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【獣医師監修】犬の耳垢が多い場合に潜んでいる病気とは?適切な対処法を解説します

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皆さんは愛犬の耳の中を毎日チェックしていますか?

健康な犬の耳は、耳の中の皮膚はピンク色で、耳垢も少なく、臭いもさほど気になりません。しかし、耳垢の量が多かったり、後足で耳の後ろを掻くような仕草が見られるときには何らかの病気を患っている可能性が考えられます。

ここでは、注意すべき耳垢の状態や潜んでいる病気、家庭でできる対処法などをご紹介します。

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目次

  1. 注意が必要な耳垢の状態とは
  2. 犬の耳垢が多い場合に可能性が考えられる病気
  3. 家庭でできる対処法について
  4. 日頃から愛犬の耳の状態をチェックしておこう

注意が必要な耳垢の状態とは

犬 耳

正常な耳垢は白~薄茶色で、さらさら、もしくは少々ベタつく程度で、嫌な臭いもなく、量も少量です。もし次のような状態の耳垢が見られる場合には、注意が必要です。

注意が必要な耳垢1. 臭いの異常

健康な状態の耳はほとんど耳垢にも臭いがありませんが、耳に異常があると膿のような臭いや酸っぱい臭いがすることがあります。

注意が必要な耳垢2. 色の異常

黄色やこげ茶色、黒い耳垢が見られる場合は耳に異常があると考えられます。

注意が必要な耳垢3. 形状や質感の異常

とてもベタついた耳垢やドロッとした耳垢、かさかさとした黒い耳垢は要注意です。

犬の耳垢が多い場合に可能性が考えられる病気

犬 耳

犬の耳垢が多く見られる場合、細菌や真菌、耳ダニ(ミミヒゼンダニ)などの外部寄生虫に感染している疑いがあります。これらはすべて外耳炎の原因となります。放置したままにして外耳炎を悪化させると、完治までに長い時間を要したり、中耳炎や内耳炎、耳血腫などの深刻な病気を引き起こす可能性があります。 

考えられる病気1. 細菌感染

耳の中は身体の他の部分に比べて蒸れやすく、耳道に細菌が繁殖することがあります。細菌感染した犬の耳垢は黄色く湿っていたりドロッとしていて、膿のような臭いがします。

考えられる病気2. ミミヒゼンダニの感染

外部寄生虫である「ミミヒゼンダニ」が耳の中に寄生すると、乾燥した黒い耳垢が大量に発生します。犬は激しい痒みを伴うため、頻繁に耳を掻いたり床に耳を強くこすりつけるなどの様子が見られます。他の犬にうつる可能性がある病気です。

考えられる病気3. 真菌(マラセチア菌、酵母菌)感染

マラセチアは正常な皮膚にも存在している常在菌ですが、皮膚の免疫力が低下したときなどに異常に増殖し、皮膚炎などの病気を引き起こします。マラセチアに感染した犬の耳垢はこげ茶色のワックス状で、独特の臭いを伴います。

家庭でできる対処法について

犬 耳

家庭でできる犬の耳垢のケア方法をご紹介します。

対処法1. 耳の中をチェック

日頃から、犬とスキンシップを取りながら耳の中の健康状態をチェックしましょう。健康な耳の中はきれいなピンク色で、耳垢や臭いはほとんどありません。 子犬の頃から耳に触れられることに慣れさせておくと、成長後もケアしやすくなります。耳の中を見せてくれたら褒めてあげたり、お気に入りのドッグフードを与えるなどをして、耳のケアが嫌なものではないと覚えてもらいましょう。

対処法2. 耳掃除をする

きれいな状態の耳を掃除すると、かえって耳を傷つけてしまうことがあります。耳掃除は必要な時にだけ行いましょう。きれいな状態であれば、耳掃除はトリミングのときに一緒にやってもらう(月に1回)か、自宅でチェックして月2回ほど軽く掃除する程度で大丈夫です。耳垢は水では落ちにくいので、犬用のイヤークリーナーを使って洗浄します。

対処法3. イヤーローションを使った耳掃除

耳の中にイヤーローションを適量入れ、時間をかけて汚れを浮かせるように耳の外側からマッサージします。汚れが浮いたらコットンなどで洗浄液を拭き取ります。この時、強くこすらないように注意しましょう。やり方によっては耳道内の汚れを奥に押し込んでしまう可能性もあるため、まずは獣医師やプロトリマーなど専門家に教えてもらうといいでしょう。また、耳の中が赤く炎症を起こしているような場合には無理に耳掃除をしてはいけません。まずは動物病院で治療を受けましょう。

対処法4. 綿棒の使用はNG!

人間の耳掃除では綿棒を使用しますが、犬の耳掃除に綿棒は基本的にNGです。こびりついた耳垢を取ろうとして繊細な皮膚を傷つけてしまったり、耳垢を耳の奥に押し込んでしまう恐れがあります。炎症がある場合には、悪化させてしまいかねません。

対処法5. 動物病院の指示に従う

耳垢が増えたり悪臭を伴う場合は、何らかの病気にかかっていると考えられます。外耳炎など耳の中の状態が良くないときに無理に自宅で耳掃除をすると、悪化する可能性もあるので注意です。

まずは動物病院を受診して、必要な点耳薬や、抗生物質などの飲み薬を指示どおりに投与しましょう。あまりに掻きむしる場合は、エリザベスカラーの装着をすることもあります。外耳炎は繰り返しやすい病気なので、早期にきちんと治療を受けることが大切です。

日頃から愛犬の耳の状態をチェックしておこう

犬 耳

耳が健康な状態の場合、耳垢の量や臭いはさほど気になりません。耳垢がいつもと違うときは細菌や真菌、外部寄生虫の感染が考えられますが、これらにより外耳炎などの病気が引き起こされると、完治するまで時間がかかったり、治っても再発してしまうことが多くなります。日頃から耳の健康状態をチェックし、異常な耳垢が見られる場合には早めに動物病院を受診しましょう。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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