犬にししとうは危険!理由と誤って食べてしまった場合の対処法をご紹介
夏に旬を迎える緑鮮やかなししとう。ピーマンを小さくしたような形で、家庭のベランダや庭でも手軽に育てられる野菜として知られており、小さいながらも栄養価の高さから、最近では人気の食材でもあります。あらゆる料理の彩い役としても一役を買っているししとうですが、犬にとっては危険な食べ物のひとつなのです。今回は、犬にししとうを与えてはいけない理由や食べてしまった時の症状、対処法についてご紹介します。
犬にししとうを与えてはいけない理由とは
ししとうの主成分であるカプサイシンは、犬にどのような影響を与えるのでしょうか。まずはその理由を知っておきましょう。
カプサイシンは犬にとって刺激物
食べると体がポカポカ温まるカプサイシンですが、犬の消化器官にとっては刺激が強すぎる成分です。カプサイシンに限らず、辛みの成分の食材は、胃腸を刺激することになり、嘔吐や下痢を引き起こす可能性があります。また、大量に食べてしまった場合は、胃腸炎を起こす可能性もあるため注意が必要です。
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犬にししとうは与えてはいけない
上記の理由からししとうは犬に与えてはいけません。
ししとうは、正確には獅子唐辛子と呼ばれる中南米が原産の野菜です。緑鮮やかなイメージが強い野菜ですが、唐辛子と同じように完熟すると真っ赤に色づきます。唐辛子に比べて辛みが少ないという特徴がありますが、上述の通り、唐辛子の成分と同じカプサイシンが含まれています。基本的には辛みが少ないものの、育つ環境や栽培中のストレスなどによっては辛みの強いししとうができます。
見た目では辛みが強いのか弱いのか見分けることはできず、刺激物となることに変わりはないので、ししとうは犬に与えない方がいいのです。
犬にししとうを与えてしまった場合の対処法
もし、犬にししとうを与えてしまったり、犬が誤食してしまった場合には、食べた量によって対処法が異なります。まずは、落ち着いてどの程度の量を食べてしまったのかを確認しましょう。また、ししとうを食べてしまったからといって、吐かせるために食塩水やオキシドールを素人判断で飲ませることは逆に症状を悪化させる可能性もあるため、必ず獣医師の指導の元で行いましょう。
少量の場合
少量であれば、まずはしばらくの間、様子をみてください。嘔吐や下痢、元気がなくなるなど何かしらの症状がないか細かくチェックしましょう。
大量の場合
犬が大量にししとうを食べてしまい下痢や嘔吐などの症状がでた場合は、すぐに動物病院へ連れていき、ししとうを食べたことを獣医師に伝えましょう。
2~3日後に様子が変化したら
ご飯を食べたがらない、元気がないなどの症状が出た場合も、動物病院へ連れて行き、「いつ頃」「どのくらいの量」のししとうを食べたのかを獣医師に伝えましょう。
犬がししとうを食べた場合に考えられる症状
犬は飼い主が美味しそうに食べているものに興味を持ちます。ちょっと目を離したすきに、テーブルの上のししとうを食べてしまうことがあるかもしれません。また、床などにうっかり落としてしまったししとうを食べてしまうこともあります。犬がししとうを食べてしまったことに気がつかなくても、次のような症状がでた場合には、ししとうを食べてしまった可能性があります。
脱水症状を起こす
嘔吐や下痢を繰り返すことで、脱水症状を起こしやすくなります。脱水症状を確認するには、首の後ろあたりのたるみのある皮膚を持ち上げ、離します。この時、持ち上げる前の状態に戻るまでに時間がかかる場合は脱水を起こしていると考えられます。このほかに、歯茎が乾いている、おしっこの色が濃い黄色になるなどの症状が出ることもあります。脱水症状は、点滴で水分補給が必要となることもあるため、大至急動物病院に連れていきましょう。
元気がなくなる
下痢や嘔吐が続くと犬は元気がなくなることがあります。また、胃腸が刺激され腹痛を起こしている可能性も考えられます。いつもと少しでも違う症状が見られたら、すぐ動物病院へ連れていきましょう。
下痢・嘔吐
犬が刺激物を食べた場合、最初に現れるのが下痢や嘔吐です。特に、カプサイシンのような刺激性のものの場合、胃腸が急激に刺激されるため、下痢や嘔吐をする可能性があります。
犬にししとうは絶対に食べさせないで!
犬がししとうを食べてしまうと、下痢や嘔吐、さらには胃腸炎を起こす危険性があります。私たちにとってはとても身近で栄養価の高い食材ですが、犬が誤食してしまわないように手の届かないところに置いておく必要があります。時に、アウトドアでのBBQの時には、注意が散漫になりがちなため十分に注意することが必要です。
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この記事のライター
choco
シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!
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