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ケアンテリアの基本情報まとめ|特徴や性格、飼い方など

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ケアンテリアは古いテリアらしい外貌が残っており、テリア好きの愛好家たちに特に愛されている犬種で、嗅覚や視覚が優れています。活発で勇敢な性格ですが、テリア気質があるので飼育には少しコツが必要となります。

ここでは、ケアンテリアをこれから迎えたいという方に知ってほしい、ケアンテリアの歴史・身体的特徴・性格・育て方のコツまでの基本情報をまとめてご紹介します。

ケアンテリアの基本情報まとめ|特徴や性格、飼い方など

目次

  1. ケアンテリアの歴史
  2. ケアンテリアの特徴って?
  3. ケアンテリアはどんな性格?
  4. ケアンテリアを育てるうえでのコツ
  5. 愛情深いケアンテリアと長く一緒に暮らすために

ケアンテリアの歴史

ケアンテリア
dendoktoor

 ケアンテリアは、ウエストハイランド地方にあるスカイ島原産の犬種です。愛情持って最期まで育てる上では、その犬種についてよく理解しておく必要があります。ケアンテリアはテリア種の性質を色濃く受け継いでおり、扱いづらい面もあります。まずはケアンテリアの歴史を探り、犬種の成り立ちから特徴などを追っていきましょう。 

もともとは1つの犬種

 イギリス・スコットランド原産のテリアたちは、もともと1つの犬種“テリア”を起点に交配され、作り出されたと言われています。ケアンテリアはその基礎となったテリア(スコティッシュテリアと呼ばれる犬種)にいちばん姿が近く、14~15世紀のスコットランドの歴史書に似ている犬種の記述があることから、テリアの中でも最も歴史が古い犬種なのでは?と言われています。(※確証はありません) 

テリアの分類がはじまる

 もともと1つの犬種であった“テリア”が徐々に分類された経緯を追ってみます。1873年頃にスコティッシュテリアからダンディディモントンテリアが独立犬種として分類され、残りの全ての犬たちがスカイテリアと呼ばれるように。そして1888年頃には更にスカイテリアがハードヘアードテリアと分けられます。

このハードヘアードスカイテリアは毛色バリエーションが豊富であったため、徐々に毛色で区別されるようになり、ホワイト色の被毛を持つ犬たちが、ウエストハイランドホワイトテリア。それ以外の被毛を持つテリアが短毛種であったため、ショートヘアードスカイテリアと呼ばれるも、1912年に改名。その改名された犬種名がケアンテリアとなります。 

ケアンテリアの名前の由来

 大抵の場合、歴史の長い犬種は、その土地の名前が付くことが多いのですが、ケアンテリアという名前の「ケアン」は、原産国であるスコットランドの古い言葉で“積まれた石(石組み)”を指します。

スコットランドにある石塚(古代人の墓)に棲みつくウサギやキツネを狩る猟犬として活躍していたため、この名前が付いたと言われていますが、“歴史の古い犬種”なのにどうして土地名が付いていないか?というと、上記の経緯とこれらの犬種が古くからシンプルに“テリア”と呼ばれていたことが理由として挙げられます。

しばらくしてドッグショーなので犬種登録が盛んになった頃、スコットランドの代表的な地名が他の犬種に使われていたため、他の犬種と区別するためにケアンテリアと名乗ることになっていきました。英語でCairn Terrierと表記するため、日本では「ケアーン」と表記されることもありますね。 

ケアンテリアは一躍有名に

 “テリアたち”は、当時からとても貴重な存在でイギリスからフランス王室への贈り物にもされていました。 ケアンテリアは徐々に、家庭犬として改良されていきましたが、愛犬家たちが祖先のテリアの姿を求めたため、他のテリア種に比べてテリアらしい外見と気質を保持しています。

1939年にはアメリカで公開されたオズの魔法使いという映画で主人公ドロシーの愛犬としてケアンテリアが登場し、一躍有名になりました。

ケアンテリアの特徴って?

ケアンテリア
D_Theodora

 ケアンテリアは体高が体長よりやや長く、短いマズルと黒い鼻をし、立ち耳で幅広い頭部を持っています。尻尾はまっすぐと伸びており、背中に背負うことはありません。ケアンテリアの四肢は頑丈で、前足に体重をかけるように前傾姿勢で立つという独特の立ち姿勢となっています。 

被毛と抜け毛について

 ケアンテリアの被毛の色は、クリーム、ウィートン、レッド、グレー、ブラック、ブリンドルなどがあります。耳やマズルはどの色でも黒となります。ブリンドルは成長する過程で7回色が変わると言われているほど、成長とともに色が変わります。色の変化が楽しみですよね。

ケアンテリアはダブルコートですので換毛期の抜け毛は多いですが、換毛期以外は比較的抜けが少なく、お手入れしやすいと言われています。 

体型と体質

 ケアンテリアのジャパンケネルクラブでの犬種スタンダードは、体高は28〜31cm、体重は6〜7.5kgです。体長より体高がわずかに長いスクエア型の体型で、がっちりとした筋肉質の体つきをしています。 

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寿命とかかりやすい病気

 ケアンテリアの寿命は12歳から15歳で、かかりやすい病気としては緑内障(りょくないしょう)や白内障(はくないしょう)などの眼病や皮膚疾患、慢性腎不全(まんせいじんふぜん)などがあげられます。 

皮膚の病気

 ケアンテリアはテリア種のトリミング法であるプラッキング(美しく堅い毛を作る技法)による皮膚疾患が発生する場合があります。 

目の病気

 緑内障は視神系が阻害され視野が狭くなる病気で、白内障は水晶体が白く濁る病気です。眼病は重症になると失明する場合がありますので注意が必要です。 

慢性腎不全

 慢性腎不全はシニアに多く発生する病気で、腎臓の機能が低下し老廃物を排出できなくなります。定期的に健康診断を受け、早期発見・早期治療を心がけるようにしてください。

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ケアンテリアはどんな性格?

ケアンテリア
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 続いて、ケアンテリアの性格を見ていきましょう。個体差もありますので、あくまで参考としてみてくださいね。

頑固で怖いもの知らずな一面も

 ケアンテリアはテリア気質な面が多く残っているため、頑固で怖いもの知らずな面もあります。他の犬との相性もありますが、攻撃的ではありません。 

活発で好奇心が旺盛

 ケアンテリアは活発で好奇心旺盛な子が多いようです。陽気で、家族には愛情深く接してくれますし、愛犬と一緒にスポーツを楽しみたい人にもぴったりです。 

ケアンテリアを育てるうえでのコツ

ケアンテリア
dendoktoor

 ケアンテリアを自宅に迎え入れる場合には、育てる環境や運動量・しつけ・ケアの方法などを学んでおく必要があります。ひとつずつ見ていきましょう。 

  1. しつけ|トレーナーさんに相談するも良し
  2. ケア|プラッキングという手法
  3. 運動|狩猟本能に注意。リードはしっかり持って
  4. 環境|花壇などの穴掘りに注意

1.しつけ|トレーナーさんに相談するも良し

 ケアンテリアはテリア種ですので根気よくしつけを行う必要があります。頑固で気の強いところがあり初心者ではしつけを行うのは難しいと言われています。トレーナーさんに相談しながら性格を生かしたしつけを行ってください。上下関係を築くことから始めるといいでしょう。ケアンテリアは好奇心が強い犬種ですので、その好奇心を活かした方法もおすすめです。 

2.ケア|プラッキングという手法

 ケアンテリアはダブルコートの犬種ですので、換毛期には抜け毛のケアをしてあげる必要があります。他の換毛期のある犬種に比べると抜ける量は少なめでケアは楽ですが、手を抜くと死毛が絡まり汚れが溜まることで皮膚病を発症してしまう場合があります。楽な分しっかりブラッシングしてください。ケアンテリアの毛のケアは、換毛期以外のシーズンは週に2、3日の頻度でブラッシングを行うようにしてください。

ケアンテリアはプラッキングで美しく硬い毛を保ちます。プラッキングとは毛を抜くことで新陳代謝を促し、テリア種本来の硬い毛を保つトリミングの技法です。ケアンテリアはプラッキングによる皮膚病が発症する場合がありますので注意してください。

プラッキングはカットと比べてトリミング料金は高めですが、プロが行うと痛みはなくトリミング中に寝てしまう子もいます。ケアンテリアにプラッキングをする1週間前はシャンプーを避けて、月に1回程度を目安にしてあげましょう。 

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3.運動|狩猟本能に注意。リードはしっかり持って

 ケアンテリアは活発で運動量を多く必要とする犬種です。1日2回30分以上の散歩を行ってください。途中でボール遊びなどを取り入れてあげるとケアンテリアはとても喜んでくれます。狩猟本能により散歩中に出会う小動物を追いかけてしまうことがありますので、ケアンテリアにしっかりリードをつけて防ぐようにしてください。 

4.環境|花壇などの穴掘りに注意

 ケアンテリアは暑さにも寒さにも比較的耐えられる犬種ですが、室内の温度管理はきちんとしてあげましょう。また、フローリングなど滑りやすい床材はケアンテリアの足腰に負担をかけてしまうため、滑りにくいマットや絨毯などを敷いてあげるようにしてください。

ケアンテリアは穴掘りが好きな犬種でもありますので庭遊びなどの際に花壇を掘られたりしないよう対策を取る必要があります。

愛情深いケアンテリアと長く一緒に暮らすために

ケアンテリア
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 ケアンテリアは初心者では飼育が難しい面もありますが、愛情深く家族には忠実な犬種です。適切な飼育方法で育ててあげれば小さな頼もしいパートナーとして暮らすことができるはずです。毎日の運動を欠かさず、ケアンテリアを愛情いっぱいに育ててあげてくださいね。 

komugi

この記事のライター

komugi

都内で愛犬のビーグルと暮らしています。コロナ期間中に肥満体型になってしまった愛犬のために食事や運動について勉強をはじめました。面白い発見や愛犬家の皆様に役立つ情報があればどんどん発信していきます!

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