犬が信頼している飼い主に見せるしぐさや態度

犬が信頼している飼い主に見せるしぐさや態度
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愛犬が自分のことを信頼してくれていることがわかったら嬉しいですよね。

ここでは、犬が信頼している飼い主に見せるしぐさや態度について紹介します。

仰向けになっておなかを見せる

犬がおなかを見せるのは、「あなたのことを信頼してるよ!」という合図です。

さらに仰向けになって嬉しそうな顔をしてこちらを見ていれば、飼い主さんに絶対的な信頼を寄せているといえます。

毛も少なく柔らかい犬のおなかは、犬の弱点の1つです。

そのため、犬が顔をそむけしっぽをおなかの方向に巻き込んでいれば、緊張状態にあることがわかります。

「攻撃しないから許して」と意思表示をしており、犬同士の喧嘩中や飼い主に怒られたあとなどによくみられます。

弱点であるおなかを飼い主さんに見せるのは、弱点をさらけ出せる相手として認めているからこその行動なのです。

体の一部をくっつけてくる

犬は信頼する相手に体の一部をくっつけてくることがあります。

その際、特に信頼している相手には、背中やしっぽをくっつけてくるといわれています。

この行動は、野生時代の犬が周囲への警戒を怠らないよう、休憩や睡眠のときに集団でお尻をくっつけて過ごしていた頃の名残です。

犬にとって死角となる背中やしっぽを任せられるということは、それだけ飼い主さんのことを信頼しているという証なのです。

体をさわらせてくれる

犬をはじめとする動物は、突然体にふれられるのを嫌います。

人間が「少しなでてあげよう」と手を差し出しても、犬は「攻撃されるかもしれない」という恐怖を感じてしまうのです。

見知らぬ相手がみずからの体にふれようとすると、犬が威嚇行動をとるのはそのためです。

犬は信頼している相手にしか体をさわらせてくれません。

したがって、飼い主さんに体をらせてくれるかどうかは、信頼関係が築けているかの指標となります。

しかし、飼い主さんだけがれればいいというわけでもありません。

なぜなら、動物病院での診察時のように、飼い主さん以外も愛犬の体にふれなければならない場面があるからです。

他者がさわっても問題行動を起こさないよう、日頃からさわられるクセをつけておきましょう。

飼い主がいなくても落ち着いている

飼い主がいなくても愛犬が落ち着いていられるようであれば、それは飼い主に対する信頼がある証拠です。

野生下の犬は群れになって生活しています。

その際、本来であればみんなでくっついて休息や睡眠をとるといわれていますが、信頼できる仲間がいる場合には、少し離れたところに単独で眠ることもあるようです。

愛犬が安心できる寝床やお気に入りのおもちゃなど、ひとりでも楽しく過ごせる飼育環境を整えることも忘れないようにしましょう。

アイコンタクトをとる

犬は信頼する飼い主とアイコンタクトをとるのが大好きです。

犬と飼い主が目線をあわせることで、”幸せホルモン”と呼ばれる「オキシトシン」の濃度が上昇することが証明されています。

犬だけでなく飼い主側のオキシトシンも上昇することがわかっています。

愛犬が飼い主とアイコンタクトをとろうとするのは、飼い主を見ているだけで幸せな気持ちになれるからだと考えられます。

犬は警戒している相手には目を合わせてくれないので、積極的にアイコンタクトをとって信頼関係を築くことが大切です。

犬と信頼関係をつくるポイント

犬と信頼関係をつくるポイント
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犬と信頼関係をつくる際のポイントを解説します。

愛犬の要求や気持ちを理解する

犬は人間のように言葉で気持ちを表現できません。

そのため、行動によってみずからの気持ちを伝えようとします。

飼い主はなぜ愛犬がそのような行動をとるのか分析し、気持ちを理解するよう努めなければなりません。

耳やしっぽの動き、吠え方などから犬の気持ちは推測できるので、それらの特徴を読みとる練習をするとよいでしょう。

一貫性をもって接する

犬と接するときは一貫性をもつことが大切です。

人間のその場の気持ち次第で犬への接し方が変化してしまうと、犬は混乱してしまいます。

そのため、犬にしつけをする際はもちろん、普段の生活における接し方も一貫性をもったものとする必要があります。

ごほうびを活用する

犬が正しい行動をしたときは、ごほうびを活用しましょう。

愛犬の好きなおやつを与えたり、目一杯なでてあげたりといったことがごほうびです。

愛犬が「飼い主さんが喜んでくれた!僕も嬉しい!」と思ってくれることが大切です。

感情的に怒らない

犬は人間が怒っている理由をほとんど理解できません。

「人間にとってのあたりまえ」と「犬にとってのあたりまえ」はかなり異なっているからです。

したがって、もし犬がいたずらをしても感情的に怒るのではなく、そのような行動をしてしまった理由を冷静に考えるようにしましょう。

また、いつも怒ってばかりだと愛犬も怖がって近づいてこなくなります。

信頼関係はお互いの歩み寄りからはじまるものなので、愛犬に恐怖心を与えないようにしましょう。

愛犬とのスキンシップやコミュニケーションを楽しむ

愛犬と信頼関係を築く近道は、日頃のスキンシップやコミュニケーションです。

遊びだけでなく、グルーミングのようなお手入れも有効な手段です。

忙しくてなかなか遊んであげられないという方もいると思いますが、1日のうち少しだけでもいいので、愛犬との時間をつくるように心がけましょう。

まとめ

まとめ
Pezibear

庭に鎖でつながれて飼われるのが主流だった犬たちも、現在では室内で家族の一員として生活するようになりました。

これからの人間と犬の関係性は、主従関係ではなく信頼関係による強い絆が主流です。

厳しいしつけをするのではなく、日頃の密なコミュニケーションを大切にし、信頼関係を構築していきましょう。

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