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【獣医師監修】犬の後ろ足に力が入らない場合に考えられる原因や病気と対処法

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愛犬の後ろ足に力が入らない様子があって、原因がはっきりしない場合、どうすれば良いか分からず不安になってしまいますよね。一時的なものですぐに元通りになることもありますが、重大な病気のサインであることもあります。今回は、愛犬の後ろ足に力が入らない場合に考えられる原因や病気、対処法などをご紹介します。

【獣医師監修】犬の後ろ足に力が入らない場合に考えられる原因や病気と対処法

目次

  1. 犬の後ろ足に力が入らない際に考えられる原因
  2. 犬の後ろ足に力が入らない際に考えられる病気
  3. 症状の悪化を防ぐために必要な対処法
  4. 愛犬の歩く様子を常に気にかけましょう

犬の後ろ足に力が入らない際に考えられる原因

犬 寝ている
Karolina Grabowska Pexels

犬の後ろ足に力が入らない場合、考えられる原因を見ていきましょう。 

考えられる原因【1】加齢による筋力の低下

「後ろ足の筋力低下から始まる」とよく言われるように、老化が主な原因となっている場合があります。散歩中にすぐ立ち止まる、ゆっくりとしたスピードでしか歩けなくなったなどの場合は、加齢による筋力の低下が考えられます。寝たきりにならないよう、愛犬のペースに合わせてゆっくり歩いたり、身体をマッサージしてあげてくださいね。

考えられる原因【2】神経疾患

犬の脳や脊髄などの神経系に、腫瘍や炎症などの異常が起こった場合も、後ろ足に力が入らなくなることがあります。歩き方がおかしいだけでなく、ふるえる、ふらつく、よろけるなど他の症状も見られる場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

考えられる原因【3】ケガや捻挫、打撲による痛み

散歩中や遊んでいるときに、何かの障害物に足をぶつけたり転んだりしてしまうと、一時的に痛みが出て足に力が入らなくなることがあります。時間が経って元通りになれば心配は不要ですが、もし症状が長引くようなら獣医師に相談しましょう。

犬の後ろ足に力が入らない際に考えられる病気

寝ている犬
Nick115

犬の後ろ足に力が入らないだけでなく他の症状も併発している場合には、何か深刻な病気が潜んでいる可能性も考えられます。気になる症状があったら、すぐに動物病院を受診しましょう。

発症する症状【1】足の麻痺などの神経異常や行動異常、発作

これらの症状が起こる場合には、以下のような病気の可能性が考えられます。

考えられる病気【1】脳腫瘍

発生した部位や大きさ、種類によってさまざまな神経症状を引き起こす可能性がある脳腫瘍は、一般的に老犬に起こりやすいと言われている病気です。

脳腫瘍は早期発見が難しく、多くの場合よだれを垂らす、口をくちゃくちゃ噛むなどのてんかん様発作がきっかけとなって、見つかることがあります。

脳腫瘍の治療法は、ステロイド剤や脳圧降下剤の投与などを行う対症療法、抗がん剤を用いた化学療法、放射線療法などがあります。また外科的に腫瘍を取り除く外科療法もあり、疑われる腫瘍の種類や部位によって最適な治療法を行います。

病状が一気に進行して命に関わる可能性があるので、異変を感じたらすぐに動物病院で検査を受けましょう。

発症する症状【2】ふらつく、頭を下げたままにする、前足と後ろ足の足並みが揃わないなど

後ろ足に力が入らないだけでなく、こんな症状が併発している場合はよく見られるものではありませんが、以下の病気にも要注意です。これらの症状から考えられる病気を見ていきましょう。

考えられる病気【2】頸椎すべり症(ウォブラー症候群)

頸椎の奇形や、頸椎が不安定なことが原因で起こる頸椎すべり症は、頸部の脊髄が圧迫されることによって複数の症状が発症します。

ドーベルマンやシェパードなどの中大型犬が発症しやすいと言われており、後ろ足の開脚やふらつきといった初期症状から始まり、数ヶ月から数年かけて徐々に進行していくこともあるようです。

症状が軽度の場合は、内科的治療での経過観察を行う場合もありますが、症状が重度または進行が見られる場合には、手術による外科的治療も検討されます。

症状の程度によっては、手術をしても改善が見られない可能性があるので、歩き方や愛犬の様子に異常が見られたら、すぐに病院を受診しましょう。

発症する症状【3】触ると痛がる、よろける、足を引きずるなど

触ると痛がる、よろけてしまうなどの症状が併発している場合は要注意です。どのような病気が考えられるのでしょうか。

考えられる病気【3】椎間板ヘルニア

椎間板とは、背骨の間にあるゼリー状の組織のことで、骨と骨の間でクッションの役割を持ちます。何らかの原因で椎間板が本来あるべき位置からずれてしまい、脊髄を圧迫して起こる病気が椎間板ヘルニアです。

ヘルニアを発症した部位の痛みから始まり、四肢の麻痺、自力での排尿や排便が困難になることもあります。

椎間板ヘルニアが起こる原因は、激しい運動や加齢や肥満、遺伝的なものなどさまざまですが、ミニチュアダックスフンドやコーギーなどの軟骨異栄養犬種は若年齢期に発症しやすいとされています。

治療法としては、ステロイドなどの内服薬を使って炎症を抑える方法や、場合によっては外科手術を検討することもあります。外科手術をしても軽度の麻痺が残る可能性もあり、その場合にはリハビリが必要になります。

普段の生活で愛犬に上記の症状が見られたら、早急に獣医師に相談しましょう。

症状の悪化を防ぐために必要な対処法

寝ている子犬
Tanya Gorelova Pexels

ここからは、犬の後ろ足のトラブルや症状の悪化を防ぐ対処法をご紹介します。

対処法【1】何かおかしいと感じたらすぐに動物病院へ

後ろ足に力が入らないなど愛犬に異常が見られた場合、深刻な病気の可能性も高く、放っておくとどんどん症状が悪化して手遅れになってしまうこともあります。

早期発見・治療が大切なので、何かおかしいなと感じたら、早めに獣医師に相談しましょう。

対処法【2】背骨に負担のかかることはなるべく避け、肥満防止も意識する

愛犬を抱っこするときに、縦抱っこをしたり2本足で立たせたりすると、負担がかかってしまいます。抱っこするときにはお尻を支えてあげて、なるべく背骨、足腰に負担がかからないような姿勢を意識しましょう。

また、肥満になると関節を痛めやすくなってしまうので、バランスの良い食事や適度な運動を心掛けましょう。

対処法【3】ケージに入れて症状の悪化を防ぐ

後ろ足に力が入らない状態で無理に動くと、症状が悪化したり、倒れたりぶつかったりして事故につながる可能性があります。愛犬にふらつく、よろけるなどの症状が見られたら、ケージに入れて安静を保ち、動き回ることができないようにしましょう。

愛犬の歩く様子を常に気にかけましょう

犬 散歩
Barnabas Davoti Pexels

愛犬の後ろ足に力が入らない場合に考えられる原因や病気などをご紹介しました。病気自体を予防することは難しいかもしれませんが、愛犬の異変にいち早く気付けるのは飼い主さんだけです。普段からできる対処法を参考にしながら、愛犬が元気に過ごせるように見守ってあげてくださいね。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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