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【獣医師監修】犬の健康診断は何歳から受けたほうがいい?受診費用や検査内容について解説

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皆さんの愛犬は、病気でない時に動物病院を定期的に受診する習慣はありますか?

大切な家族の一員である愛犬には、いつまでも健康で長生きしてほしいですよね。実は、犬にも『健康診断(ドッグドック、ペットドック)』があることを知っていますか?すでにご存知の方も、受診させたいけれど何歳から始めればいいのか、どのくらいの頻度で健康診断を受けていいのかなど、分からないことが多いのではないでしょうか?

今回の記事では、犬の健康診断(ドッグドック、ペットドック)について詳しく解説していきます。

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目次

  1. 犬の健康診断は何歳から必要?
  2. 犬の健康診断の受診頻度は?
  3. 犬の健康診断にかかる費用はどれくらい?
  4. 犬の健康診断の検査内容
  5. 健康診断を受診する際の注意点
  6. 定期的な健康診断は早期発見・早期治療に繋がる

犬の健康診断は何歳から必要?

犬

犬は人間よりも早く年をとります。小型犬と大型犬で年の取り方は違いますが、犬の1歳は人間の18歳くらいです。その後、毎年4歳ずつくらい年をとっていくと考えられています。犬では6〜7歳以降がシニアの年齢になります。そのため、犬の健康診断を始めるお勧めの年齢は1歳くらいです。

若くて特に問題がない場合は一般的な健康診断メニューを選び、シニアになったらオプションの検査などを加えて、もう少し詳しいメニューにすることをお勧めします。

犬の健康診断の受診頻度は?

聴診器

目安の頻度としては、シニアになるまでは最低でも1年に1回、シニアになると半年に1回以上の健康診断がお勧めです。健康診断を受けるタイミングに決まりはありませんが、飼い主さんが忘れないよう、毎年春の狂犬病の注射やフィラリア予防のついでに健康診断を受けたり、愛犬の誕生日に受ける方も多くいらっしゃいます。

犬の健康診断にかかる費用はどれくらい?

犬 人 手

犬の健康診断にかかる費用や受けられるメニューは動物病院によってもさまざまです。費用は犬の大きさによって異なってくる場合があり、大型犬ですと小型犬と比較して少し費用が高くなることが多いです。

費用はだいたい一般的なコースで20,000円前後、詳しく診るコースで約30,000円となりオプション検査などをつけると高くなっていきます。

犬の健康診断はペット保険の補償対象外

ペット保険は主に、保険の保証期間中に発症、発見された病気や怪我が補償の対象となるものです。保険加入前からの病気や怪我のほか、健康診断、混合ワクチン接種、フィラリア予防、不妊手術などは一般的に補償の対象外になります。

犬の健康診断の検査内容

犬 健康診断

犬の健康診断の内容は特に決まりがなく、動物病院によって異なります。

問診や聴診、尿検査、糞便検査、血液検査のみのシンプルなものから、超音波検査やレントゲン検査、心電図検査などを加えて全身状態を精査していくものもあります。年齢などを考慮した複数のコースが用意されている場合もあるので、動物病院に確認しましょう。

それでは、犬の健康診断の検査内容について見ていきましょう。

問診

獣医師が犬の体調を把握するため、飼い主さんに直接、普段の様子や以前から変わった様子がないかなどを聴いて、診断の手掛かりにします。お散歩に行きたがらなくなった、いつもと違う場所で排尿するようになったなど、動物病院にいるときの状態だけでは分からない情報もたくさんあります。

健康診断のときに正確に伝えられるよう、愛犬の体調に関して伝えたいことを日頃からメモしておいたり、気になる行動や心配な症状は動画で撮影しておくのもおすすめです。

視診・触診・聴診

犬を直接見たり、身体を触って診察します。視診で目の病気や外耳炎が確認されたり、触診で身体にできたできもの、しこりが見つかることがあります。聴診器を使って心臓や肺の音を聴き、病気を発見することもあります。

尿検査、糞便検査

尿検査では細菌感染や尿石症の有無、腎臓や膀胱の異常、糖尿病の発見などに役立ちます。糞便検査では寄生虫の有無、腸内細菌の乱れなどがないかを確認します。

検査に使う便や尿は、動物病院で採取することもありますが、多くの場合は飼い主さんが家で採取して持参することになります。なるべく新鮮なものを、清潔な容器に入れて持参しましょう。動物病院で専用の容器が用意されていることもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

血液検査

肝臓や腎臓の機能、血糖値、高脂血症の有無などのほか、貧血、脱水、炎症など、おおまかな全身の状態を知ることができます。ただし、心臓病など血液検査に異常が出にくい病気もあるので、血液検査の結果が良ければ病気がない、というわけではありません。

超音波検査

超音波検査はほとんどの場合、鎮静剤や麻酔剤を使用せずに内臓の状態を確認できる、愛犬への負担が少ない検査です。プローブという、超音波を発する器具を犬の身体に密着させ、心臓、肺、肝臓、脾臓、腎臓、副腎、膀胱、子宮、前立腺、消化管などの異常を検査します。内臓に腫瘍などがないかも見ることができます。

レントゲン検査

骨や関節の異常、心臓の大きさ、肺や気管の状態、肝臓や腎臓の状態などを評価します。身体の内部でできた腫瘍や、腎臓や膀胱に形成された結石が見つかることもあります。

仰向けや横向きなど、角度を変えて撮影することにより、多角的に異常を見つけます。

健康診断を受診する際の注意点

コーギー

実際に健康診断を受ける時には注意点があります。人間の健康診断と同様で血液検査があることが多いので、前日は絶食が必要になることがあります。きちんと犬の健康状態が把握できるように、健康診断を受診する動物病院の指示に従ってください。

食餌に気をつける

健康診断の直前に食餌を摂っていると、脂質の項目や血糖値などの検査結果に影響を与えることがあります。動物病院や検査内容によっては前日夜からの絶食の指定があるので、あらかじめ確認しておきましょう。

ストレスをかけすぎないように注意する

犬がストレスを受けると、コルチゾールというホルモンが分泌されます。このホルモンはリン酸化合物を分解する酵素「ALP(アルカリフォスタファーゼ)」の産生を誘導すると言われているため、慢性的なストレスにより血液検査でALP値が高くなることがあります。

また、病気などのストレスにより白血球数に異常が現れることもあります。健康診断の前には犬にストレスをかけさせない生活を心がけましょう。

定期的な健康診断は早期発見・早期治療に繋がる

走っている犬

今回は犬の健康診断について解説しました。病気によっては早期発見・早期治療によって普段通りの生活が送れることもあります。

上記でも説明した通り、犬の健康診断は毎年続けることにいみがあります。愛犬の誕生日に毎年健康診断を受けるようにするなど、忘れにくい日にちを決めておくと良いかもしれません。

家族の一員である犬が健康で長生きできるように、ぜひ毎年の健康診断を受けてみてください。

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choco

この記事のライター

choco

シェルティとの生活に憧れる社会人です。みなさんの愛犬との暮らしがより豊かになるような情報を発信できたら、と思っています!

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