ダブルコートの犬種が知りたい|生え方や特徴、ブラシの選び方などもまとめてご紹介

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犬を飼うと毛がたくさん抜けて大変、そんなイメージはありませんか?実は、全ての犬の毛がたくさん抜けるわけではありません。犬の種類によって毛の生え方が異なり、たくさん毛が抜けるタイプとあまり抜けないタイプがいます。

犬の毛の生え方には、1種類の毛が一重に生えているシングルコートと2種類の毛が二重に生えているダブルコートの2種類のタイプがあります。ダブルコートの生え方や特徴、そしてお手入れ方法やダブルコートの代表的な犬種についてご紹介します。

ダブルコートの犬種が知りたい|生え方や特徴、ブラシの選び方などもまとめてご紹介

目次

  1. ダブルコートの役割について
  2. 犬のダブルコートってどんな毛の生え方のこと?特徴は?
  3. ダブルコートの犬種の代表例
  4. ダブルコートの犬種のお手入れ方法とブラシの選び方
  5. ダブルコートの犬種は毎日の毛のお手入れが大事!

    ダブルコートの役割について

    犬の毛
    timberfoster Unsplash

     犬には、春と秋に毛が生え変わる換毛期があります。ダブルコートの犬種は、この換毛期にたくさんのアンダーコートが抜けます。柔らかく細い毛が密集しているアンダーコートの役割は、主に体温調節です。細い密集した毛の間に、多くの空気を含むことで、寒さからや冷たい風、水から体が冷えるのを防いでいるのです。また、夏を迎える前に冬毛が抜け落ち夏毛と生え変わります。夏毛は軽いため、風通しが良くなることで体温の上昇を抑えるのです。さらに、適度な湿度を保つことができるので、皮膚の乾燥を防ぐ役割もあります。

    また、犬の外観を美しく見せるオーバーコートは、紫外線から皮膚を守る役目があります。雨や雪などの濡れから体を守るために、水を弾く性質がある毛がオーバーコートです。さらに、他の犬や動物、害虫から皮膚を守る役割も果たしています。オーバーコートは、犬種によって毛質や長さ、色が異なることが特徴です。

    犬のダブルコートってどんな毛の生え方のこと?特徴は?

    コーギー
    ozsvathcsilla

     1種類の毛が一重に生えているのがシングルコート、2種類の毛が二重に生えているのがダブルコート。もふもふの犬はダブルコートなんだろう、と思いきや、不思議なことにもふもふで毛量が多い犬種でもシングルコートだったり、シルキーで短毛な犬種でもダブルコートだったりと、見た目ではなかなか判別がつきにくいです。 

    ダブルコートはどんな毛の生え方?毛の長さやタイプとは別物

     犬の毛は、その犬が生まれ育った環境、原産国や使役によって生え方が異なります。また、犬種によっては品種改良が行われ、その結果、犬種に合わせた生え方となっているのです。では、ダブルコートとは、どのような生え方をしている毛のことを指すのでしょうか?ダブルコートの構造と犬の毛の種類について知っておきましょう。 

    ダブルコートの構造|硬く太い上毛・柔らかく細い下毛

     犬の毛は、1つの毛穴から平均すると7~15本の毛が生えています。その内訳は2~5本の太い毛と複数の細い毛といった割合です。この太い毛を、上毛またはオーバーコート(トップコート)と呼び、細い毛を下毛またはアンダーコートと呼びます。オーバーコートは硬めで太い毛で、アンダーコートは柔らかく細い毛の構造になっています。 

    犬の毛の種類|長さ・タイプ・生え方で分類できる

     犬の毛の長さは、短毛、中程度の長さ、長毛、ヘアレスの4タイプに分けられます。この毛の長さに加えて、ストレート、ウエイビー、カーリーなどの毛のタイプがあります。さらに、その毛の生え方として、シングルコート、ダブルコートがあるのです。また、一定の長さから伸びない犬種や犬人間と同じように時間とともに毛が伸び続ける犬種もいるのです。毛の長さや毛のタイプは、毛の「生え方」であるダブルコート・シングルコートとは別の概念になります。 

    ダブルコートの犬種の代表例

     見た目ではわかりにくいダブルコートですが、具体的にどの犬種がダブルコートなのかご存知ですか?寒い地域原産の犬種や四季のある地域が原産の犬種にダブルコートが多くいます。また、中には同じ犬種でもダブルコートとシングルコートの2タイプがある場合もあります。ここでは、ダブルコートの代表的な犬種をご紹介します。 

    ウェルシュ・コーギー・ペンブローク|短毛ながらダブルコート

    コーギー
    lucioliu

     イギリス王室の愛犬としても知られているウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、短毛ながら豊富なダブルコートが特徴です。硬く短いオーバーコートの下には、ふわふわのアンダーコートがたっぷりと生えています。換毛期には、柴犬と同じように束になって抜け毛が浮き上がり抜け落ちます。抜け毛の量は、小型犬の中でもトップクラスです。 

    柴犬|冬に備えて大量のアンダーコートを備える

    柴犬
    mpetrucho Unsplash

     一見するとそんなに毛量が多くなさそうに見える柴犬ですが、実はアンダーコートがとても多い犬種です。春の換毛期には、散歩中などに束になった抜け毛を落としていくこともあるほど、たくさんのアンダーコートが抜けます。また、秋の換毛期には、冬に備えるために大量のアンダーコートが生えてきます。 

    ゴールデンレトリバー|換毛期に限らず抜け毛が多いダブルコート

    ゴールデンレトリバー
    wildlittlethingsphoto Unsplash

     金色に輝く毛が美しいゴールデンレトリバーもダブルコートの代表犬種です。春と秋の換毛期には、大量のアンダーコートが抜け変わります。特に夏前の換毛期には、相当量の毛が抜けるため体がひと回り小さくなったように感じることも。また、オーバーコートは一定の周期で生え変わるため、換毛期に限らず毛が抜け落ちることも特徴です。

    ダックスフンド|ダブルコートの中でも毛のタイプは様々

    ダックスフンド
    chelsea777 Unsplash

     スムースコート、ロングコート、ワイヤーコートと3種類の毛のタイプがあるダックスフンド。3タイプともダブルコートですが、その毛のタイプによってアンダーコートの量が異なります。もっともアンダーコートが多いのは、ロングコートタイプで、換毛期には相当量の毛が抜け変わります。また、短毛で毛の抜け変わりがないように見えるスムースコートタイプも、換毛期にはアンダーコートがたくさん抜けます。また、日本ではあまり見かけないワイヤーコートのダックスフンドは、ロングコート、スムースコートほどではないにしろ、換毛期にはある程度のアンダーコートが抜けます。 

    ロングコートチワワ|シングルコートもダブルコートも

    チワワ
    Pixabay Pexels

     ロングコートとスムースコートと毛のタイプが2種類あるチワワは、ロングコートタイプはダブルコート、スムースコートタイプがシングルコートと毛の構造が異なる珍しい犬種です。そのため、ロングコートタイプは換毛期にたくさんのアンダーコートが抜けますが、アンダーコートがないシングルコートのスムースタイプは、ロングコートのようにたくさんの抜け毛が出ないことが特徴です。 

    サモエド|極寒の地で発達した豊富なアンダーコート

    サモエド
    Helena Lopes Pexels

     真っ白なもふもふの容姿が人気のサモエドはシベリア原産の犬種です。極寒の地でサモエド族のパートナーとして、ソリ引き、トナカイの番犬、カモシカ猟などを使役としていたサモエドは、豊富なアンダーコートが特徴です。豊富なアンダーコートが暖かいことから、シベリアでは暖房替わりに家族を温めることもあったと言われています。日本の高温多湿の気候では、換毛期になると大量のアンダーコートが抜け落ちます。 

    ダブルコートの犬種のお手入れ方法とブラシの選び方

    ブラッシング
    Yaroslav Shuraev Pexels

     ダブルコートの犬種は、こまめなお手入れが必要です。お手入れを怠ってしまうと、細く柔らかいアンダーコートが絡まってしまい毛玉ができてしまいます。一度できてしまった毛玉は、ほぐすことがとても難しく、犬に取っても負担になります。毛玉予防のためにも、毎日のブラッシングを習慣づけましょう。

    ブラシの選び方

     お手入れに使用するブラシは、その犬種に適しているものを使用することがおすすめです。毛質や毛の長さによって、最適なブラシ選びをして、抜け毛や毛のもつれをケアすることで、美しいダブルコートを維持することができます。 

    長毛にはスリッカーブラシがおすすめ

     ダブルコートの犬種の中でも長毛や中程度の長さの毛に向いているブラシがスリッカーブラシです。スリッカーブラシは、換毛期の抜け毛対策だけではなく、毛のもつれや毛玉をほぐす時にも使用できます。ブラシの先が細い針金状のタイプは毛が細い犬種向き、太めのステンレスタイプは、毛が太めの犬種に向いています。 

    短毛にはラバーブラシがおすすめ

     短毛の犬種には、ラバーブラシがおすすめです。シャンプー時でも使用できるラバーブラシは、皮膚のマッサージ効果も期待できます。 

    ダブルコートの犬種は毎日の毛のお手入れが大事!

    ブラッシング
    Yaroslav Shuraev Pexels

     ダブルコートの犬種は、毎日のお手入れが大切です。毛が絡まってしまったり、毛玉ができてしまうと犬はブラッシングを嫌がるようになります。ブラシを見ると逃げる、隠れてしまう、そんな状態にならないためにも、子犬期からブラッシングに慣れさせておくことが必要です。

    ダブルコートの犬種は、被毛の下に皮膚が隠れてしまうため、ブラッシングをすることで毛だけではなく皮膚の状態も確認できる絶好の機会。また、こまめなブラッシングをすることで、美しい毛艶もキープできます。ぜひ、換毛期だけではなく日頃からのお手入れを忘れずにしてあげてくださいね。

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    この記事のライター

    komugi

    都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!

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